初めてのクロストライアスロン、Xterra挑戦記録:自然と向き合う過酷なレース
ドイツ・ザクセン州に位置する美しい町Zittau(ツィッタウ)は、山と湖に囲まれた自然豊かな場所だ。ここで開催されたXterra Germanyは、世界的に有名なオフロードトライアスロンシリーズの一環として、多くのアスリートが集まる人気イベントである。クロストライアスロンは、自然の中で行われるスイム、マウンテンバイク、トレイルランの三種目を組み合わせたいわゆるオフロード版トライアスロン。今回は、私が初めてクロストライアスロンに挑戦した体験を共有する。
スタート前の準備と不安
クロストライアスロンのスタートは午前11時33分。坐骨神経痛の不安を抱えていたため、レース前に痛み止めを服用した。緊張感と期待が入り混じる中でのスタートだった。
スイムパート:1500メートルの挑戦
クロストライアスロンの最初の種目はスイム。スタート直前にスイムキャップを受け取り、ギリギリでスタートに間に合った。湖の水温は25度で、ウェットスーツは不要だった。コースは750メートルを2周する合計1500メートルで、スイムタイムは31分32秒だった。
1周目はちょうど良いペースの選手について泳ぎ、方向確認の手間を省くことができたが、2周目は一人で泳ぐことになり、ペースが乱れた。練習不足を痛感した瞬間だった。
バイクパート:37キロの山道
次のバイクパートでは、37キロの距離と1050メートルの標高差が待ち受けていた。トランジションでは、靴下をはき、サングラスを省略してバイクに乗り込んだ。コース前半は急な登りが続き、特に10キロ地点ではバイクを降りて押さなければならないほどの急勾配があった。これが3箇所もあり、クロストライアスロンの過酷さを痛感した。
下りでは、石や枝が多く、難易度の高いテクニカルなコースだった。長い下り坂でブレーキをかけるたびに、上腕三頭筋がつってしまうほどの疲労感があったが、心拍数を160以下に保つことで足の痙攣を防ぐことができた。
途中でタイヤの空気圧を2から1.2barに調整し、グリップを向上させたことが功を奏した。後で確認するとタイヤに穴が空いていたが、チューブレスタイヤのおかげで完走することができた。バイクパートのタイムは2時間23分19秒だった。
ラン:自然の中を駆け抜ける
最後のランパートでは、10キロの自然を駆け抜けるクロストライアスロン特有のコースが用意されていた。急な上り坂やロープを使って降りる下り坂、小さな川を渡る場面もあり、トレイルランニングの技術が試されるコースだった。
スタートから1キロほど走ったところで、左足のハムストリングがつり、ストレッチを余儀なくされた。さらに、痛み止めが切れたのか坐骨神経痛が再び強まり、ペースダウンを余儀なくされた。お腹の重さも感じ、水分摂取を控えめにすべきだったと反省している。それでも、最後の区間では足が軽くなり、ペースを上げてゴールできた。ランパートのタイムは1時間10分10秒だった。
クロストライアスロンの魅力と今後の挑戦
今回のクロストライアスロンで特に印象に残ったのは、マウンテンバイクのコースだった。自然の中を駆け抜けるスリルと達成感は、クロストライアスロンの大きな魅力の一つである。次回もまた、この過酷で楽しいレースに挑戦したいと思う。