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世界で一番かわいいデッキ【メルフィー】を解説する

※ 全文無料です。

改訂が発表され、来期の遊戯王に対するモチベが高まってきた今日この頃。

今回は、先日発表された【メルフィー】について解説と考察をしていく。

初歩的なカード説明からレシピ考察まで書いたので、効果知らないよって人にも、もう【メルフィー】を考え始めているよって人にも読んでほしい(メルフィー・ヨクバリィ)

1. テーマ概観

近年オタクへの媚びが激しい遊戯王の中でも珍しいメルヘンチックなイラストに統一された、レベル2獣族テーマ。
どこか【マドルチェ】や【ファーニマル】を連想させる。
イラスト目当てで【メルフィー】を組むプレイヤーも多いだろう。
何を隠そう僕もそうだ。

【メルフィー】の何よりの肝は下級メルフィーの共通効果
下級メルフィーは、自分のエンドフェイズに手札から特殊召喚でき、相手ターンに手札に戻る。

これを毎ターン繰り返す。
毎ターン出しては戻し、出しては戻す。
そう、無限リソースである。

そして、メルフィーは手札に戻る際に、妨害したりリソースを増やしたりできる。
これで相手ターンを凌ぎながらアドバンテージを稼いでいく。

アドバンテージを稼いだ後は、ランク2ビートでライフを取っていくことになる。

2. カード概説

2.1. 下級メルフィー

まずは下級メルフィーから。
この子たちが【メルフィー】の全てと言っても過言ではない。

共通効果が、言葉で説明すると若干冗長なので、2秒で理解できるイラストを用意した。

共通効果
①②は同名ターン1。
①:相手がモンスターの召喚・特殊召喚に成功した場合 or このカードが相手モンスターの攻撃対象に選択された場合に発動できる。このカードを手札に戻す。その後、○○する。
②:自分エンドフェイズに発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。

相手のアクションにびっくりして手札に戻ってくるメルフィー。
かわいいね。

この効果でエンドフェイズに手札にあるメルフィーを全て場に出して、相手ターンにそのメルフィーを全て回収するのが基本の動きになる。

そして、手札に戻る際、それぞれ固有の手段でアドバンテージを稼ぐ。

見てわかる通り、サーチ先やリクルート先に「メルフィー」縛りがない
このため、テーマ外の優秀な獣を利用することができる。
テーマ外には妨害や除去に使える獣がいるので、盤面作りには打ってつけだ。

テーマ外の採用候補を列挙するとキリがないので、個人的に代表的だと思うものだけ挙げておこう。

この中で、《カラントーサ》は《パピィ》や《フェニィ》で出すことで、《ホップイヤー》は《キャシィ》《ポニィ》で構えることで妨害になる

また、《レスキューキャット》と《ビッグフット》はレベルが高いため、《パピィ》のリクルート先と《ポニィ》のサルベージ先にならないことに注意したい。

2.2. 森のメルフィーズ

さて、下級の効果を理解したところで、次は【メルフィー】のエースモンスター

縛りなしのランク2にして、万能サーチと妨害効果を持っており、初動と制圧が1枚で完結している。
すごい。かわいい。

①の効果で《パピィ》をサーチするだけで、

1. エンドフェイズに《パピィ》をss。
2. 相手の召喚に誘発して《パピィ》が《カラントーサ》を出して1妨害。
3. それに《メルフィーズ》が誘発して1妨害。

で、合計2妨害が成立する。

【メルフィー】で戦うときは、いかにして《メルフィーズ》を成立させるかがポイントの一つになる。

2.3. その他のカード

ここまでのカードがわかれば、【メルフィー】はほぼ理解できたと言っていい。
なので、残り4枚のカードは、流し気味で説明する。

というのも、残りのカードの大部分は個人的に評価が低い
僕が気づいていないだけかもしれないし、なんならその可能性も結構高いと思う。
なので、「このカードはこんな強みがあるから強いよ!」という方がいれば、よかったらコメントやリプライで優しく教えてほしい。優しくね。

■ メルフィー・マミィ

相手を詰ませるカードだけど、戦闘以外の耐性が付いてない。
相手のリソースが切れたところに出せば強いが、相手のリソースが切れてこっちのリソースが潤沢なら、そもそも大体勝ってる。
手札で被って浮いているメルフィーの活用ができるのは偉いが、他のランク2を差し置いてこの子を出したい場面は少ないと思う。
かわいいんだけどね。

■ メルフィーのおいかけっこ

速攻魔法版死者蘇生。
一見強力だが、【メルフィー】は大量展開を目指すようなデッキではないので、評価低め。【メルフィー】のやりたいことと噛み合っていない。
かわいいんだけどね。

とはいえ、妨害を踏み越えてランク2を成立させることができるので、そこは強い。
ただ、それでも《メルフィーズ》からのサーチ優先度は低い。《メルフィーズ》が成立しているということは、展開が通っているということだからである。

■ メルフィーのかくれんぼ

4枚の中で唯一個人的な評価が高いカード。
《マミィ》のリクルート先や《キャシィ》のサーチ先を補充しつつドローできる。デッキリソースが切れるのを防ぎ、スタミナを上げてくれる
耐性を与えるのも何気に偉い。

■ メルフィー・タイム

X素材も重要なリソースなのに、それを消費して《強制脱出装置》を打つカード。
魔法罠もバウンスできるが、すぐに伏せ直せる魔法罠をバウンスするのは弱い。全てバウンスしてワンターンキルを目指す場合はこの限りではないが。
X素材を大量に供給できる《マミィ》の評価が高ければ、このカードの評価も高くなるだろうが、僕は《マミィ》の評価低めなので《タイム》の評価も低め。
かわいいんだけどね。

3. サンプルレシピ

【メルフィー】の雰囲気がなんとなくわかってきたところで、実際にデッキを考えていこう。

3x 《メルフィー・パピィ》
3x 《メルフィー・キャシィ》
3x 《メルフィー・ポニィ》
1x 《メルフィー・フェニィ》
3x 《森の聖獣 カラントーサ》
3x 《ホップ・イヤー飛行隊》
3x 《レスキューキャット》
3x 《素早いビーバー》
1x 《森の聖獣 ヴァレリフォーン》
2x 《灰流うらら》
3x 《増殖するG》
3x 《古聖戴サウラヴィス》
1x 《メルフィーのかくれんぼ》
3x 《魔獣の懐柔》
3x 《墓穴の指名者》
3x 《夢限泡影》

3x 《森のメルフィーズ》
1x 《メルフィー・マミィ》
2x 《No.64 古狸三太夫》
1x 《神騎セイントレア》
1x 《No.29 マネキンキャット》
1x 《FNo.0 未来皇ホープ》
1x 《FNo.0 未来龍皇ホープ》
3x 《虹光の宣告者》
1x 《トロイメア・フェニックス》
1x 《トロイメア・ユニコーン》

3.1. 構築指針

先攻盤面として《メルフィーズ》+《パピィ》+《キャシィ》を目指す。

1. 《パピィ》で《カラントーサ》を出して1妨害。
2. それに《メルフィーズ》が誘発して1妨害。
3. 《キャシィ》でサーチした《ホップイヤー》が《カラントーサ》とシンクロ、《虹光》を作って1妨害。

合計3妨害になる。

この3妨害を毎ターン構えられるよう、リソース重視の形にした。

3.2. 採用カード

■ パピィ3キャシィ3

先述の《メルフィーズ》+《パピィ》+《キャシィ》を先攻1ターン目に構えるパターンは主に、

1. ランク2生成札+《パピィ》
2. ランク2生成札+《キャシィ》

の2通りである。よって素引きの必要があるこの2体は3投。

ランク2を作れない場合も、この子たちは必ず握って置きたい初動札である。

■ ポニィ3

先ほど先攻盤面を作るには、《パピィ》か《キャシィ》を素引きする必要があると書いたな。あれは嘘だ。

ランク2生成札が《レスキューキャット》か《魔獣の懐柔》であれば、《ポニィ》素引きでもほぼ同じ盤面を実現できる。

1. 《レスキューキャット》+《ポニィ》
2. 《魔獣の懐柔》+《ポニィ》

この場合、盤面は《メルフィーズ》+《パピィ》+《ポニィ》+墓地《ホップイヤー》である。
《墓穴》には弱くなるものの、《メルフィーズ》+《パピィ》+《キャシィ》と同等の制圧ができる。

また、《ポニィ》はデッキリソースが切れてきた中盤以降も次の動きを用意できるので、スタミナを高める点も優秀。

■ フェニィ1

素引き《カラントーサ》の処理ができる。
また、《ポニィ》で回収した《カラントーサ》を出すことで、《カラントーサ》が切れた後でも妨害を用意できるようになる。
1枚挿しておくと柔軟性が上がるが、0でも良いかも。

■ カラントーサ2ホップイヤー2

妨害に使うテーマ外獣族の皆さん。
限りあるデッキリソースでもある。

まず、《カラントーサ》は、何枚入れているかで何ターン継戦できるかが変わってくるカード。
《パピィ》のリクルート先はほぼこの子になるだろう。
とはいえ、《かくれんぼ》でデッキに戻せるので、3投する必要はない。素引きも弱いしね。

一方、《ホップイヤー》はEXデッキの《虹光》の数までしか使えない。
また、《キャシィ》でサーチできずとも《ポニィ》でサルベージすれば使えるので、3投の必要はない。
1枚に落とすと《ポニィ》がないときに困るし、この子を1枚くらい素引きしても困らないので2枚。

余談だが、この2体はどちらも兎モチーフである。
【メルフィー】には兎がいないのでちょうどよかったね。

■ レスキューキャット3素早いビーバー3魔獣の懐柔3

ランク2作るマン。初動なので3投。
もちろん中盤以降も強い。

《魔獣の懐柔》は召喚権を使わずに3体並べられるので一見最強だが、獣族以外ssできなくなってしまう。
他種族のエクシーズやリンクを展開できないので注意しよう。

また、《素早いビーバー》は《ポニィ》で回収できる点が極めて優秀。
デッキの《ビーバー》が切れていても蘇生できるので、デッキリソースに関わらずランク2が作れる。
毎ターン《ポニィ》で《ビーバー》を回収することで、無限にランク2を作ることができる。

この動きは、世間では"無限ビーバー"と呼ばれている。

……?

呼ばれている。

■ ヴァレリフォーン1

中盤に浮いた手札を切りながら《カラントーサ》を蘇生することで、除去を行いながらランク2を作れる
手札に余裕が出てきたら、無限ビーバーから無限ヴァレリフォーンに移行することも選択肢に入れよう。
序盤には素引きしたくないので、《キャシィ》でサーチして《ポニィ》で使いまわすための1枚採用。

■ かくれんぼ1

1か2で迷ってる枠。
1ターン目は墓地が溜まっていないためドロー効果が使えず、被りも弱いので、あまり多くは積みたくない。
ただ、《カラントーサ》をデッキに戻す仕事があるので、スタミナを意識するなら増やしたいカードでもある。
《メルフィーズ》をEXデッキに戻せるのも偉い。
《メルフィーズ》でサーチする用で1枚にしているが、2枚目が使えるよう増やしても良いだろう。

■ サウラヴィス3墓穴3

誘発貫通札。
初動の《メルフィーズ》が成立しないと結構キツいため、最低でも墓穴3は入れておいたほうが良いと思う。

《サウラヴィス》は《虹光》でサーチできるのがポイント。
《メルフィーズ》などを対象に取る除去から守ることもできる。
ただ、3は過剰かもしれない。
《うらら》解除によって《ヴェーラー》《泡影》も数を減らすだろうから、《サウラヴィス》の枚数は落として良さそう。

■ 誘発9

おかえり《灰流うらら》。
手数が少なく、盤面を捲るのがかなり苦しいデッキなので、誘発は多めに積みたい。もう少し積みたい。

■ エクストラデッキ

正直まだ優先順位がわかっておらず、《メルフィーズ》と《虹光》以外は割と適当なので、いくらでも改善できると思う。

ただ、《魔獣の懐柔》後に出す獣族エクシーズとして《マミィ》《古狸三太夫》《マネキンキャット》はほぼ必須枠になるだろう。

未来皇セットは、EXデッキの枠を食う上に要求値も高いが、詰めのカードとしては一級品だと思う。
あとせっかく新ルールでエクシーズ横に並べられるし使ってみたかった。
あとかっこいい。

盤面解決札とライフカット札が重要だと思うので、そういうカードをランク2や汎用リンクから選んでいくと良いだろう。

3.3. 不採用カード

■ 緊急救急救命レスキュー

初動のサーチカードなのに《成金ゴブリン》とセットじゃないと初手で打てないのがダメ。

■ ナチュビ エアベルン

《レスキューキャット》から《X-セイバー エアベルン》とメルフィーを出せば《ナチュル・ビースト》を作ることができる。
相手によってはイージーウィンを狙えるカードなので、採用の価値は高い。
今回は《エアベルン》素引きのリスクと枠不足を理由に不採用とした。

■ おいかけっこ タイム

先述の通り、個人的な評価が低い。
まだまだ研究不足だと思うので、是非強みを教えてほしい。

あとがき

この記事で伝えたかったことは二つ。
「【メルフィー】はかわいい」ということと、「【メルフィー】はかわいいだけじゃない」ということである。

少しでも【メルフィー】理解の助けになれていたら幸いだ。

【メルフィー】はイラストアドバンテージの高さゆえに発表当時話題をさらった。
しかし、いざ【メルフィー】を組もうと思って情報を集めようとすると、イラストへの言及をしている人が大半なせいで、情報を探すのが難しかった。

この記事の効果で考察が盛んに…となるほどには影響力はないだろうが、これから発売までに、少しでも【メルフィー】についての情報が増えることを願っている。

良ければ記事ツイートをRTしていただけると嬉しい。とても嬉しい。

最後に、爆笑メルフィーギャグで締めようと思う。
笑った人はおとなしく負けを認めてノートを購入してほしい。
笑わなかった人も、ノートを購入してほしい(メルフィー・ヨクバリィ)

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ぼく「メルフィーかわいいな~組みたいな~」

ぼく「でも獣族パーツ全然持ってないんだよな~」

ぼく「ん…?」

ぼく「高っ…!! もう…」

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