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【インコさん彷徨いのホットドッグ】6本目 トリュフ塩で美味さと気まずさを。-デザイン研究所講師とホットドッグ


渋谷の公園通りの坂を登りきり、NHKの敷地の近くに専門学校「桑沢デザイン研究所」がある。

これまで数多くのデザイナー、イラストレーターを輩出してきた老舗の専門学校で、縁あって後期の授業を担当している。
僕の授業は「表現研究」というもので、イラストレーター・作家としての一面で「ものを作るときのものの見方。作品の読み解き」に加え、スタンダップコメディ、演劇人として「感情から来る『面白いと思ったこと』をどう伝えるか」を組み合わせた授業にしている。

週に2コマの3時間、ということだがかなりエネルギーを使うもので。独演会ともまた違う緊張感を持って学生に向かっている。
授業が終わると大体16時半。腹も減ってきたが晩飯前に食べ過ぎるのも…という気持ちの中で立ち上がってくるのがホットドッグ。学校近くのウカトーキョーでトリュフ塩というホットドッグを食べる。

柔らかめのパンと太めのソーセージにトリュフ岩塩がかかっていて値段は600円少々。

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店の窓からはコンビニが見え、店の前のガードレールに腰掛けて調理パンを食べる学生を見る格好になる。

美味い。確かに美味いのだが、トリュフ岩塩のホットドッグはこのシチュエーションでは気取りすぎている。何に差をつけようとしてるんだ。という状況に図らずもなっているというか。

生徒と目を合わさないように下を向き、目の前の皿を見つめる姿勢というのも、今度は店員さんに「一心不乱にテーブルを見つめる男」として写ってしまうわけで、電光石火で食べ終わって外に出る。

コンビニ「デイリーヤマザキ」のホットドッグを寒風の中頬張る学生に「正しい食の形」を見せつけられた…と彼らは預かり知らぬところでホットドッグ道を読み取り、家路に向かった。



…価格
☆☆

…上品な塩味
☆☆☆

…授業終わりのリピート率

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自己紹介:インコさん

スタンダップコメディをしています。

2020年6月13日(土)、羽田空港国際線ホールスカイホールで公演を行います。

情報については、オフィシャルサイト、Twitterアカウントにて!


また、舞台、実弾生活も主宰しています。


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