見出し画像

17年越しに実った初恋、約30秒後に散る

 ※すべて実話です。

 私の恋愛経験を一言で表すと、「喪女」である。「喪女」とは元々ネットスラング語で、「過去に異性とお付き合いしたことが一度もない女性」を指す。そう私は誰かと両思いになり、お付き合いをする・・・という経験が31年間で一度もない。だが、人を好きになったことはもちろんある(ここでいう『好き』は異性を性的対象としてみる感情である)。そのほぼすべてが、片思い&大体好きになった相手にパートナーがいた(不倫するぐらいまで気持ちが高まる前に、すぐに身を引くことばっかり)。

 ただし、一度だけ両思いになった恋があった。それも初恋♡17年越しに実った初恋だ!!そして約30秒後に恋心は虚しく散った。その一連の出来事をここに記述したいと思う。

Facebookで見つけた初恋相手

 ○研究室の連絡網として仕方なく始めたFacebook

 約2年前の冬。大学院修士課程に在籍中、必死に修士論文作成へ向けて、データと論文に向き合っていたときのこと。誰が言い出しのか覚えていないが、急に研究室内の連絡網としてFacebookを利用することになった。私は複数のSNSをやっているが、Facebookだけは何だか人間関係が密で、監視されているような気分になりそうだと思い、それだけはやっていなかった。でも、今回は研究室の連絡網として実験的に運営してみようということだったので、仕方がなくアカウントを作成した。

○懐かしき小学校時代のクラスメイトたち

 Facebookを始めて驚いたことがあった。「知り合いかも?」という項目?表示バー?の方に、今では連絡を取り合っていない小学校時代のクラスメイトの名前が複数並んでいた。驚きと懐かしさに、何人かのクラスメイトのページを覗きにいった。人見知りだった女の子が起業していたり、周囲をいじめまくっていたクソ野郎の男の子が教師になり「いじめ撲滅」について熱く語っている投稿を見て、激しい吐き気に襲われたり・・・・・・・人それぞれ色んな人生を歩んでいるんだなぁ〜〜とほのぼのしながら眺めていた。

○T君との思い出

 そんな時、ある1人のクラスメイトの男子N氏のページを覗いてみたら、私的に驚く出来事が写真付きで投稿されていた。

N氏:「T君の結婚式に出席してきました!!!!T君、マジでおめでとう㊗️」

N氏:「結婚式で久しぶりに小学校時代の仲間とも会えて、最高の夜、酒が旨すぎるw」

そのT君というのは、私が初めて好きになった男の子なのだ。これには驚いた。T君は私が小学3年生の頃に東京から転校してきた。勉強も運動もできるジャニーズ系の男の子だった(個人的見解です)。

 最初はクラスも違うし、話す機会もなかったので、T君に対して何とも思わなかった。5年生で始めてクラスが一緒になり、席が隣同士になったり、グループワークで一緒に過ごす機会が増えていった。そのうちに私に色々とちょっかいを出し始めて、正直ウザかった。結構傷つくことも言われて、思春期真っ只中、少しませた11歳の私には、何度か殴りたい衝動を抑えたことを覚えている。

 T君に対して向き合い方が変わったのは中学1年の頃かな!?私が同級生の女子たちからいじめられていた頃、帰り道でよく鉢合わせては「大丈夫かぁ?」と声をかけてくれたことが何度かあった。苦手な地理も教えてくれたりして、T君と過ごす時間が当時の私にとって救いだったことを覚えている。

画像2

(↑13歳の時にT君からもらったヘアピン)

画像1

(↑今でもたま〜にオシャレしたい時につけている)

 ただ、やっぱりそこは中学生。第二次成長期真っ只中。不安定な精神。中2になると、男女ともにお互いを意識し始めて、暗黙の了解なのか、同性同士のグループに固まり、そこで行動するようになったよねぇえ〜〜〜。男子と少しでも話すと、クラス内のカースト上位にいる女子たちが裏で「院子は○○が好きなんだーー❣️」みたいな、妄想を爆発させて嘘をばらまいたりするもんだから、気楽に男子と話せなくなった。


 そして、そのままT君とも話せなくなり、気がついたら卒業式。「旅たちの日に」を口パクしながら歌い、女子たちの陰湿ないじめから解放される喜びに浸っていたっけ〜。

 ただ、T君に対しては最後にお世話になったので、お礼をしようと頑張って挨拶に行こうと思った。その時に、「あぁ、そっか。。。私、T君が好きだったんだ。今気がつくんかい、遅いわ、自分!!!」と1人ツッコミしていたっけ。「好きな」って気持ちはすぐに気がつかないものなんですね。きっと音もなく感情が積み重なっていって、気持ちが満杯になったときにドバァーーーーーーーと溢れて、やっとで「好き」って感情に気がつくのかなぁ・・・・と今となってはそう思います。あっ、結局T君に挨拶できないまま中学生活を終えた。高校はお互い別々だったので、中学以降会っていない。


んなことはどうでもよくて、はい!回想おわり( ̄∇ ̄)♪


 そんなことを思い出しながら、T君の結婚式の様子を写真を通して眺めていた。別に今はT君に対して何にも思っていない。写真を眺めながら、「そうか、結婚したのか。おめでとう!!よかったね」と素直に思った。ほんとだよ(*^o^*)⭐︎


17年越しに実った初恋、約30秒後に儚く散る心

○初恋成熟

 T君の結婚式の写真を眺めながら、その記事のコメント欄を読んでいた。その中でかつての同級生たちが、小学校から中学時代のT君と私との関係について言及している場面を見つけた。

A氏:「そういえばさ、俺何回かT君に『早く院子に告れよ』って言ったけど、あいつ、『分かってるよー、俺のタイミングがあるんだよ』的なことを言ってからにぃー、でーじ(沖縄の言葉で『とても』)うんざりだったよwwww」

B氏:「そうそう。明らかに、ありゃー両思いだったのにな。院子もTのこと好きだったよ、絶対に!」

A氏:「同感に一票!」

C氏:「同じく一票」

その他も同様に一票


私:「えっ・・・・・・・・・・・・・・マジでぇぇぇぇ!!!両思いだったんかいいぃぃぃぃぃぃぃ☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆」


そう、そう、そうなのです!わたくし、院子、初恋が実っていたのです♡嬉し過ぎて、気がついたら1人部屋で拳を突き上げながら、思いっきりジャンプしまくっていたんですよ、奥さん(←誰やねん)。

こんなことってありますか?17年越しに初恋の相手が私のことが好きだったという事実を知るなんて。嘘のようで、本当の話なんですよ、奥さん(←だから誰やねん??)

10代の、そうあの頃の、T君への恋心に気がつくまで時間がかかっていた私に言いたい。T君に恥ずかしくて、廊下ですれちれ違いざまに遠くの方を見ていた私に言いたい。

両想いだったぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♡♡♡♡

画像3

約30秒後の地獄

 同級生たちのコメントの続きを読んでいくと、驚きの事実が待っていた。

A氏:「でもさぁ、まさかT君の花嫁が院子と同じ名前&同じ誕生日って、やばくねwww」


????????????????????

A氏:「でもさぁ、まさかT君の花嫁が院子と同じ名前&同じ誕生日って、やばくねwww」


‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️


T君の花嫁が院子と同じ名前&同じ誕生日

画像4


 衝撃的事実。このnoteを読んでいるあなたは「どうせ作り話だろ」と思っているだろう。いや、思っているに違いない。もし私が読者だったら、絶対にそう思う。だが、作り話ではなくマジだ、マジなんだよぉぉぉぉぉ奥さん(←もういいよ、このくだり)

 頭の中が混乱した。私と同じ名前、同じ誕生日だなんて、そんなことってあるのか?と思った。すごく、すごーくT君の結婚相手がどのような方なのか知りたくなった。幸いなことに、結婚相手の方もFacebookをやっており、ご自身の詳細なプロフィールを公開していた。そこで確認してみると、本当なのだ私と同じ名前(相手の方は漢字表記の名前。私はひらがな表記の名前。私の本名はひらがな表記の名前です)、同じ誕生日(結婚相手の方が2つ年上)だった。

 なんとも言えない、モヤモヤとした感情。この気持ちをどのような言葉で表現すればいいのか、正直分からない。誰かに背中をドン!っと押されて、高いビルから地面へと叩き落とされた気分。地獄へ急降下。

 こんなことってあるのかよ・・・・・・

12〜15歳の私へ

 まだT君に対する気持ちに気がつかず、「この気持ちはなんだろう?」と悩んでいた私へ。それはね、「T君が好き」っていう気持ちなの。とっても素敵なことだよ。そして、T君もあなたのことが好きだったんだよ。良かったね。。。。

くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ


 ※今回の出来事をきっかけに、Facebookをやめました。またSNS上で過去に関わった人をエゴサーチしない方が、心の安定が保たれることも学びました。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?