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Webマーケティングの超重要項目「LTV」── 最大化させる重要ポイントとは?

マーケターを目指す人も、既にマーケターとして活躍している人も、Webマーケティングを行なう上で重要な指標である「LTV」。「LTV」は新しい事業の立ち上げや商品の開発の際、他社や従来の商品・サービスを分析する際に必ず用いられます。

前回の「リピート率」「リピーター率」に続き、算出方法や活用ポイントを理解しておくことが大切です。しっかりと押さえていきましょう!

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※本記事の監修
株式会社イングリウッド データテクノロジー事業本部シニアマネージャー
渋沢亮太

生活雑貨業界大手メーカーでEコマース部署の立ち上げから、サイト制作、仕入、物流、分析、ファイナンス、楽天市場・Amazon・Yahooのモール展開など、Eコマースに関わるあらゆる業務を実務レベルで習得。イングリウッドでは商品開発・サイト制作・広告宣伝・物流・CSなど、ワンストップで1クライアントの業務を請け負い、1年で年商30億規模に成長させただけではなく、さらに拡大させ続けている。

「LTV」の意味とは

LTVとは、Life Time Valueを略した言葉で、日本訳では「顧客生涯価値」という意味になります。

簡単にいえば、1人の顧客がサービスや商品を通して企業との取引を始めてからそれをしなくなるまでの期間に得られる収益を算出する指標です。

この指標を元に、1度だけの購買行動だけでは分かり得ない商品やサービスの本当の価値を把握し、収益性を見極めることが大切です。

また、1度の購入に対しての利益だけではプロモーション費用を賄いきれないケースが多くあります。その場合、顧客の生涯購入売上(LTV)を考慮したプロモーション戦略を検討が必要になります。

長期間にわたって、商品やサービスを購入・利用する顧客は「LTVが高い」と言えますが、企業や商品、サービスへの愛着度・ロイヤリティが高いほど、LTVが高まりやすくなるのでプロモーションも重要な要素になります。

どの市場でも新規の顧客獲得は難しいもの。今いるお客様にどれだけ長い間、価値のある商品・サービスを提供し続け、収益を増やせるかが企業にとって非常に重要です。

また、LTVが分かると、新規顧客を1人獲得するためにどれだけの費用をかけられるのか(CPA)の基準を導き出すことができます。
※こうしたLTVを用いた分析を「LTV分析」ともいう。

少コストかつ短期間で売り上げを伸ばせるか否かはマーケティングにおいて大きな課題でもあります。

そのため、LTVを高めることが事業の成長には必要不可欠になるのです。

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「LTV」の算出方

本来、顧客一人ひとりのLTVを求めるのが理想ではありますが、実際は個別での算出が難しいため、一人あたりの平均LTVを求めるのが一般的です。

 LTVは以下の式を用いて算出することができます。

【 LTV=購買単価×購買頻度×継続購買期間 】

単純にいってしまえば、「購入単価を上げる」「購入頻度を増やす」「継続期間を長くする」のいずれかを高めることができればLTVは改善できます。

また、コスト・費用を加味したLTVを算出する場合は、以下の式を使用しましょう。

【 LTV=(購買単価×購買頻度×継続購買期間)ー(新規獲得費用+顧客維持費用)】

現在イングリウッドでマーケティングを行なうチームでは、LTVの予測をシミュレーションするシートを作成し使用しています。エクセルやグーグルスプレッドシートなどで先々の収益性をシミュレーションできるシートを作成しておくと、管理もしやすくなるのでおすすめです。

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「LTV」を最大化させる重要ポイント

LTVを最大化させる重要なポイントは、以下の2つです。

① 購買単価・購買頻度・継続購買期間を増やす施策を行なう
LTVの算出方法でもお伝えしましたが、購買単価・購買頻度・継続購買期間を増やすことでLTVを高める、最大化させることができます。

しかし、購買単価を上げるために、ただ商品の値上げするだけではいけません。 むやみに商品価格を上げれば継続購買期間の短期化にも繋がります。

そのため、単価が高いアップグレード商品やサービスも併せて薦める「アップセル」や、その他の商品も一緒に購入してもらえるように働きかける「クロスセル」などの手法を用いて、購買単価や購買頻度が増やせる施策を行なうことが効果的です。

② CRM・ソーシャルメディアの活用をする
LTVを最大化させるためには、顧客との良好な関係を作ることが大切です。CRM※を駆使して、顧客情報を管理しましょう。

DMやメルマガなどの従来の手法だけでなく、現在はソーシャルメディアを活用した顧客との良好な関係作りも重要です。

ソーシャルメディア上で、企業や商品・サービスと触れる機会を増す、顧客と企業のやり取りを大勢の人に見せ信頼や愛着を育てる、などあらゆる方法でロイヤル顧客を増やしていくことで、既存の顧客のリピート率を上げるだけではなく、新たな顧客を増やす機会を作ることもできます。

※CRMとは…customer relationship managementの略語で、直訳すると「顧客関係管理」や「顧客管理」という意味になります。顧客と良好な関係を構築するためのマネジメント手法の一つです。

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LTVの意味や算出方法について、ご理解いただけたでしょうか?

「LTV」はマーケティングを行なう上で理解しておくべき指標の一つ。新しい事業の立ち上げや商品の開発の際、他社や従来の商品・サービスを分析する際には、必ず用いられます。

マーケティングの基本知識として是非覚えておきましょう!

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