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生成AIが絶対に使われていない理由|パルワールドのヒットはなぜ?番外編

 パルワールドの魅力の一つに、そのキャラクター、パルの表情差分を含めたデザインとモデリングがあります。多くのファンが最初に思い浮かべるのは、そのポケモンを彷彿とさせるビジュアルです。
生成AIを使ってポケモンをパクっている!!とかなり温度高めの炎上もしましたね。

 これまでパルのデザインについては触れてきませんでしたが、今回はあえて番外編というカタチで、パルのデザインに生成AIが絶対に使われていない理由を伝えたいと思います。

著作権にまつわる話しはまた別の問題なので、ここでは触れないです。何より文字数が大変なことになってしまいます…パルワールドめちゃくちゃ味がする…凄い👅

⚠️パルのデザインに生成AIが使われている!と議論するのは、そのデザイナーさんへの誹謗中傷とも捉えることができるの絶対にやめましょう。生成AI使っていないのに、生成AIを使った!と非難されるのは作り手としては、かなりキツイものがあります。
 ポケモンを参考にする指示は社長の溝部氏によるものだと考えているので、何か聞きたいことがある人は溝部氏に直接言いましょう。
※誹謗中傷はダメ

パルのデザインと生成AIの真実

 生成AIに関する議論が盛り上がる中、パルのデザインにAIが関与していないことは、パルワールドと生成AIの開発のタイムライン(歴史)を見るだけで明らかです!開発初期の段階では、現在のような高度な生成AI技術は一般には公開されておらず、商用デザインに活用することは技術的にも不可能でした。

歴史という事実から考察する

 生成AIとパルワールドの開発のイベントを並べた次の図を見てみてください!ついでに生成AIのこれまでの過程についても勉強してしまいましょう!

INFoCoLab調べ

この中でも特に重要なイベントだけを書き出してみます。

2018年 社長溝部氏はポケットペアの1作目となるゲームのプロトタイプをゲーム会社に持ち込むも全落ちします。そして、Steamで自社リリースすることを決意したのでした。ここでの「Steamで自社リリース」という決意が後の驚異的なヒットに繋がっています。(実用的な生成AIは存在しない)

2020年10月29日 パルデザイナーの求人応募1回目。不採用としています。(実用的な生成AIは存在しない)

参照:note:3日後に命運が決まる、パルワールドという偶然の物語

2021年1月5日 OpenAIがDALL・Eを発表。(生成AIはこの世に存在しているが、公開されていないため使用できない)

2021年2月17日 パルデザイナーの求人応募2回目。落とされた3ヶ月後に再び応募というのも不思議ですが、これについてはまた別の回での考察にします。
さて、ここでデザイナーを採用し、パルのデザインとモデリングが本格的に稼働し始めました。
ここで、パルのデザイナーさんが生成AIを使っていないことが明らかになりました。コードも何も公開されていませんので…。
もしもOpenAIからDALL・Eを盗んで使用していたとしたら、ゲーム開発をやめて、人工知能事業を始めるべきでした。

画像を見ると、パルのデザイナーと呼ばれている人はモデラーであることが分かります。参照:note:3日後に命運が決まる、パルワールドという偶然の物語

2021年5月21日 擬似DALL・Eが公開。 これは勝手に作られ(言ってしまえばパクられ)たものです。しかも内部の仕組みは本家と異なります。(擬似生成AIが使用できるが、商用キャラクターデザインに活用できるレベルではない)

2021年6月5日 パルワールド(unity版)のトレーラーが公開。
下のツイートから動画を見てください!この時点でパルのデザインやゲームの世界観が制作されていたことが分かります。
トレーラーを先行して製作したとは言え、ゲームの開発、パルのデザイン期間を考えると生成AIの使用は不可能です、この時DALL・Eは公開されていませんからね。

2021年12月15日 炎上した溝部氏のポケモンとAIによって生成した画像の比較ツイート。

 これは擬似生成AIを使い、ポケモンのデザインから類似度計算によって生成された画像だと思われます。AIではあるのですが、生成能力が高くないので、ちょっとグロい感じになってしまっていますね。

ある意味、痛烈なポケモン批判と言えます。そういう皮肉だと分かってて言っているので、褒められたものではありません。 ゲーム開発のキッカケは大好きな任天堂だったはずですが、どこで闇堕ちしたんでしょうかね、たぶん10社落ちたときでしょうね!

2022年7月 DALL·E2、Midjourney、Stable Diffusion公開。
ここで初めて、本家の生成AIが公開されます、2022年は生成AI元年と呼ばれました。ただ、この段階でも商用デザインに使えるような水準ではありませんでした。

 このように歴史を紐解くと、パルのデザインに生成AIを利用することは不可能で、デザイナーさんも生成AIは使用していないということが分かります。

つまり、どういうことか。

ポケモンのデザインを参考にしているとはいえ、この短期間でパルを爆誕させた例のデザイナー兼モデラーさん仕事早すぎる!!!

ということです。

念願の会社に採用されたんです、死ぬ思いで仕事をされたんでしょうね。

ちなみにですが、ポケモンを参考にしろというのは、おそらく溝部氏の指示ですね。

冗談だと思いますが、結構エグいこと言っています、パルワールドではなく過去のゲーム作品の話しです。参照:電ファミニコゲーマー

何か言いたいことがある人は溝部氏に直接言うのが良いと思います。

1つ不思議に思った部分があります。
なぜ、例のデザイナーさんは2度も求人応募を出したのでしょうか。
不採用通知をもらった会社に、3ヶ月後また応募することってありますか?

他にも、パルワールドの開発チームには、とんでもない才能の持ち主がどんどんと集まってきます。

これはなぜなのか?

次回は、この才能が集まる秘密を解き明かしたいと思います。

続く

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