#8 副主任流歌講座 1-2:聴く 技術編

前回#7 読解編では「歌詞を理解し、場面ごと感情を把握する」事に重点を置いて話をした。
今回は「把握した感情をどう表現していくか」というところにポイントを置いて話をしていく。
例には前回と同じ
Official髭男dismのPretenderを用いる。

1:キーを下げる勇気
この曲はなかなか高い声を要求される。
カラオケで隣の部屋から聞こえる男の声は苦しそうだ。カッコつけて合コンで歌おうとして爆死してるのだろうと思って見守ってる。
正直ワイも鼻詰まったら一撃で死ぬ。

原曲と同じキーで歌いたくなる気持ちもわかる。が、しかしここで前回の話を少し思い出して欲しい。原曲のキーは確かに曲の制作者が「歌手が歌った時一番美しく映える」と考えた高さに設定されている。
が、カバーしてそれを歌うのは他でもない君自身だ。CDの本人ではない。
人それぞれ声質も違えば歌詞に対する解釈も違う。自分自身に一番合うキーというのは人それぞれ違うと僕は考える。

単純な技術面に絞ってもそうで人に聴かせるのであれば必死で苦しそうに高い声を出し叫んでいるよりキーを下げて余裕を持ち、その余力を滑舌と感情表現に回す方が余程聴き易くカッコいいだろう。
あと技術一辺倒の歌は「おぉ凄いな」となってもそこから先はない。技術だけのやつなんぞ音大や専門が毎年生産してるからドンキのワゴンセール並みにおる。

2:ザックリとした曲中に於ける歌い方の分解
ここでどういう風に歌って感情を表現してるのかを説明しようかなと思ったが
原曲における技術面に関しては、めっちゃ詳しく動画載せてる方がいらっしゃるので話早いからそっちを観て下さい。
https://youtu.be/bNU3kmkyxSQ


どうだろうか、ご理解頂けただろうか?

3:胸式と腹式
「腹式呼吸が歌うには良い」だとかみんな聞いたことあるかもしれないお話。
ただ、この話は細かくしていくと諸説あったりだとかで揉める定番のなのでザックリ例を挙げて説明するに留める。
個人的にもどちらが正しいとかあんま無いと思ってる。みんな違ってみんないい。

胸式の発声法をやってる有名どころで言えばEvery Little Thingの持田香織などがわかり易い例だ。
彼女の持つあどけなさはあの発声法だからこそのものである。
高音で少なからず喉を締めるので敢えて曲中にアクセントとして混ぜると「勢いや熱量」を表現し易いが使い続けると速攻で疲弊する。あとビブラートであったりロングトーンには向かない。
カラオケですぐ声枯れる勢はこっちが多いイメージ。

腹式呼吸は喉への負担も少なく、ある種楽器のように自分の体を使う歌い方だ。
細かいとこの解説は他の人に委ねるとして、長時間の歌唱に耐える為には不可欠とも言えるモノなので是非学んでおいていただきたい。
あと胸式呼吸だと不安定になったり息切れしてしまいがちな低音部を綺麗に出せるようになります。特に女性。
あと高音だとかパワフルさを表現するのが最初は難しいかもしれないですが一度感覚を掴んでもらえればしっかり出せるようになるので焦らないで。

4:実際どう使って行くか
今回呼吸法はザックリとしか解説していないし、歌い方は他人に丸投げした。すまん。
が、動画は「原曲のまま歌う」事を前提としている。今回僕が話しているのは「自分なりの感情、歌い方」についてなので話せる余地はある。

この曲は呼吸のタイミングもシビアで上下の差もそこそこある。なので慣れてない方々はキーを下げてもサビの後半の頃にはそこそこしんどくなってるであろうと思う。
「君は綺麗だ〜」の頃には虫の息だろう。

例えばコレを敢えて小さい声で歌ったらどうだろうか?
直前の「確かなことがあるとするのならば」
というところ、「ならば」は音が上がって行くが敢えてコレを下げて歌う。
そして胸式呼吸で絞り出すような声を出して「君は綺麗だ」。
メロディーは原曲と変える事になるが"どうにもならない気持ちを表現する"という目的は同じままに方法を変えることが出来る。
(余力が有れば実際に軽く歌撮ってリンク貼る予定)

モノマネとカバーは違うので、本筋が大きく狂って原曲へのリスペクトを失うことが無いのであれば自由だと思う。
実際本人が原曲のメロディーは厳しいと判断した場合にメロディーを少し変えたりは良くある話だ。Bon Joviとかめっちゃやってる。

ただ、それを「歌いにくいから」やるのか「感情表現をする余力作りのため」やるのかではアウトプットが大きく変わる。
だからこそ前回話した歌詞への理解や自分の感情を大切にしてほしい。そして一番伝えたいところをどう強調するかを考えてメリハリを生む作業をしてみて欲しい。正解はない。

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