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医療現場から見た発達障害

こんにちは!多様な子ども達が多様であることが当たり前になるように広島からの発信に挑戦しているNPO法人日本インクルーシブ教育研究所の中谷美佐子です。空の写真は私の家から見える夕焼けです。パンデミックでほぼ自宅で仕事をしていますから毎日夕方になると空を見上げるようにしています。そうすると一日たりとも同じ夕焼けがないことに気づきます。ピンク色の空だったり、オレンジ色だったり、青い空にうかぶ灰色の雲が光っていたり、とても幻想的です。私達も空と同じように変化し続けているな~と空を見るたびに思う私です。

さて、先週日曜日、オンラインで第6期学習・発達支援員養成講座7回目を開催しました。午前の講師は精神科・児童精神科医の松田文雄先生で「医療現場から見た発達障害」についてお話いただきました。午後は広島大学の湯澤正通先生で「ワーキングメモリと学習支援」についてでした。

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では、湯澤正通先生(広島大学大学院人間社会科学研究科教授)の「ワーキングメモリと学習支援」のアンケートを紹介します。

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・資料と説明がよくわかりやすく、授業でのシートはぜひ活用してみたいと思いました。【教員】

・ワーキングメモリについて、詳しくわかりました。ワーキングメモリについて、なんとなく理解しているつもりでしたが、例えが大変分かりやすくやっときちんと理解できた気がします。言語的WM、視空間的WMに関しては初めて知り、私自身、言語的WMがとても弱いことがクイズで分かりました。クイズだけではなく、日常生活も思い出してみると、メモを取らないとすぐにすっかり忘れてしまうのです。職場でもいつもメモを持ち歩き、何かあればメモを取る。そんな毎日です。授業チェックリストはすぐにでも活用させていただこうと思います。ご紹介されましたご著書「ワーキングメモリと特別な支援」を購入したばかりです。これから読むのに、今日の湯澤先生のお話が予習となり、より理解が深まるのではないかと楽しみです。ありがとうございました。【特別支援教育アシスタント, 保護者】

・具体的な指導法が伺えたので海外につながる児童生徒の発達・学習障害への指導法についても学びたいです【日本語講師】

・ワーキングメモリーとは何か、実行機能とは何か、またその関係について理解することができた。2時間は短かった。具体的な支援の方法を、言語的、視覚空間的、それぞれについて知りたかった。【教員】

・私自身ワーキングメモリーが低い傾向にあり、どうすればよいかと考えておりました。今日の講座で、ワーキングメモリーについての基礎知識や何が要因か、どのような支援があるかなど学ぶことができました。まずは、自分で実践してみて手ごたえを実感していきたいと思います。【保育士】

・スタッフにも伝えることができる内容でした。【聴覚障害児童を含む放課後デイサービス施設の代表】

・今回は、ワーキングメモリの実行機能について理解することが出来ました。ここからの支援が必要なんだと受講しながら感じました。ありがとうございました。【児童デイサービス, 保護者】

・ワーキングメモリの伸ばし方、分かりやすい伝え方、そもそもワーキングメモリとは・・・が知りたかったところでした。とても有意義な講座でした。「授業チェックリスト」で詳細に書かれてあるのがとても有り難いです。復習し、明日からの生徒さんたちとの学習の場で早速活かしていきます。終了後の交流会では、まだ理解不足だったところをグループの方に教えて頂けました。また、スタッフさんが適切に言葉を入れてくださって更に理解が深まりました。本当にありがとうございます。【塾講師, 保護者, 整理収納アドバイザー】

・ワーキングメモリーを広げることが発達のプロセスとおっしゃっていたことがワーキングメモリーを広げる=発達のプロセスという話がありました。発達のプロセス、発達性運動障害に対するアプローチのことをやろうとしております。やはりワーキングメモリーの更新のためには、参加がまず大事ということ、参加するためには必要だと改めて思わせていただきました。【さとう式リンパケア講師】

・ワーキングメモリがうまく機能するには事前に参加できる状態にあることが大前提 本当に、そう思いました。脳のニューロンが多くても、入り口でつっかえると入らないという表現がわかりやすかったです。指示するときの情報量を少なくすることが大事と解っていても、仕事で短時間に指示をする場合、なかなか、うまくいかなかったりします。周りのサポートがとても大切で、ほどほどの依存ができる関係性のあることも必要だと思いました。本日は、子どもの検定のため集中力に欠けていて、ワーキングメモリがうまく機能しませんでした。復習します。【保護者, 会社管理職】

・ワーキングメモリや、その背景にある脳の構造など、興味深いものでした。【保育士】

・ワーキングメモリと聞いた時には,この機能を強化する方法だと思っていましたが,この講義で実行機能を強化しなければワーキングメモリが使えない,障害により実行機能が働かないことへの支援が必要なことを理解できました。本講義は要点のまとめがあり理解が容易でした。まさにワーキングメモリの小さい人への支援が表れているレジメだと思いました。【会社員】

・きちんとアセスメントをすることによって、読み書きが苦手な子供に具体的な支援の方法がみつかりました。【保護者】

・ワーキングメモリは、支援対象のお子さんのことを話す時に、比較的よく使われることばですが、それがいったいどのようなもので、それを補うためにどのような支援が必要かなど、今回の講座を受けて、今までちゃんと理解できていなかったと感じました。イメージしやすい例えを交えた説明で、目には見えない脳内の働きが良くわかりました。また、子どもの学習は、学びを提供する大人との情動的な結びつきが土台にあることを再確認することができました。個人的には、講座中に段階的に行われた小まとめの時間が学習を確認、定着させるために有意義で、自分のワーキングメモリを補うための支援になったと思います。【保育士】

・学習支援をしていくにあたっての、子どもの困難がどこにあるかを見極めていくのが大切になるなと改めて思いました。再受講ですが、又確認をすることが出来ました。ありがとうございました。再受講ですが、毎回新鮮な話を聞いたくらい忘れていることもあり、又それで思い出したり、確認したり、学び続けることは大切だなと感じています。いつも、ありがとうございます。【塾講師】

・ワーキングメモリについて気になっていたところが理解出来ました。具体的にどのように伸ばして行けたら良いのか 勉強出来たら良かったのですが、日々のかかわりの中で見つけていこうと、思います。毎回とても参考になります。この後資料を見て勉強します。【特別支援教育アシスタント, ふれあい推進員】

・学びたかったワーキングメモリや実行機能について丁寧にご説明いただきました。資料もカラーの図解付きで分かりやすかったです。いつもスタッフの皆様には朝早くからご準備いただきありがとうございます。次回もよろしくお願いいたします。【施設職員】

・ワーキングメモリの弱さがある子への対応や支援について勉強になりました。【塾講師, 放課後児童クラブ】

・ワーキングメモリは長期記憶の入口が狭いことで情報が入っていかないと分かり納得できた。まだまだ講座だけでは分からないことが多いため、湯澤先生の文献を参考にしたいと思う。【施設職員,保護者】

・ワーキングメモリの特徴と弱い子どもへの支援内容が具体的にわかってよかったです。【地方公務員】

・ワーキングメモリについて詳しく知れた、ウイスクの検査結果の意味が理解出来た気がします。【保護者】

・ワーキングメモリについて理解することが出来た【教員】

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ここからは精神科・児童精神科医の松田文雄先生のアンケートを紹介します。

・具体的な疾患の診断方法等や現在の医学的な考え方が理解できた.【教員】

・正確な資料と共に聞き取り易い口調で安心して聞けました。【作業療法士】

・とても詳しい内容でわかり易く明日からの支援に生かしていくことができる講座でした。いつも良い講座を本当にありがとうございます。【特別支援教育アシスタント, 保育士】

・DSM-5での診断基準など、新しい知識を得ることができました。発達特性は生まれつきのものだけれど、それが社会への著しい不適応につながることで障害となる。発達障害(症)そのものが二次障害でもあるという考え方を知り、早期発見・早期対応の大切さや、環境が障壁を作るということを改めて感じました。また、先生の落ち着いた話し方が聞き取りやすく分かりやすかったです。内容が多くついて行けていない部分もありましたが、自分なりに資料を見直し理解したいと思います。【施設職員】

・関わる親子または、その子の発達から見える特性のどの部分を担当医にお伝えすればよいのかがわかりました。【保育士】

・診断基準がどのようになっているのか聞けました。まさに今、発達障害の診断基準を知りたいと思っていました。グレーとはどのような状態のことなのか、お医者様によって診断、判断が違うという情報がたくさん入って来ていたので気になっていました。DSM-5の診断基準を軸にしながらも、個別に考えるというという点で、お医者様によって診断が違うというところに結び付くのかなと思いました。ADHDについてたくさんお話くださり、我が子の育児に大変参考になりました。併存障害が多くなるとのことで、納得することも多かったです。今後もっと増えるかもしれないという少しの不安も感じましたが、それこそ、私や家族の声掛け、関わりを考えることでよりよい未来にもなるはずなので、そこは頑張っていこうと思います。たくさんの資料も大変参考になります。じっくりと目を通していきます。ありがとうございました。【特別支援教育アシスタント, 保護者】

・たくさんの資料を手にすることができ、いっぺんに全てを把握出来たわけではありませんが、ポイントを端的に明確に教授していただけました。感謝しています。度々思うことなのですが、講座受講の時ではなく、講師の先生にあらためてではなく、日々通常の勤務での悩み事(具体的な事例に伴うその生徒との関わり方や教員からの指示に対する疑問や・・・等々)があった時に、有料でも良いので、ご相談させていただくことは可能でしょうか?【生活指導員】                             回答:各講師に個別で相談することはできませんが、私(中谷)でもよろしければ養成講座終了後の交流会の時にブレイクアウトで無料でお話を伺うことができます。日時を決めてズームで繋がる場合(有料)はこちらとなります→NPO法人日本インクルーシブ教育研究所【ご相談・お問合せ】

・最新の医学的情報を、分かりやすく整理された状態で教えて頂けました。目の前の当事者さん(大人も子供も)に対して、どんな支援ができるのか、どんなスタンスで取り組むのかをこれまで沢山学ばせて頂きましたが、その根本となる脳の特性そのものについて改めて学べました。支援する際の根拠が明確になったと感じています。毎回たくさん事を有意義に学ばせていただいて感謝しております。難しい内容もたくさんあり、習得したいと思う一方で「能力が及ばない」と早々に諦めてしまうこともあります。以前開催して頂いた「ふりかえり会」は皆さんと一緒に学びを深め合えてとても良かったです。レポートの提出も(大変ではありますが)しっかりと復習が出来てとても良かったです。中谷理事長はじめスタッフの皆様に、あらためて感謝申し上げます。【塾講師, 保護者, 整理収納アドバイザー】

・毎年変わる子どもたちへの対応や気付きの視点を、伝えていただいた様に感じます。私の孫が3歳にもうすぐなりますが、言葉が出てこず娘であるママは心配と疲労で大変だな。と感じており全てをママが話さなくても、孫ちゃんと良好な関係を築ける礎となるように感じました。資料を全部当日までに印刷するということが、理解できておらず今日はメモ程度で話をしっかり聞こうとおもっていたのですが、後日改めて資料の印刷は出来ないということなのでしょうか❓【施設職員, 当事者, 児童センター(学童クラブ併設)】回答:資料は印刷してもしなくても大丈夫です。各々にお任せしております。後日、印刷したい場合はグーグルクラスルームに入って資料データをダウンロードし印刷することもできます。ただし、1か月以内には印刷して頂いた方が良いです。資料の入っているグーグルクラスルームは2022年1月20日に削除予定のためお早目の対応をよろしくお願いいたします。

・子どもの状況にある背景を見ていくうえで、いろんな要素が関係してるんだな、ということが、とてもよくかわかりました。いつも、よい段取りで進めて下さりありがとうございます。【塾講師】

・以前先生の講義を受講した際は、資料の多さに圧倒しついていくことが出来ませんでした。今日は、講義を受けながら理解が出来ました。資料をゆっくりと読み、そこから支援のヒントを探していきたいと思います。ありがとうございました。【児童デイサービス, 保護者】

・医学的立場から発達障害の症状を一例では腸内細菌との関係など意外な分析がされていたり,また障害に対して医療的なアプローチの内容は支援の巾を広げるものと思います。【会社員】

・発達障害の定義が少し理解できた。【さとう式リンパケア講師】

・松田先生のお話が直接聞ける機会は少ないので、参考になります。診断基準がDSM-4からDSM-5になって解りにくい点があるのですが、その点をわかりやすく説明していただき、ASDの特性についてスペクトラムが濃淡で現わすのでなく、いろいろな色があると理解した方がいいという点が参考になりました。【保護者, 会社管理職】

・診断される基準や特性の理解の要点がまとめてあり、分かりやすかったです。【保護者】

・専門的な話もあって、少し難しい箇所もありましたが、医療の観点からの話が聞けてとても勉強になりました。【教員】

・症状の多さや、出現頻度のみならず、社会生活を営む上での妨げになっているかどうかということが、診断の基準に加わっていることが意義深いと感じました。特性によって生じる生きづらさの積み重ねが、二次障害につながっていることが大きな課題だと感じます。幼少期、学齢期にどんな人に出会い、どのような環境の中で育つかの重要性を改めて考えさせられました。そして、二次障害から気づかれての診断ではなく、早期の気づきにより支援されることで、二次障害の発生率が減っていくことが理想だと思います。出会ったお子さんに、出会ってよかったと思ってもらえる大人でありたいと思います。【保育士】

・今回の講座で特に気になったのは、お腹の調子が悪くトイレから帰らない人がいます。特に神経が過敏な時と目立たない時期があります。腸(身体)との関係で 更に症状を悪化させる事が、今回分かりました。多方面から 発達障害に関する講義をしてくださる事で理解が深まります。いつもありがとうございます。【特別支援教育アシスタント, ふれあい推進員】

・医学的な側面から専門的な知識や情報を伝えていただきました。発達障害について、またさらに奥深さを知ることができました。【保育士】

・神経発達症に関連する色々な症状や疾患について知ることができた。実際に子どもに接する時に、こういった知識があると、保護者から情報収集する際や、子どもの行動を見る際に、多面的なとらえ方ができるのではないかと思う。特にADHDは併発する疾患の多さに驚いたが、周囲だけでなく、本人にも前もって知識を持ってもらうことで、啓発したり問題が発生したときに早めに対応できることもあり、そういった研究結果を生かせればよいと思った。【児童デイサービス, 言語聴覚士, 保護者】

・ペアレントトレーニングによって報酬系をよい方向で機能させていくことができる、というところが知れたのでよかった。【保育士, 保護者】

・医療現場では、特性の基準を満たすと「神経発達症群」の診断がつき、養育者がどのように関わっていくか、二次障害の治療について等、今回はたくさんの資料を一気にお話していただいたので、これからじっくり整理していきたいです。【塾講師, 放課後児童クラブ】

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次回の学習・発達支援員養成講座は11月14日(日)に子どもの行動理解と考え方・対応の仕方(ペアレントトレーニング)と発達障害のある人が幸せに生きるためのヒントをお伝えします。公開講座での参加をご希望の方はこちらからお申込みいただけます→NPO法人日本インクルーシブ教育研究所

10月31日(日)言葉だけでは理解しにくい特性のある人達のために見て分かるコミュニケーションについてお伝えします。メモ帳を使って会話する方法です。ちょっとメモ帳を取り出し、ささっと書いて伝える、そして書いて伝えてもらう心地よいコミュニケーション方法を学びたい方はぜひご参加ください→障害のある子どもの暮らしを支えるコミュニケーション

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最近はこんな感じで(オンラインで)活動している中谷です♫この日は思いっきり寒くなった日なのに、画面上に一人だけノースリーブの人がいました。思わず「大丈夫ですか?」と聞きそうになりましたが、それは私でした(笑)

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