見出し画像

なぜ、KFCは「ビスケット」と呼ぶのか?

わからないことがあると放っておけない いなつち☆稲田智 です。

ずっと前から気になってたのに放ってあった件がありました。

それは、ケンタッキーフライドチキン(KFC)の「ビスケット」です。

そう、KFCで売ってるパンのようなドーナツのような丸っこいやつ、なんで「ビスケット」というのか?問題です。

そう、これです。↓

画像1

普通ビスケットといったら、森永ビスケットみたいなこんなやつですよね?↓

確かに丸いということと、色合いは似てるけど、厚さや作りがまるで違います。ビスケットこんなフワフワしてないし。これをビスケットと言い切る勇気、なかなかのチャレンジです。カーネルおじさん、ハーランド・デーヴィッド・サンダース、やりますね!

この違和感を例えるなら、ズボンのことをパンツと呼ぶ風潮。プラスチックじゃないのにプラスチックイレイサーと名乗る消しゴム。結局何味かわからないサラダ味。空気がおいしいという謎の味覚。この資料、ちょっとビジーだね。そのローンチ、マネタイズできないからオミットしちゃえよ。に大変近いものがあります。

わたしは、これらの違和感を「カーネルおじさんの勇気」、ちょっと長いので「おじさんの勇気」と呼ぶことにしました。

パンツ一丁でビスケット食べてるとき、最近マネタイズしたサラダ味のシロップこぼしてちょっとビジー。プラスチックイレイサーで消したいけど、もうローンチしちゃったからオミットできない。あぁ今日も空気がおいしいな。

「おじさんの勇気」で固めた例文はきっとこんな感じになるのだと思います。

で、そんな「おじさんの勇気」の語源ともなった代表格「ビスケット」を今宵は掘り下げていきたいと思うのであります。

なぜ、KFCではアレを「ビスケット」というのか?いきなり答えを求めるのもつまらないので、3つの仮説を考えてみました。

(ここからは用語の混乱を避けるため、KFCで出てくるビスケットを「アレ」と呼びます。)

仮説① ガチで「おじさんの勇気」説。

あえて違和感出してく説です。「おじさんの勇気」全開モードです。本当はビスケットじゃないし、どっちかっていったらスコーンに近いけど、日本でスコーンていうと湖池屋スコーンになっちゃうから、関係ないけど「ビスケット」でいこう!と社内会議で決めた説です。

え?これビスケットじゃなくね?なんで?もしや、いままで俺が思ってたやつ、ビスケットじゃないの?うわー恥ずかしいわー。と敢えて思わせて興味をひかせるマーケティング手法。

だとしたらまぁまぁすでにその戦略にのっかっちゃった感じになってますよね。

これ、マーケティング手法として意外とありうるんじゃないかと思います。

仮説② 発音が似てるだけ説。

イギリスかどこかの国の食べ物で、アレのことを「ヴィンセントケット」とか「ビンスキットカット」とか言って、それを日本に導入するときに転訛して「ビスケット」となったんじゃないか説です。

だから、本国イギリスでもビスケットはあるんだけど、ビスケットとヴィンセントケットは別物で、日本だけが2つのビスケットで勝手に悪ふざけしてるみたいな感じになっちゃってる説です。

これもなくはないかなと。

仮説③ 実は世の中にビスケットは存在しない説。

外国ではアレのことをビスケットと言い、日本で言うビスケットは外国ではクッキーと言うんじゃないか説です。実は日本で呼んでるビスケットは日本だけに存在し、日本以外どこにも無いという心なしか悲しくなる説。


正解は?

で、「ビスケット」について調べてみたところ、以下のようでした。

本来の英語圏では日本でいうところのクッキーと区別は存在せず、英国では両者をビスケットと呼び、米国では両者をクッキーと呼ぶ。米国のビスケットは英国のスコーンに近いもので、日本ではケンタッキーフライドチキンなどを通して知られている。

※Wikipediaより。

イギリスでは、日本のクッキーもビスケットもまとめて「ビスケット」。

アメリカでは、日本のクッキーもビスケットもまとめて「クッキー」。

さらにアメリカでは、イギリスのスコーンに近いものを「ビスケット」。

というらしいです。ややこしすぎて異常に言語脳が疲れます。

たぶんややこしい理由は、アメリカ、イギリス、日本の3カ国が登場し、さらにクッキー、ビスケット、スコーン(ないしそれに近いもの)の3種類が出てきたからではないでしょうか?

わからなくなったときは表にまとめるとよいと昔先生がよく言ってたのでまとめてみました。

表1. 日米英に於ける焼菓子呼称の違い

画像2

KFCはアメリカ企業だから、KFCの言う「ビスケット」は、日本人が思う「スコーン(ただし、湖池屋じゃないほう)」に近いものなのだなと。たしかにKFCのビスケットが「スコーン」として売ってたら、まあまあ納得です。

アメリカのビスケットと、日本のスコーンを並べてみます。

アメリカの「ビスケット」↓

画像3

日本の「スコーン」↓

画像4

穴の有無はありますが、かなり近いですね。これなら納得です。

アメリカのビスケットはスコーンより油分が少なく、朝食やアメリカ南部料理でよく出るようです。グレービーをかけたり、ハムやソーセージをはさんで食べるとか。とてもおいしそう。

でも日本で、朝何食べてきたの?と聞かれて「ビスケットだよ」て言ったら、え、ちょっと聞いちゃいけない感じだった?と相手に気を使わせてしまうので要注意です。

で、結局、仮説③が近かったようですが、世の中そんな甘くないですね。表1.のように表さないとよくわからない事実関係なのでした。

ビスケットの記事書いてたら無性にケンタッキーのビスケットが食べたくなりました。あのメープルシロップがおいしいんですよね。でもシロップこぼしたらちょっとビジー。もうごはんたべちゃったからオミットできない。

あぁ、今日も空気がおいしいな。

おわり。


ケンタッキー好きの方には以下の本がおすすめ!クーポンもついてるよ


※面白いと感じていただけたらハートマーク「スキ」を押してもらえると励みになります!

※noteのIDが無くても「スキ」押せますのでよろしくお願いします!

※このnoteは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。

この記事が参加している募集

自ら体験したことをベースに、世の中の思考をアップデートしたいという志で活動してます。ハートマーク「スキ」を押してもらえたり、SNSでシェアしてもらえると励みになります!