ハードルを自分で上げたら、飛べるわけがない。
何をやるにしても、ハードルというものがあります。
どれぐらいの完成度で仕上げるかは、人間がいつもぶち当たる壁です。
この壁は、仕事以外でも立ちはだかります。
その一つが、プレゼントです。
誕生日プレゼントをもらったりすると、何かお返しを返さないといけなかったり、大切な人の誕生日だと、何かを渡したい気持ちはあるでしょう。
特に、僕の小学校からの同級生で怠け者の千葉くんは、プレゼントのハードルを越えることが困難だと思っています。
自分がお世話になった上司、長く付き合っている友達、その人たちの誕生日は覚えているのですが、何を渡せばいいかが分からなくなって、毎年誕生日を通り過ぎているそうです。
そのためここ最近は、恋人の誕生日以外は、プレゼントを渡すことはなくなったそうです。
でも、僕から言わせてみれば、恋人の誕生日プレゼントより、高いハードルのプレゼントはありません。
友達の誕生日プレゼントで、下手なものを渡しても笑われるだけで済みますが、恋人の誕生日プレゼントで、下手なものを渡したら変な雰囲気になったり、使わないといけない義務感に駆られたり、不満を抱えられたりと、微妙な空気が続いていきます。
千葉くんは、毎年恋人に要望を聞き、その望み通りにプレゼントを渡しているそうですが、それもそれで、やはり高価なものが多く、金銭的なハードルも高いようです。
そのせいで、千葉くんのプレゼントハードルは、どんどん高くなって、プレゼントを贈れない体質になってしまったそうです。
しかし、よく考えたら、ハードルを上げるのは、自分の問題です。
ハードルを上げすぎると、とてつもない疲労感に襲われることを体が理解して、行動を起こさせないように締め付けます。
やらないといけないと分かっているのに、取り組めないまま、時間だけが過ぎていって、結局何も変われません。
1mmでも何か影響させたいと思うなら、ハードルを下げて挑戦するのが一番良いに決まっています。
周りのハードルが高すぎるなら、そこに参加せずに、ハードルの下がった場所で実力をつけても良いでしょう。
もちろん、相手が喜んでくれるかどうか分からないことに挑戦するのは、怖いことです。自分が時間もお金もかけてものが否定されるなんて、誰だって怖いです。
それでも、ハードルを越える経験を積み重ねていくことによって、自信がつきます。その精神を他のことにも生かせますし、以前ハードルと思っていたものも、全然怖くなくなります。
千葉くんも、そういう理屈が理解できたのか、なんと、17年以上の付き合いで初めて、僕に誕生日プレゼントをくれました。
千葉くんがくれた誕生日プレゼントは、自分が好きなグラビアアイドルの写真集と、僕が好きなアイドルのブルーレイでした。
ハードル、ずいぶんと下げてきました(笑)。
面白いと感じてくれた方、よろしければサポートお願いします。純粋に僕が嬉しいだけでなく、もっと量が多く、もっと高品質な作家活動ができます。どうぞ、よろしくお願いします!