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涙腺バカがお送りするレビュー、「中村文昭という生き方」

どうも、岡山県北ライターの藤田です。

子供のちょっとした成長にウルウルして、
涙腺がバカになったなぁと感じる今日この頃、
みなさんいかがお過ごしですか?

そんな涙腺に一抹の不安を感じていた矢先、
この人「中村文昭」の存在を知って、、、

さらに畳み掛けるようにこんな本に出会ってしまったものだから、
私の体内含水率は低下の一途をたどっています。

ーーーその本、「中村文昭という生き方」

ちょっと読み進めては涙が溢れて、
またちょっと読み進めては溢れて、、、
の繰り返しで、
ようやく読み終えたので、著者の甲田さんに敬意を示しつつ、レビューを書きたいと思います。

著者紹介:甲田 智行

甲田さんは真庭市在住のライターさんです。
ちなみに彼もボクと同じ二児の父。

中村文昭さんは言わずもがな。

内容は中村さんの半生を語っている本なので、ストーリー性は間違いなしですね。

人生の浮き沈みがあって、
その人生を圧倒的な「素直さ」と「行動力」で大きな渦を作りながら周りの人を巻き込んで進んでいく。
その生き方に勇気をもらえる、そんな内容です。

一応、中村文昭さんを知らない方へ、、、

まぁ、知らない人にこそ読んでもらいたい本なんですけど。

表現力と構成が素晴らしい!

今回、ボクが特筆したいのは著者である甲田さんの表現力と本全体を通しての構成力なんです。

知っている人が書いた本を読むのは初めてなので、
甲田さんはどんな文章を書くのだろう、
どういう話のストーリー展開をするのだろう、
というところに興味が湧いて、読み始めたんですが、

物語に没頭するのを堪えながら、必死に著者目線で読むことを心がけていきました。

そう、
「物語に没頭するのを堪えながら」
だったんですよ!

結論から言うと、

情景が鮮明に浮かび上がる繊細な表現と
映画を思わせるような物語の構成で心を奪われていった

のです。

このレビューの冒頭に、
「ようやく読み終えた」
と書いたんですが、
これはあくまでも、ボク個人の涙腺問題が原因で、

ウェッウェッと嗚咽が漏れそうになりながらも、
この「中村文昭物語」にスルスルと引き込まれていって
読み始めたら止まらない!って感じでした。

ネタバレと感じられるかもしれないので、
敏感な方はここから下は読みとばしていただきたい。

(あ、著書を読んだ後には是非にこのレビューも読みに戻ってきてほしいですよ、お願いします。)

プロローグ、中村文昭氏が初講演を行う舞台袖から物語が始まります。
その描写が、ことごとく頭の中に「映画」を作り出してきます。

どういうことかというと

講演後、本文中には「拍手喝采」の表現を一言もないんだけど、
そこには間違いなくカーテンコールの光景が広がっていました。
そして拍手喝采の音がフェードアウトして、それと同時に場面もホワイトアウト。。。
そこから語りに移って、プロローグが終わる。

。。。みたいな。

このプロローグの演出は、本書のハイライトであり、
読み進めていくときっとその意味がわかってもらえるはずです。

そんな映画を思わせるような描写が随所に見られるんですよ!

第1章でのは中村文昭氏の幼少期のエピソードが書かれていますが、
その中村少年(文中では文昭少年)と母とのやりとりは、
古き良き時代の田舎の夏休みの情景が浮かんできます。

サブリミナル効果?!

本書を読み進めていくごとに力が湧いてくるように感じるのは、
その持ちられている言葉によるものが大きいと感じました。

「しゃべりまくる」「ぶっちぎる」「フル回転」

といった、力のこもったワードがリズミカルに、そして随所に散りばめられており、サブリミナル効果のごとく刷り込まれていきます。

このテンポの良さも読み進め易さにつながっているんでしょうね。

第4章がハイライト

盛り上がりとしては第4章で一度ピークがきて、
その後の5章はエピローグ的感覚で短編のエピソードが盛り込まれています。

第4章はこの本のハイライトだと思っていますので、一気に読み進めていってください。
そしてここに、著者甲田さんのちょっとした演出があるので、それを感じてほしいですね。
この第4章に少しだけ「ある人物」が登場してますが、
それも映画の「友情出演」的な感じがしてニヤッとしてしまいました。

中村さんの講演を聞いた人はわかると思いますが、
第5章のそれぞれのエピソードは本当はそれぞれがもっともっと濃くて、
それだけで1冊の本になりそうな感じです。

印象としては「削って盛り込んだな〜」と感じました。
ここは全体として1冊の本に仕上げるために断腸の思いで削っていかれたんじゃないかな、とお察しするわけですが、
そのあたりは本人に聞いてみたいですね。

台湾のエピソードは初耳なところが多く、
飛虎将軍廟には日本人として是非行かなくては、と思ったほど、
表現に熱がこもっていて臨場感がありました。

物語の結びに「神様」が!

そして何と言ってもこの物語の結び方。
これがまたエゲツない!
なんと、神様が出てくるんですよ!!
ちょっと〜。。。

壮大な物語の結びに、壮大な神様のはかりごと、「天命」をもってくる。

くぅ〜。。。

この時点でボクの頭の中には後光が差し、「ははぁー」と叩頭したくなるような感覚で、実に見事な結び方でした。

読了後は身体から熱が溢れ出す

読み終えると
心がポカポカはもちろん、目頭も熱くなり、
身体のいたるところから熱を発しているのを感じました。

著者の甲田さんは真庭市在住です
真庭市の書店「津山ブックセンター久世支店」にも平積みされているようですね。

素敵です。

以上、最後までお付き合いいただきありがとうございます。
今回のレビューで少しでもこの本に興味を持っていただく方が増え、
甲田さんのお役に立てれば嬉しいです。

甲田さんは真庭市の交流定住センターでお仕事をしていることが多いので、本を持っていくとサインがもらえると思いますよ。
(取材で出られることもあるので、必ず事前確認をお願いします!)

また、こちらのサイトで、真庭で生活している人たちの紹介コラムも連載されています。


何かなさねばという衝動にかられたボクは、
さっそく甲田さんにインタビューしに行こう!
と思いました。


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