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Web制作/Web活用支援のこと

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Web/Web活用支援について考えたこと、学んだことをストックしていきます。
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#Webサイト制作

3年後のWebサイトリニューアルを前提とした提案をする。

その会社の規模や状況に適したWebサイトというものがあります。Webだけ独立して考えることはできません。Webはリアルの受け皿だからです。だから、最近はWebサイトの提案をする際に「3年後のリニューアル」も一緒に言及したりしています。同じ理由でデザインギャラリーを見ながら「どんなイメージですか?」とクライアントに尋ねるようなことはしません。デザインだけ理想に近づけてもリアルとかけ離れていたら意味がないからです。 Web活用についての知見や経験がお客様の社内にない場合、最初か

「信用できそう」と思ってもらえるWebサイトが必要になってくる。

何かを購入する前にいろいろ検索して調べるのだけど、情報量も多いし相反する意見が多すぎて選ぶことがストレスになったりしませんか。ぼくはなります。唯一無二の絶対正解なんてないから当然なんだけど。パソコンとか家電とか家具とか長く付き合うものはなるべく外したくないなあ…という気持ちもありつつ、買ったら買ったで何だかんだありながらも使い続ける自分も知っているんですよね。イヤホンを買うのに店頭でAかBかCかと一時間くらい悩んだのに、実際に購入して使い始めたらもう何とも思わない。BやCのこ

Webサイトにおける目的とその成果は「こうありたい状況への変化」を語るもの。

顧客企業の課題解決のためにWebサイトを制作する際は目的設定が超重要ですよね。ただ、べき論にならないようにぼくはすごく気をつけています。事業に貢献するための目的設定とべき論は似て非なるものだと思っています。ここの違いは説明が難しくて人によって感じ方が違うと思うのですが。 ぼくの場合、目的は必ず成果とセットで語られるものであり、成果とは状況の変化を指します。もちろん数値的なKPIはあるのですがそれは変化を把握するための指数であって。状況の変化とは「AAの目的を達成したら、営業

会社でInstagramを始めようと思っているのですが…というご相談へのお返事。

Web活用支援をしている部品製造メーカーの担当者Aさんから「Instagramを始めようと思っているのですがアドバイスをお願いできますか…」とご相談のメールが届きました。この会社はちょっとユニークで、製造系BtoBなのに農業も事業として始められています。 SNS活用支援は弊社(JBN)の業務としては本丸ではないので仕事にはなりませんが、できる範囲で役に立つ内容をお返事しようと思いました。担当者様が「やってみたい」と思われる気持ちが何より重要なので。 以下、お返事した内容で

地方中小企業のWeb活用における経営者や上司の役割。

地方中小企業様(特に製造系BtoB)のWebサイト制作を長年手がけて感じることがこの3点です。 自社について不思議なくらい自信がない 情報発信を不思議なくらい怯える ユーザーについて不思議なくらい知らない すごく内向的な印象です。社外ではなく社内ばかり見てきた30年なんじゃないかと思います。 - - - - - - これってWeb活用にすごく向いていないんですよね。Webの核はコンテンツであり、コンテンツの価値を決めるのはユーザーなので。社内の上司や経営者の目ばか

「Webサイトをリニューアルしたら売上が上がるのか?」という問い。

「Webサイトをリニューアルしたら売上が上がるのか(意訳)」と稀に経営者様から質問をいただきます。色々な考え方はあると思いますが、ぼくは問いとして間違っていると思います。少なくともその問いの設定では肝心な部分を見逃してしまう。 Webサイトは必要条件のひとつです。他の要素(製品/営業/販促/市場)でも売上向上はあり得ます。ただ、「すぐ着手できること/伸び代があること」の点で他要素より選びやすいのがWeb活用です。ほとんどの地方中小企業は未着手の領域なので。 もし、現状のW

Webサイトのリニューアル=新規客の獲得?

Webサイトをリニューアルしたいと製造業様からご相談いただく場合、大半の企業様が「新規客の獲得」を目的に掲げられます。悪いことでは全然ないのですが、既存客の深掘り/休眠客&失注客の活性化に何で目が行かないのかな…といつも思います。「売上アップ=新規客」と思い込んでいる感じ。Web=新規客と思い込みやすいのかもしれません。 「受注の8割が既存客だからWebから新規を獲得したい」ともよく相談されます。これも順番が逆だと思っています。受注の8割が既存客なのだとしたら、あなたの会社

「本当に存在しているのか。どんな会社か不安。Webで確かめたい」というユーザーが少なからずいる。

長野県製造業の海外営業のWeb活用支援するとなるとLinkedInが無視できない。今ままで放置していたけれど、勉強のために投稿もして、つながり申請も受けるようにしました。 申請はほぼ毎日くるのですが、やっぱり知らない会社の人だとちょっと腰がひけますよね。ただ、「勉強のために申請は受ける」というマイルールにしたので基本は受けるんです。でも、やっぱりその前に企業サイトは見る。だって怖い。そこで実感が掴めなかったらSNSで検索する。 自分事として企業サイトを見る体験自分事として

Z社様の成果の秘密

Web活用支援をしている機器メーカーのZ社様。企業サイトリニューアルの取材でご訪問し、Web担当者様をインタビュー。 「いや、取材だからお世辞いっているみたいになっちゃうけれど、Web活用の成果は本当にすごいですよ。この2年で実感しています」と言っていただく。すごーく嬉しいけれど実はこの成果にはZ社様特有の秘密があるんです。とお返事する。 - - - - - - - - - - 担当「どういうことですか?」 ぼく「Z社様の営業活動の強みは製品を売ることじゃなくて、顧客

支援冥利に尽きる担当者様の変化

マイナビもやらず、古いWebサイトのままの状況でWebからの採用エントリーが0件だったBtoB企業様のZ社様。時間も予算もなかったので簡易な採用LPを即行で制作して公開から半年、無事に数十件のエントリーが生まれました。 「本当にありがとうございました!」と担当者様がとても喜んでくれました。 採用担当者様の変化「Web活用でやることをやったら会社の役に立つということが上層部にも説明しやすくなったと思うので、来期予算でぜひマイナビを使うようにしてください」とお願いすると、「勿論

これまでの経験が誰かの役に立つ職業。

Web活用支援を担当しているBtoB企業2社様と午前と午後それぞれに定例MTG。月末によくあるパターンです。 A社様、B社様に共通しているのがWeb活用自体を楽しんでいること。もちろん成果目標はありますが、そのための仮説と活動、それによるユーザーアクションも興味をもって動いてくださっているのが伝わってきます。ぼくも営業経験があるから、その気持ち何となく分かるんですよね。 「やる意味」が見い出せるWebマーケティングHubSpotなどのMAやCRM、そしてWebマーケティン

「ぼくが手伝うから、あなたがやるんです」というWeb活用支援のマインド。

企業のWeb活用支援をする際において大切なマインドは「あなたがやるんです」だと思っています。 これは不思議な現象ですが、Webがテーマになると、集客やコンテンツ作成、ダウンロード資料においても「誰かがやってくれる」という雰囲気が顧客側にスッと現れます。たぶん、日々の仕事とは別の領域だからです。 でも、これは大きな勘違いだと思っています。Web活用は企業活動のひとつです。紛れもなく。 顧客と面談したり、事業所を整えたり、提案資料を作ったりする日常業務とWeb活用は何ら変わ

地方BtoB企業に共通するWeb活用の課題とジレンマ。

お客様とのWeb活用支援を重ねる中で、地方BtoB企業の共通の営業課題を発見しました。首都圏の大手企業より、長野県のような地方BtoB企業だからこその課題のようです。しかも、その課題には気づいているけれど、「なかなか手をつけられない」「解決しづらい」といったジレンマも発生しているようです。 このページではその課題とジレンマについて説明いたします。 見込み客の分解まず、BtoB企業の「見込み客」を2種類に分けます。 それは「そのうち客」と「いますぐ客」に分かれます。 その

「決める」が苦手な人が陥りやすい罠。

「決めること」は仕事の重要要素です。内容の大小はあれ、ぼくたちは日々何かしらを決めながら仕事を進めています。「仕事の1/3は決めること」と言っても過言ではないかもしれません。 でも、意外と「決めること」を苦手にしている人が多い。何でかな…と妄想してみるに、どうも苦手な人は「間違えない方を選ぼう」と悪戦苦闘しているんですよね。それは難しいはず。そもそも「無いもの」を探しているから決められないんだと膝を打ちました。 「決断」の段階では正解は分からない多くのことはやってみないと