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うつになってわかった「嘘のような本当の話」をまとめてみた


嘘のような本当の話ってありますよね。

たとえば、あのウォルトディズニー氏は、ねずみが嫌いだったり、サウジアラビアはラクダをオーストラリアから輸入してたり、世の中には耳をうたがいたくなるような話があふれています。

実は、うつになると、このような話がいっぱい目につくんです。

ということで、ボクがうつになってわかった「嘘のようなホントの話」をまとめてみました。

今回ご紹介する、嘘のような本当の話は7つ。

・ストレスは「ストレス」じゃない
・精神科と心療内科は同じじゃない
・うつ治療のゴールは「完治」じゃない
・風呂ずきな人がうつになると、風呂に入れなくなる
・「人の幸せ」がとにかく不幸
・「うつ病は心の風邪」はキャンペーンだった
・精神科医はうつ病を治せない


それでは1つずつ、みてまいりましょう。

ストレスは「ストレス」じゃない

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なぜなら、あなたが感じるストレスは、「ストレッサー」だから、です。

「どういうこと?」

ストレスとは、機械工学の用語で物体がゆがんだ状態のこと。

いっぽうストレッサーとは、そのゆがみをつくっている要因のこと。

風船を上からギュッと押しつぶしたイラストをご覧ください↓

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風船をおしている手の力がストレッサーで、その力によって、いまにも割れそうになっている風船の状態がストレスです。

このように、「職場の人間関係がストレスで…」「子育てと仕事の両立がストレスで…」という場合のストレスとは、ストレスじゃなく、ストレッサーというのが正解なんです。

うつになってストレスのことを勉強して、はじめて知りました!


精神科と心療内科は同じじゃない

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「えーっ、精神科と心療内科ってちがうの!?」

なんて声が聞こえる前に解説します。

精神科は、こころの症状を扱う診療科のこと。

たとえば、不安や落ちこみ、イライラというような気分症状や幻聴・幻覚、異常なこだわりや不眠といった症状を扱います。

いっぽう心療内科は、心理的・社会的な要因からひきおこされる身体の症状を扱う内科のこと。

ちなみに病院とクリニックも、同じじゃないです。

クリニックや医院は診療所の通称。診療所と病院とのちがいは主に病床数で、病院は20床以上の病床数を備えている必要があるのに対し、診療所は入院施設がなくてもOK。

うつになって、自分なりに調べてわかった豆知識です(エヘン)。


うつ治療のゴールは「完治」じゃない

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うつ治療のゴールは寛解です。

寛解とは、完治とちがって、病気による症状が好転もしくはほぼ消失して、医学的にコントロールされた状態のこと。

逆を言えば、「完璧にうつを治そうとしなくてもいい」ってこと。

病気の特性を理解して、考え方のクセや特徴に気づきながら、病とうまく付き合っていく姿勢が大事です。

そういった観点からも、ボクが導きだした『世界一簡単なうつ病の治し方』は、完全に理にかなっています。

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実はこれ、うつが寛解して、初めてわかった衝撃の事実でした(笑)。


風呂ずきな人がうつになると、風呂に入れなくなる

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意外にも知られていないことですが、うつになると、風呂に入れなくなる人が多いです。

たとえ、うつになる前は、風呂ずきだったとしても、です。

詳しい理由はわかっていませんが、ボクの経験では、「入って出る」という一連の過程が、めんどくさく感じるから、だと考えます。

たとえば、服をぬいで、石けんで体を洗って、シャンプーで髪を洗って、お湯につかり、バスタオルで体をふいて、服を着て、ぬれた髪を乾かす。

この流れが、めちゃくちゃめんどくさい。

逆を言えば、それくらい疲れてしまってるんです、うつの人は。

うつでお風呂に入れない人のために、こんな記事を書きました↓

うつになるまで、風呂ずきだったボクが、お風呂に入れなくなるなんて思ってもみなかったことでした。


人の幸せがとにかく不幸

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結婚しました、出産しました、新築しました、出世しました…

本来なら「おめでとう!」と心の底から拍手をおくりたいところですが、これがめちゃくちゃしんどいんです。

なぜなら、自分には「一生関係ないこと」と感じるからです。

あるエピソードをご紹介しましょう。

うつのとき、友人の結婚パーティーに誘われたときのことです。

そのときは、気晴らしになると思ったけど、ところがどっこい。

実際にパーティー会場につくと、まわりのキラキラが、目がやけるほど痛く感じたんです。

ほかにも、笑顔やバカ騒ぎが、いまの自分とは何百万光年もかけはなれていて、しんどかった

新郎新婦入場のあとから、ずっとトイレにひきこもり、パーティーにいったのかトイレにいったのかわからなかったです(笑)。

うつになると、それくらい人の幸せが不幸に感じちゃうんです。

それ以来、結婚パーティーにはいってません、はい。

「うつ病は心の風邪」はキャンペーンだった

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2015年7月6日号の雑誌『AERA』に、こんな記事が掲載されてました。

抗うつ薬、8割の患者に無意味?   
それでも処方される理由

獨協医学大学の井原裕教授の記事です。

2009年に発表された論文によると、SSRI(抗うつ薬)のNTT(※)は7〜8。つまり、7〜8人に1人の患者にしか有効じゃないという結果がでています。

20212年に発表された論文では、同じくSSRIのNTTは3〜8という結果なので、真ん中をとって5だとしても、5人中1人にしか有効じゃない

つまり、8割の人には、抗うつ薬が効かない、ってこと。

「なんで、効き目が少ない薬を飲まなきゃいけないの?」

そこなんです。

ホントなら投与が減るはずなのに、相変わらず処方され続けるのは、ある戦略があったから、です。

その戦略こそ、1999年に本格化した製薬会社による、薬を売るためにつくられたうつ病の啓発キャンペーンのひとつだったんです。

とはいえ、ボクは薬に救われた身なので、いっさい薬を否定するつもりはありません。

※NTT=Number needed to treatの略で、薬の効能を示す指標。


精神科医はうつ病を治せない

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これを知ったとき、全身に雷がおちたような衝撃を感じました。

なぜなら、お医者さんにうつを治してもらうために10年以上も通院しつづけたから、です。

まずは、医師たるものの教訓の極みとされる、西洋医学の父ヒポクラテスの言葉を、実際にご覧いただきましょう。

病気は人間が自らの力をもって治すものであり、医師はこれを手助けするものである。

つまり、お医者さんは、ただ手助けする存在であって、病気を治すのは、あくまで本人の自己治癒力によるもの、ってことなんです。

いつか必ずお医者さんが治してくれるはず、と依存してしまうと、いつまでたっても自己治癒力を発揮できません。

たとえば、食事や運動の習慣を変えたり、考え方のクセに気づいて行動を変えることが必要です。

それによって初めて自己治癒力が発揮できるようになれるんです。

うつになって、だいぶたってからこの事実を知ったボクは、そこから行動を変えることで、みるみる回復しました。


いかがでしたか?

今回は、ボクがうつになってわかった「嘘のようなホントの話」をまとめてみました。

うつの人なら、知っていることばかりだったかもしれませんね。

しかし、健康な人から見れば、驚きの事実だったでしょう。

うつの世界は、深いです。


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いなだ


参考文献:『復職後再発率ゼロの心療内科の先生に「薬に頼らず、うつを治す方法」を聞いてみました』(亀廣聡、夏川立也著、日本実業出版社)『うつの8割に薬は無意味』(井原裕著、朝日新書)


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うつを経験した講演家/カウンセラー。うつでしんどい人がラクになれるヒントを広めたい!28歳うつ発症→3度の入退院→10年闘病。2010年より経験を歌で伝える講演活動をはじめ10年で1万人超に寄り添う。ドラマ『うつヌケ』第1話モデル。140字超の「うつヌケ」のヒントを記してます。