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家族揃って異世界転移しました:第四話:状況確認(後編)

これは
家ごと転移した家族のほのぼの異世界スローライフ話です。
登場人物:関西人の仲良し3人家族。
・マコト:主人公。26歳。営業マン。超能天気。オタク。ドジ。
・ヒロミ:妻。26歳。超元ヤン。料理上手。手先が器用。頭がいい。
・ヒマワリ:2歳半。言語達者。天真爛漫。


前回までのあらすじ
・朝目が覚めて外を見ると見知らぬ大自然が広がっていた。
・よし、状況確認をしよう
・家の周辺は異常なし。次は少し離れたところも見てみよう。


さて。
格好つけたものの怖いものは怖い。
そういえば学生時代の剣道の試合でもこんなことがあったな。

マコト
「『恐怖は動きを悪くして負けを呼ぶ』って先生がよく言ってたな」
「よし。先ずは湖まで行って帰ってくる。それだけだ」

異世界ものの漫画は山ほど読んだ。
オンラインゲームでも世界ランキングに上位になったこともある。
そんな僕だからわかる。
だいたいこう言う状況の人は食べられて死ぬ。

マコト
「回復アイテムとか蘇生アイテムがあればいいんだけどな。。。」

おそるおそる扉をあけて素早くしめる。
万が一に備えて鍵を上下かけておく。

マコト
「さっきは気がつかなかったけど、綺麗だな」
「川のせせらぎも聞こえる」
「のどかな田舎に来たと思って気をわずにいこう」
木刀を握りしめて歩みを進める。
緊張をよそにすぐに湖につく。

振り返るとヒロミとヒマワリがこちらを見ている。
安心させるために手を振ると振り返してくれる。

ヒマワリ
「パパちゃ〜〜ん!お魚!居る〜〜!?」

ヒロミ
「あんた声でかいねん!!!」
「なんか出てきたらどうすんの!?」

ヒマワリ
「ひえぇぇぇぇぇん!」

うん。妻よ。君も声が大きいよ。
それにしても静かだな。
風が吹くと枝や葉が揺れる音がするくらいだ。

動物がいる気配もない。

マコト
「水は透き通って綺麗。魚も良い型のがいるな」
「人馴れしてないのか?全然逃げないな」
「ただ見たことのない魚だ。アマゴに近いかな。。。?」

とりあえず持ってきたペットボトルに水を入れて飲んでみる。

マコト
「うん。大丈夫そうだ。全然水道水より飲みやすいな」
「あとはお腹くださないことを願うばかりだ」

湖から下流の川の方に少し歩いてみる。
振り返ると心配そうに二人が見ているので無理はしない。
湖にも川にも動物の足跡や糞はない。
ひょっとしたら安全地帯か何かなのかな?
もし近くに肉食の獣がいれば、さっきのヒマワリの声で近づいてくるはずだ。
玄関まで歩いて行って二人を呼ぶ。

ヒロミ
「どうしたの?」

ヒマワリ
「パパちゃん!お魚いた!?」

マコト
「お魚いたよ!」
「安全そうだから降りておいで!」

ヒロミ
「いやよ!何考えてんの!?」

マコト
「大丈夫!根拠はないけど!」
「家の中に居続けると恐怖心が増す一方でしょ?」

ヒロミ
「それはそうだけど。。。」

マコト
「家の前だけでいいからさ」

不安そうなヒロミを諭して外に連れ出す。


ヒマワリ
「ひーちゃんもお魚見に行く!」

ヒロミ
「ダメ!」

マコト
「大丈夫だよ。さっきヒマワリが大声出しても何も起きなかった」
「それに窓から鳥を呼んだ時もこっちを見向きもしなかっただろ」

ヒロミ
「それは。。。単にたまたま」

マコト
「そうかもしれないけど」
「鳥の視力はすごいから、こんな開けた場所で、魚のいるこの場所に気がつかないわけがない」
「となるとお腹が減ってないか、この場所に近づけないかのどっちかじゃないかな?」

ヒロミ
「近づけないってなに?」

マコト
「さぁ?」

ヒロミ
「さぁ?っじゃねぇよ!」
すごい勢いで頬をつねられた。

マコト
「いたたたたた!」
「ね?何も起きないでしょ?」

ヒロミ
「もう!」

ヒマワリ
「ママちゃ〜ん。。。お魚見たい〜」

マコト
「大丈夫。僕が守るから」

ヒロミ
「黙れもやし!」
「ほら!おてて繋いで!」

ヒマワリ
「は〜い!」

3人揃って湖のそばに行く。

ヒロミ
「絶対落ちたらダメやで!」

ヒマワリ
「は〜い!」
「パパちゃん!お魚!みて!」

マコト
「見たことないお魚だね〜w美味しいのかな〜?」
ヒマワリ
「美味しいかな!?どうかな!?」
すごく目を輝かせるヒマワリ。
そんな顔をされたら確かめるしかない。


ヒロミ
「え、あんた何持ってるん?」
「まさか。。。。」

マコト
「へへへw釣り座を持ってきちゃったw」

ヒロミ
「っざけんなもやし!」
高速の蹴りがスネを捉える。

悶絶するマコト。

マコト
「お、おう。。。獣でたらどうすんだよ。。。」

ヒロミ
「食べられてる隙に逃げる」

なんともたくましい妻だこと。

マコト
「とりあえず餌がないからルアーでやってみるかw」
ヒロミ
「もう!知らん!勝手にして!」
ヒマワリ
「パッパちゃん!頑張れ!パッパちゃん!頑張れ!」

マコト
「任せてw」

シュッと投げてリールをまく。

マコト
「よしきた!!!!」

かなりのひきだ!

マコト
「これは大物だぞ〜!」

ヒロミ
「すごいけど私魚さばけないで!?」

マコト
「僕がするから大丈夫!」

そんなこと言えるくらいには気が紛れてきたことに安心する。
2分ほどの格闘の背に釣り上げたのは60センチ級のアマゴ似の魚だ。

ヒマワリ
「パパちゃんすごいね〜!お魚見せて!」

ピチピチ跳ねる魚に若干ビビりながらも興味津々のヒマワリ。

ヒロミ
「触らないよ!」

マコト
「よ〜〜し!いっちょ捌いてみるかw」
「ちょうどお腹も減ってきたしご飯にしよう!」
「お魚食べる人!」

ヒマワリ
「はーい!」

マコト
「いい返事ですね〜!」
「食べれるかどうかが問題なんだけどね〜w」

ヒロミ
「あんたが食べて大丈夫そうなら食べるわ」
超クールにきついことを言ってしまうヒロミ。

マコト
「まぁそうなんだけどね。先食べるけどね。。。」


さて。
これが食べれるかどうかが命運を分ける。
今のところ考えれる食料は家にあるものと魚だけだ。
獣が出ないことはいいことだが、それはこの辺りに食料になるものがないからかもしれない。
そんなことを考えながら家に戻る。

ヒマワリ
「お外楽しかったね!また行こね!」

マコト
「そうだね〜ご飯食べて、お昼寝終わったらねw」
「さ、手洗いうがいするよ〜」

ヒマワリ
「はーい!」
うんうん。この子はいつも家を明るくしてくれる。

マコト
「大丈夫?」

ヒロミ
「何が?」

マコト
「気持ち的に」

ヒロミ
「もう考えるのやめたわ」
「考えてもわからないし、なるようになるしかない」
「とりあえず疲れた」

マコト
「そうだねw家族3人で頑張るしかないねw」
「さて料理は任せて〜w」

ヒロミも自分なりに気持ちを落ち着かせてくれたようだ。
まだまだ確認することは多いがなんとか漫画とゲームの知識で乗り切らねば。


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育児の傍youtube漫画のシナリオライターをしています。シナリオの書き方や育児についての記事を投稿していきます。

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家族揃って異世界転移しました
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