見出し画像

「面白い」は合理主義と付加価値を見つけるって話

僕の周りには変な人がたくさん居ます

 僕は大学でとある研究サークルに入っています。研究する内容は、世間では忌避されている、所謂「不謹慎」な題材です。ですから一般的な人間は入ってこず、一握りの厄介者・ひねくれ者・オタク・キモイ人・やばい人が集まってきます。このサークルは、全国各地に同じ名前のサークルが存在し、連携を取り合い、合同発表会やコミケなどでよく一緒に行動します。よって学内も学外でも、キモイ人・やばい人とよく友達になります。

 さて、そんな非社会的集団の中で生活していると、

「あいつのやる事はむちゃくちゃで面白いなぁ~」

という人が出てきます。

 たとえば、

AV撮影に自分の下宿先の部屋を貸し出すバイトをしたやつ

サイゼのドリアにライスを足して大ドリアにするやつ

ラジオの電波が入らないからその辺の電柱にラジオをくっつけてアンテナにするやつ

こんな人たちが居ます。

 そして僕も不名誉ながら、よく「ぶっ飛んでいる」と言われます。僕自身は別に便利がいいからしていることなだけなのであって、面白いといわれるのは心外です。

馬鹿にされた僕のエピソード

①室内で炭火BBQ

これは炭の味が食べたくて、コンロをどかしてBBQをしただけです。ベランダだと煙が近所に迷惑なので。換気はしていたのですが、食べてる途中に何度かクラっと来ました。防火体制も万全を期していましたが、危ないのでもうやりません。

②煙草の灰を風呂に落として温泉気分

僕はよくお風呂に浸かりながら煙草を吸うのですが、灰は全部湯船の中に落とします。別に汚くないし、灰が溶けて湯がアルカリ性になれば、それはもう温泉じゃないですか。(高校化学知識の限界)つまりお得です。

③鍵はポストに入れて持ち歩かない

僕の家のポストはダイヤル式なので、玄関の鍵はいつもそこに入れて出かけます。だって持ち歩いて落とす確率より、ダイヤルを突破される確立のほうが低いじゃないですか。だから僕は鍵を持ち歩く習慣がありません。


④床下収納は大きな灰皿

僕の家には諸事情でコンクリで埋められた床下に通じる扉があります。僕はそこをデカイ灰皿として使っています。これで灰皿を買う必要はなくなりました。

画像1


⑤鍋は椅子

鍋を普段は椅子として使っています。

⑥普段使いのコップは計量カップ

これね、何をどのくらい飲んだのかが一目瞭然でいいんですよね。飲むべきチェイサーの量がわかりやすいのでよく使います。

ざっとこのくらいです。

これらを見て、僕は思いました。

「これらの面白さの理由には共通点がある」と。

そしてその面白さを感じるメカニズムが判明しました。

まずひとつ、合理的であること

上であげたエピソードには、どれにも無駄な手段はありません。

金を得るため・安くお腹を満たすため・ラジオを聴くため・鍵を失くさないため、どれも目的を果たすために合理的な手段をとっているだけに過ぎません。

○○が無い → ××で代用する

ただこれなだけです。

つまり極度に合理的であることなんです。

ふたつめ、付加価値を発見すること

上で「代用する」と言いましたが、これに近いです。これらのエピソードは、目的に対してまったく関係の無いものに付加価値を与え、利用しています。

たとえば目的が「金を稼ぎたい」のときに、「そうだ!家をスタジオに貸そう!」という手段が思いますでしょうか。

「延長アンテナ」の代わりに「電柱」を使うでしょうか。

「灰で汚れた水」を「アルカリ性の温泉」と思うでしょうか。

座りたくて鍋を敷くでしょうか。

このように、まったく関係ないモノに付加価値を与えて、目的を達成する手段としているわけです。

つまり、付加価値を見つけるのが上手いのです。


僕は、「アイツぶっ飛んでて面白い」とされる破天荒な人の面白さは、

この「目的に対して手段を厭わない」ことにあると思います。

これが面白いのメカニズムです。お分かりいただけましたか。


皆さんに伝えたいのは、この先ぶっ飛んだ行動をする人を見かけたら、変なやつと切り捨てて終わらずに、その「合理さ」に着目してみてください。

もしかすると、人生をおくる上で非常に重要なライフハックになるようなことが、隠されているかもしれません。

この視点は、生物の生存戦略での多様性の話にも繋がっていると思います。

おわり 2021/10/01





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?