MBA③

イノベーションのジレンマ

リーダー企業は競争感覚を研ぎ澄まし、顧客に耳を傾け、新技術に積極的に投資をするからこそ、リーダーの地位を失う。
コンパクトカメラとスマートフォンの例を見ると、顧客に耳を傾けどのような性能を向上させれば需要が増加するかに目を向け、新技術開発に投資をしていたカメラ市場は、性能は劣るものの、カメラだけでなくインターネット機能などを兼ね備えたスマートフォンに市場を奪われた。これには持続的技術と破壊的技術の2つのキーワードがある。持続的技術は製品の性能を高める技術であり、一方の破壊的技術は性能は下がるが、低価格・シンプル化などにより、今まで製品を使わなかった層を新たな顧客として取り込むような技術をいう。
つまり、これらの掛け合わせによって安定市場の秩序をいい意味で乱し、新たな顧客を生むということが重要である。

イノベーションへの解

上記の破壊的技術には2種類がある。
①新市場型破壊
 商品・サービスを今まで使わなかった人たちが使い始める技術
②ローエンド型破壊
 安さを求める顧客に競合と比べて低コストの商品・サービスを提供すること
これらの破壊的技術を利用するためには、顧客がスキル・予算不足のためにやりたくてもできないこと(このような顧客は他の解決策がないため性能が低くても購買行動を起こす)、つまり「顧客の片付けなければならない用事」を見つける必要がある。

ジョブ理論

ジョブ理論とは顧客がどのようなジョブ(用事)をかたずけたくてそのサービスを雇用するのかに注目した理論である。これは、いわゆるニーズと呼ばれる「どんな商品・サービスを求めているのか」という考えではない。ニーズは「健康でありたい」などといったあいまいなものであるが、ジョブは「庭の草をどうにかしたい」や「仕事に生かせる--というスキルを身に着けたい」などといった、具体的で切実なものである。

企業家とは何か

イノベーションを生み出すのが企業家。イノベーションとは既存知と既存知の新しい組み合わせ。つまり、何か新しいことを行ったりすでに行われていることを新しい方法で行うのが企業家。
5つのパターン
①新しい商品をつくる
②新しい生産方法を生み出す
③新しい組織をつくる
④新しい販売市場をつくる(例:フランチャイズなど)
⑤新しい供給源を見つける(例:ユーグレナなど)

アントレプレナーの教科書

企業家は製品開発モデルではなく、顧客開発モデルを採用すべき。
製品開発モデルのプロセス
 コンセプト設定→製品開発→機能検証→販売開始
 →企業側目線&製品が最初に考えられるモデル

顧客開発モデル
 顧客発見→実証→開拓→組織構築
 ・自社製品が解決する顧客の課題は?
 ・その課題は顧客にとって重要であり切実に解決したいと思っているものか
 ・どうすればそのような顧客に到達できるか
→顧客を第一に考えるモデル

注意点
・すべての顧客ニーズを理解しようとしない
 →ターゲット層のニーズを徹底的に理解し、最初は焦点を絞る
・機能に関する要望は精査して捨てるところは捨てる
 →顧客の求める機能を開発チームにとって楽すぎず難しすぎない形に訳して伝える
・買うかどうかのインタビューは無意味
 →買うといっても買わなかったり、買わないつもりが買うことになる可能性がある。

リーンスタートアップ

Minimum Valuable Product(MVP):実用上最小限の機能を持った製品
まずMVPを開発し、その後改善するという考え。
5%=アイデア 95%=改善の積み重ね。

アダプト思考

「計画に時間をかけすぎず、失敗を恐れずトライ&エラーでどんどん新しいことをやれ」
ステップ①:新しいことを試す
ステップ②:失敗を予期し、失敗したとしても大きな問題にならないように前もって手を打っておく
ステップ③:失敗を失敗として認め、改善をしていく。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?