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2020年のブロックチェーンゲームのトレンド予想

はじめに
明けましておめでとうございます。

ブロックチェーン開発専業会社のdouble jump.tokyoのビジネスサポート・gumiの投資担当をしておりますmotoです。

アクセルマークの「コントラクトサーヴァント」がリリースからわずか1週間で4,500万以上の売上をあげ、話題になっていますね。
知らない方もいるかもしれませんが、2019年6月リリースのブロックチェーンTCGの「Cryptospells」も初月に約3000万円の売上をあげており、ブロックチェーンゲームにとって2019年は確実に元年になったなと思います。

そこで、ブロックチェーンゲーム開発に興味のある起業家、企業、ブロックチェーンゲーム企業への投資を検討しているVCの方向けに2020年のトレンド予想を書きましたので、是非年始のお時間のある時に読んで頂けたらと思います。

===既に詳しい方は読み飛ばしてください===

そもそもブロックチェーンとは?
ブロックチェーンとは、「データの管理システム」のことを指します。
複数人で同様のデータを管理することで、改ざん不可能なデータの記録・管理を実現しています。
現在使われているデータベースの強化版のような認識をもってもらえればと思います。

ブロックチェーンはどのように使われている?
ブロックチェーンと聞くと、仮想通貨「ビットコイン」の印象が強いかもしれませんが、「改ざん不可能」「(誰かは分からないが、どのような取引をしたかがわかる)透明性」を強みに金融、不動産、美術、IOT、物流など幅広い領域での利活用が進んでいます。

現在、ブロックチェーンを活用したアプリケーション(Dapps)は、イーサリアムチェーン上だけで現在約1,700個存在しており、直近2年で3倍に増加しています。

ブロックチェーンゲームとは?
ブロックチェーンゲームとは、名前の通り、ブロックチェーンを活用しているゲームのことを指し、ゲームにおける一部のプログラム実行と一部の価値移転記録をチェーン上で行っています。

ブロックチェーンの特徴は?
ブロックチェーンゲームは、ユーザ間でゲーム内アイテムの取引ができる、ゲーム内アイテムに有限性がある(ユーザにゲームを普及させるインセンティブがある)ことで「商取引」「初心者、ゲーム継続支援」を始めとするユーザ同士の交流が活発に行われるようになっていることが特徴です。
(ゲーム性に経済性が付与されていることにより、既存ソーシャルゲーム以上にソーシャル性が強くなっています)

ブロックチェーンゲームの歴史的変遷

ブロックチェーンゲームはどれくらいの市場規模になっていくのか?
ゲーム業界は、毎年世界中で15兆円の収益を生み出しています。これは、映画産業と音楽産業を合わせた2倍以上に匹敵します。
そして、ゲーム業界の収益の半分は新興であったモバイルゲームによってもたらされており、ブロックチェーンがモバイルゲーム同様にこの巨大なゲーム市場を牽引し、ブロックチェーンゲーム市場が数兆円市場になる可能性は多分に秘めていると考えられます。

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ブロックチェーンゲームが普及するタイミングは?
メッセンジャーアプリ(Line、messanger)に仮想通貨ウォレットが導入され、1~2年の経過後が普及のタイミングになってくると思います。(2021年~2022年頃でしょうか)その頃には、ブロックチェーンならではのAAA級が開発されており、ゲームの一ジャンルとしての地位を確立していると思います。
※ブロックチェーン普及の最大の壁となっているのは「課金までのハードルの高さ」です。(課金をするためには、①仮想通貨取引所にて口座を開設・購入②ブラウザ・アプリウォレットのインストール・送金というハードルがあり、かなりのITリテラシーが求められる)

===ここまで===

2020年のトレンドは?
2020年のトレンドを予想する前に、簡単にこれまでのトレンドを振り返ります。

ブロックチェーンゲームのこれまで(具体例)

2017年11月の猫を集めるだけのゲームから、戦略性の高いPvPバトル、アバターの着せ替え機能、リッチなグラフィックなどわずか2年でゲームとしてのクオリティは高くなりました。

では、2020年はどのようになっていくのでしょうか?
2020年は、「これまで培ったゲーム性」×「スポーツIP or キャラクターIP」がトレンドになってくると思います。※IPとは、ゲームやアニメのタイトルやキャラクターなどの知的財産のこと

・「キャラクターIP」
2018年末から2019年に大型資金調達を行ったブロックチェーンゲーム企業がゲーム・映画の有名IPを獲得し、開発を行っており、2020年は有名IPのリリースが相次ぐのではと思います。
(ARゲームにおけるPokemonGOの登場が今年にあると思っていただければと分かりやすいと思います)

※弊社からは、全世界3,800万ダウンロードを突破しているBraveFrontierのIPを活用したブロックチェーンゲーム「BraveFrontierHeroes」が1/30にリリース予定です
1/6までバトルβを行っておりますので、是非遊んでみてください。(https://bravefrontierheroes.com/ja)

・「スポーツIP(スポーツ選手を活用したゲーム)」
スポーツIPを活用することでリアルと連動したコミュニティ・価格形成が行われるゲームが作れるのではと早期より考えられており、開発が行われておりました。2019年にはMLB以外でリリースがされなかったので、2020年に複数タイトルがリリースされると思います。
Cryptokitties開発のDapperlabsからNBAのゲーム、弊社からはサッカーゲームが2020年春にリリースを予定しています。

最後に
最近、「どのようなブロックチェーンゲーム企業に投資をしていきたいか?」という質問を受けたのですが、私の意見としては「仮説をもって低コストでゲームを作っているチーム」です。
コンテンツレイヤーであるゲーム企業は、市場の立ち上がり時期(マス化)に関してはコントロールできないため、市場の立ち上がりの瞬間まで耐え抜いて、立ち上がりの瞬間に最高のコンテンツを提供している必要があります。

「~の機能があれば、ブロックチェーンゲームとして面白くなるのではないか?」と常に仮説をもち、低コストでPDCAを回し続けたチームが勝者になっていくと思います。

宣伝
2020年、一社でも多くのブロックチェーンゲーム企業の立ち上げをご支援できたらと思います。
ブロックチェーンゲーム企業の起業/資金調達相談、ブロックチェーンゲーム企業の紹介、ブロックチェーンゲームのノウハウ共有行っていますので、気軽にDMください!!
Twitter:https://twitter.com/motoki304

参照
https://www.linkedin.com/pulse/cryptos-next-catalyst-gaming-part-1-chris-gonsalves/
https://coinpost.jp/?p=125369
https://newzoo.com/insights/articles/global-games-market-reaches-137-9-billion-in-2018-mobile-games-take-half/

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