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お互い様

激務の間に、手首を痛めた。
痛めた?傷めた?
炒めては、いない。

左の肘は、転職してすぐに痛めてしまい、未だにサポーターが手放せない。
腕をぴんと伸ばすと痛みが走る。
重い荷物が、意外と多いのだ。

肘を覆う黒いサポーターは、白い制服によく映える。今や、芋けんしーのトレードマークである。


手首のテーピングに気づいたお局様ゲフンゲフン先輩が、「今度は手首?」と眉間に皺を寄せた。
「先週キツかったんで。たぶん来週、肩からポロッと取れると思います」
左手を擦りながら答えると、横にいた猫好き上司が振り向く。

「壊死か」

そうならないように願いたいものだ。



手首が痛いのは当方くらいのようだが、ぎっくり腰は交替でやることになっている。
筆頭はお局様ゲフンゲフン大先輩、意外なことに、若い犬好き上司が回数を稼いでいる。
当方も経験者なので、重い荷物は腰に気をつける(そして手を痛めるのだ)。



何故か、仕事のできるほど、身体を壊しやすい。
仕事をする気のある人にばかり、仕事が集中してしまっているのだろう。
駄目な職場である。

頑張ってる人は、助けてあげたいと思う。
それは、巡り巡って自分も助けてくれる。
お互い様、なのである。




子供が小さいから、お互い様。
体調を崩したら、お互い様。
親の介護で休むのも、お互い様。

しかし、家族が居なくて健康な人には、いつまでたっても順番が来ない。
どれにも当てはまらない人は、損するばかりなのだろうか。


お互い様の気持ちは、当方は嫌いじゃない。

しかし、誰にでも問答無用で発動できるかと言えば、そこまで善人ではない。
いつも大変だね。と思う相手と、
またかよ……と思う相手がいる。
それは、日々の人間関係の積み重ねだ。

せめて、休みを返上したり、急なコトに対応した人間には、💴でも査定でもいいから、わかりやすい評価をもらえないだろうか。
そうしたら、休んだ方も、少しは気が楽にならないだろうか。


事務所に置かれた、「ご迷惑おかけしました」とメモした煎餅を見るたびに、モヤモヤしたものを抑え込む。





※しかし「お互い様」には、こんな作用もある。



☆ヘッダー写真、お借りしました。いつもありがとうございます!


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