本とあそびノート

本とあそびノート

マガジン

  • 小論文言語表現教室

    小論文教室の生徒達が書いた書評を紹介していきます。

  • いもいもあそび教室

    自発と夢中がテーマのいもいもあそび教室。そこで自然発生的に生まれた、かわいくてたのしい出来事を、きょうちゃんが綴ります。

最近の記事

相沢沙呼著『雨の降る日は学校に行かない』

中2女子のRSが、いつも持ち歩いているという1冊。著者の相沢沙呼は『medium 霊媒探偵城塚翡翠』で昨年のミステリ・ランキングで3冠を達成した、話題の作家ですが、そのずっと前から、彼女は相沢沙呼のこの短編集を愛読していました。何度も何度も、読み込んで来たのでしょう。素晴らしい書評です。ぜひ読んでみてください! 『雨の降る日は学校に行かない』 評者 RS  優しくて、大人しくて、その分迫害されやすい女の子。あなたの中学校の教室にきっといたそんな子を主人公に据えて書いた本が

    • 長い春休みのためのブックガイド

      3月2日より、多くの学校が休校となりました。いもいも小論文東戸塚教室では、休校直前の授業で、生徒たちにこの長い休みの間に読みたいおすすめの本を選んでもらいました。 本人のコメントとともにどうぞ。 まずはTKくん 軽妙な場面転換と躍動的な展開に引き込まれる。続編も出版済み。同じタイプのものだと、宮内悠介『あとは野となれ大和撫子』なども 魔法が存在する十二世紀ヨーロッパにおいてのミステリー。ミステリーと魔法は、本来相容れないものだが、魔法をミステリーの中にしっかりと組み込

      • 鯨統一郎著『邪馬台国はどこですか?』

        前回ご紹介した中2男子のTK。最後に紹介した鯨統一郎著『邪馬台国はどこですか?』の書評が読みたい! という声をいくつかいただいたので、ご紹介しましょう。この本の軽快な楽しさが、伝わってきます。 『邪馬台国はどこですか?』 評者 TK  もし、あなたの身近な人が、突然「推古天皇と聖徳太子は同一人物だ」と言い出したら、きっとあなたはそれを笑い飛ばすだろう。聖徳太子は数々の伝説を持つ聡明な人物であり、推古天皇と共に国を運営してた。こんなことは、中学生、ともすれば小学生でも知って

        • 森見登美彦著『有頂天家族』

          中二男子のTKは、最初から選書の渋さが光っていました。 体験授業ではまず『オシムの言葉』と『日本会議の研究』『スペース金融道』を紹介するという読書の幅の広さを披露し、最初の授業では椎名誠の名作『アド・バード』で書評をささっと書き上げました。 『アド・バード』のあとは、立て続けに、『夜は短し歩けよ乙女』(森見登美彦)、『タルト・タタンの夢』(近藤史恵)と、魅力的な作品たちを取り上げ、「Fate/stay night」を取り上げた熱い書評(ゲーム評)も読み応えがありました。

        相沢沙呼著『雨の降る日は学校に行かない』

        マガジン

        • 小論文言語表現教室
          5本
        • いもいもあそび教室
          8本

        記事

          森絵都著『流れ星におねがい』

           中学1年生URさんが、いつも持ち歩いているという本が『流れ星におねがい』です。そう言えば、僕も昔は同じ本をいつもかばんに入れ、その本に勇気づけられていたなぁ、と懐かしく思い出しました。 いもいも小論文教室が始まったのは去年の10月。この「マガジン」では、教室に通う本好きの子たちが、好きな本、大切な本、読んで面白かった本を紹介していきます。 この教室の生徒たちは、本当に本を大切にしていると思います。URさん同様、一つの本をいつも持ち歩いている子は他にもいますし、クリスマス

          森絵都著『流れ星におねがい』