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途上国SDGsビジネスを立ち上げるときに考えた方が良い3つのこと【#3アイデアを当てにいかない】

本日は、青年海外協力隊、途上国ビジネスコンサル、SDGsビジネスの立ち上げ経験者が伝える「途上国SDGsビジネスを立ち上げるときに考えた方が良い3つのこと」第3弾です。

その①、その②は以下です。

「自分」をスタートポイントとする(その①②の まとめ)

その①で原体験の重要性や個別具体的なターゲット設定、その②では理想を自分で設定すること、について述べました。これまとめると、事業を構想するときに「自分起点」で考えるということなんですね。社会課題解決型のビジネスって往々にして、ニーズ調査を基にしたり、最新技術を基にしたりして事業構想を始めます。しかし、こんな風に誰もがアクセスできるような情報や技術をスタートポイントとすると、最終的にみんな同じような事業案に帰結します

例えば、効率的な農業生産技術が必要であることがニーズ調査で判明し、それを解消するためにAIを使って云々、というのは本当にみんな思いつくんですよ。

僕は社会課題を解決するような、またSDGsに対応した新規事業は、かけがえのない事業でなければならないと思っています。そうでないと、いくら思い入れがある事業だったとしても、時間が経つにつれてコモディティ化して一気に廃れます

「あなたにとっての」ターゲット、「あなたの」想像した理想、そういうように【自分】をスタートポイントとすれば、柔軟に事業計画を修正することが出来ますし、真似されることはありません

アイデアを当てにいかない

前置きが長くなってしまいましたが、その③は「アイデアを当てにいかない」ということです。繰り返しになりますが、社会課題解決事業、SDGsビジネスを行う際に誰もがアクセスできる情報や技術を基にして事業を構想すると、金太郎飴みたいな事業になります。新規事業担当者や起業家として、そんな事業やりたいですかね?

アイデアを当てにいくというのは、正解を探しにいくということです。でも、新規事業開発に答えなんてありません。投資家も大企業の幹部も、新規事業や起業の諸先輩方を含め、世の中の誰もが正解を知らないのです。逆に言えば、みんな正解みたいなものを持っていると言ってもいいかもしれません。だから、それらしく答えを言おうと思えば、いくらでもそれらしく言えるのです。アイデアを当てにいくと、無限に存在する それらしい答えを前に右往左往することになります

それは、noteについてもそうですよね。何人かnote上でnoteについて記載がある書き手さんの文章を読みましたが、「とにかく毎日かけ!」という人もいれば「質を担保するために週に2回程度」とか、「副業としてはnoteは使いにくい」とか「noteの方が使いやすい」とか、もう本当に色々あります。細部にまで目をやると、全員が言ってることが異なります。noteのやり方についても、そんなのを当てにして運用していると、先週は毎日更新だったのに、今週は週に2回になっている、昨日までnoteで更新していたのに、今日はブログに移動しました、とか言っている。そんなコンセプトがころころ変わるような書き手の文章を読みたい人はいるのでしょうか。

「あなた」が大事

答えのようなものが無数にある世界、そしてそれらに容易にアクセスできる世界においては、「あなた」が大事になります。

企業の新規事業担当者は最終的には会社の決裁が必要ですので、どうしても決裁権を持つ人の思惑に寄せる必要があります。起業家であっても、たとえ誰も正解を持たないとは言えど、ピッチイベントで投資家やVCからボロカスに言われたら、やっぱりちょっとへこみます。でも、答えのない世界に自分なりの解を提供する、そういう仕事においては、自分が「何をしたいのか」「何をしなければならないのか」「どんな世界を創りたいのか」を心に留めておく必要が絶対にあります。事業構想において、そこはブレてはいけない。

「あなた」を大事にすれば人は自然と集まる

新規事業を始める前にも後にも人的ネットワークは極めて重要ですが、人から信用を受けようと思ったら大まかに「過去・現在・未来」で信用されるしかありません

・過去:実績、経験、ノウハウ

・現在:費用、ブランド力

・未来:ビジョン、目指す世界

新規事業においては、新規なので過去の「実績」「経験」、またそれらから得た「ノウハウ」はありません。また、新規事業の領域では当初に多額の予算を割くことはできないので「費用」もほとんど支払えません、これまでやってきてないので、その分野における「ブランド力」もありません。新規事業開発において人とつながる時には、過去や現在で信用を得ることはできないのです。

そうすると、未来のビジョンや目指す世界に共感してもらうしかない。「あなた」に共感してもらうしかないのです。自分をスタートポイントとして思考すると、人が自然に集まってくるようになります。小手先のビジネスアイデアの出し方とか、そういうのに捉われがちですが、自分起点で考えてないビジネスが続いているケースはほとんどないでしょうね。どれだけ目新しいのが出来たとしても、やりたくないのであれば続きません。というか、そもそも事業のアイデア自体に何の価値もないような時代になっているので、アイデア創出方法なんていくら覚えても意味ないと思いますね。と、これはまた今度。

それでは、アディオス!

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