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「嫌われる勇気」感想② 劣等感はあくまで主観

第二章(第二夜)
すべての悩みは対人関係

(トップ画像)読みながら付箋を貼っていくとこんなになってしまった(笑)もちろん返却するときは剥がして返します!

さて、「嫌われる勇気」第2回目。
この章のテーマは「対人関係」。
いよいよ人間関係の登場です。
では早速いってみましょう!

①自分の短所について

◆短所ばかりが目についてしまうのは、自分を好きにならないでおこうと決心しているから。
◆他者から嫌われ、対人関係のなかで傷つくことを過剰に恐れて、そのような事態にならないために、誰とも関わりを持たないほうがましだと考える。
あなたの目的は「他者との関係のなかで傷つかないこと」なのです。

誰しも短所が気になることはあると思いますが、その理由として、自分が「傷つかない為」に、他者と関わりたくないがために作りあげてこじつけたものだといいます。
この理論は少し強引な気がします・・・(汗)全ての人にあてはまるとは思えないですね。
ただし、傷つきたくないという「目的」(潜在的に)を達成したいがために、理由をこじつけるということはあると僕は思う。

◆対人関係のなかで傷つかないことなど、基本的にありえない。
◆(対人関係の)悩みを消し去るには、宇宙のなかにただひとりで生きるしかない。

これくらいの覚悟で世の中生きていけばもっと楽なのではないか!
とはいえ、簡単に傷つくことを恐れない生き方ができるかといえばそんなわけはないんです。
でも、逃げてはいられない。一人では生きていけない仕組みになっているというわけです。

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②劣等感

短所に似たものに劣等感というものがあります。

◆われわれを苦しめる劣等感は「客観的な事実」ではなく、「主観的な解釈」である。

哲学的ではありますが、自分がそう思っているから、そういう劣等感があるわけで、言い換えれば自分が勝手に劣等感を持っているだけ。

この世界に自分一人しかいなければ、客観は存在せず、主観だけになる。
ということはいかに意識しているから劣等感を持つということにもなります。

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③劣等コンプレックス


ここでは、
・優越性の追求
・劣等感
・劣等コンプレックス
・優越コンプレックス
という言葉が出てきます。
「劣等コンプレックス」とは何ぞや?

◆人はこの世に生まれてきたときは無力だが、次第に自分に能力を付けよう、無力から脱したい、もっと向上したいと願う普遍的な欲求がある。
これを「優越性の追求」という。
それに対して、理想に到達できていない自分に対し、まるで劣っているかのような感覚を抱くのが「劣等感」である。

「優越性の追求」も「劣等感」も病気ではなく、健康で正常な努力と成長への刺激であるということ。少し安心ですね。
でも劣等感は良くないものに変わることがあります。

◆劣等感をもってバネにして前に進めばよいが、「どうせ自分なんて」とか、「どうせがんばったところで」などと卑屈に思うことを「劣等コンプレックス」という。

抱いた「劣等感」を卑屈になってひけらかすことが「劣等コンプレックス」なんですね。「劣等感」を言い訳や理由にしてしまうと前に進めないということです。
また、前に進むのが恐いために「劣等コンプレックス」を理由にしている場合もあると。
ライフスタイルを変える「勇気」を持っていないと、何かにつけ理由を付ける一つの例だということだそうです・・・

◆あたかも自分が優れているかのように振る舞い、偽りの優越感に浸ること。それが「優越コンプレックス」
◆自分を特別な存在であるかのようにみせかける。経歴詐称、過度なブランド信仰など権威と結びつける行為となっていて、自分が優れているように見せかけている偽りの優越感。
また、手柄の自慢、過去の栄光や輝いていた時代の思い出話をするなど。
しかし、それは「劣等感」を感じている裏返しだった。

実は「劣等コンプレックス」と「優越コンプレックス」の根元は同じなんですね。自分の持つ劣等感をどうやって落ち着かせるか、その為に起きる現象とも言えるんじゃないかと思います。

そして結論は、

◆人生は他者との競争ではない
◆誰とも競争することなく、ただ前を向いて歩いていけばいい

他者と比較したり、競争することにより「劣等コンプレックス」や「優越コンプレックス」が生まれます。
そうではなく、競争することなく自分は自分という生き方ができればそのような悩みは生まれないのではないでしょうか。

しかし、改めて「劣等感」自体は悪いものではないとも言えるのです。

◆健全なる劣等感とは、他者との比較のなかで生まれるのではなく、「理想の自分」との比較から生まれる

他者との関係で生まれる劣等感ではなく、自分自身との比較なら敵を作ることもない。自分がライバルとなるということなのです。
大切なことは、誰とも競争することなく、ただ前を向いて歩いていけばいいということ。

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④アドラー心理学における目標

行動面の目標
1.自立する事こと
2.社会と調和して暮らせること

この行動を支える心理学の目標
1.わたしには能力がある、という意識
2.人々はわたしの仲間である、という意識

アドラーは個人としての「自立」と、社会における「協調」を目標として掲げています。
ではどうすればこれらの目標を達成することができるのか?
それは、「人生のタスク(課題)」と向き合うことで達成できるのです。
そのタスクとは、「仕事のタスク」「交友のタスク」「愛のタスク」です。
ようするに仕事、友人、恋愛・夫婦の関係と向き合うことで達成できる。
人それぞれに違う人間関係はあるものの、逃げずに向き合うこと。
そして、立ち止まることは避けなければならないと。

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⑤人生の嘘

例えば、ある人物のことを嫌っているとして、その人物の欠点が気になるとした場合、実は「その人物を嫌いになる」という目的が先にあって、その目的にかなった欠点をあとから見つけているという。

このように口実を設けて人生のタスクを回避しようとする事態をアドラーは、「人生の嘘」という。

ここの例が全ての人に当てはまるかは謎ですが、意識的でも無意識でも口実を設けてしまうことはあるかもしれません。
よく考えないと気付かないことかもしれませんが、知らないうちに自分に嘘をついているかもしれませんね。

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第二章のまとめ

人は生きて行くうえで、様々な人と出会い、コミュニティがあり、その中で自分がどういう存在なのかを思ったり、感じたりします。
それはいかに自分が勝手に思っているかということを自覚する必要があるのです。
短所と思ったり、卑下したりするのは勝手な主観であると気付くこと。
そう思えると少し楽になるのではないでしょうか。
また、自分の感情にも「嘘」があることを意識すること、見抜くことで見えてくるものもあると思います。

※返却期限が来たのでこの本の新品を買う事にしました。著者への感謝を込めて(^_^)

次回③に続きます。

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