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読書記録

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感想文を書くのはなかなか苦手なのですが極力書くようにしています。
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#生きる意味

「それでも人生にイエスと言う」を読んで

前回の記事でヴィクトール・E・フランクルの「夜と霧 新版」について書きましたが、もう少し深く知りたいと思い、同じくフランクル著の「それでも人生にイエスと言う」を読んでみました。 著書とはいえ、この本は1946年に行われた講演がもとになっていますが、アウシュヴィッツ強制収容所での体験をもとに、精神科医、心理学者らしく生きる意味について分析された学術的、哲学的な内容になっていました。 「夜と霧」より深い内容で面白いのですが、なぜか読みにくかったです。個人的なものかもしれません

極限の状況の中で生きる意味を考える <「夜と霧」を読んで>

今回は読書記事です。 今回読んだ本は、あの「夜と霧」(新版)(ヴィクトール・E・フランクル/池田香代子訳)(みすず書房)です。 この本は「言語を絶する感動」と評され、20世紀を代表する本とも言われています。随分前から知っていましたがようやくこの歳で読むことができました。 初版は1947年ですが、今回読んだものは1977年に新たに手を加えた改訂版を出版された「新版」の翻訳版です。 (旧版は霜山徳爾訳)心理学者、精神科医だった著者ヴィクトール・E・フランクルは、1942年第

「維摩経」をできるだけシンプルにまとめました

日本の仏教のお経といえば般若心経や法華経などが有名ですが、この「維摩経」(ゆいまきょう)は今一つ人気はありません。 しかし、仏教伝来間もない頃から広く親しまれ、聖徳太子が著した「三経義疏」の中の一つでもある立派な経典なのです。 内容は戯曲のようなストーリー仕立てになっているのですが、内容を理解するのはなかなか難しいのです。(個人的に) ただ、前半の釈迦の弟子を在家の維摩がやりこめるという件は「なんだこの話は?」と、誰でも興味をそそるのではないでしょうか。普通は釈迦の弟子のあ