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褒め方・叱り方-2|子どもの成長を抑えてしまう褒め方と成長を支えられる褒め方

1. 子どもの褒め方に良し悪しはない?

本屋で育児書などのコーナーを眺めていると「め方」と「叱り方」について書かれたものをたくさん見かけます。それほど、め方や叱り方に自信が持てなかったり、反対に、子どもをより成長させたい気持ちがあるのだと思います。特に、叱り方については、一歩間違うと子どもの成長に影響が出てしまうということは想像しやすいと思います(Blossomeのnote記事をご参照ください:←リンクをクリック)。め方については、より上手にめたいということがテーマのように感じますが、実はめ方にも「一歩間違うと・・」という側面もあります。たとえば、自分の子をめる際に、「〇〇くんよりもすごいね!」などと、他の子と比較してめることは良くないめ方だということは理解いただけると思います。誰かと比較されてめられる子は、比較されて傷つくこともありますし、自分は人よりできる・できないを気にかけてしまいます。このように、め方にも「気をつけて欲しい」と思うアプローチがたくさんありますが *、それでも、めることに怖れや不安を感じる必要はありません。めたいという気持ちを大事にしながら、子どもの成長という視点から「め方のコツ」を紹介いたします。

2. 才能や能力を褒める危険性を理解しましょう

子どもを褒める時についつい言ってしまう言葉の1つに「天才!」というものがあります。言われた子どもも嬉しくなる言葉でもあるので、なんのデメリットもなさそうな言葉のように感じます。しかし、「天才」などの能力や才能を褒める言葉は、子どもの成長を抑えてしまうかもしれません。というのも、子どもはいつか失敗したり、壁にぶち当たったりします。その時に「天才!」と褒められ続けた子は「ボクは天才じゃない・・だからやっても意味がない」となってしまうこともあるからです。そうすると、子どもは失敗しないことを選ぶようになり、成長するために必要なチャレンジ精神やなばり強さが育たなくなってしまいます。このような子どもの態度は「固定的思考態度」と呼ばれています(Blossomeのnote記事をご参照ください:←リンクをクリック)。

抑える褒め方

それでも、日常生活を送っていると、ついつい「天才じゃん!」や「すごいね!」などと興奮して言ってしまうこともあると思います(←私もあります)。そんな時は焦らずに「プロセスを褒める」ということを意識した「追加の褒め」をすることでカバーできます!

3. 「プロセスを褒める」を具体的に理解して活かしましょう

子どもを褒める時には2つの気持ちがあると思います。1つは自分の感情を伝えたい(嬉しい気持ちを伝えたいなど)。もう1つは子どもの成長を伸ばしたい・支えたいという気持ちです。子どもの成長を支えるための褒め方は「プロセス」に焦点を当てるということです。簡単に言ってしまえば、「結果がどのようなものであっても、取り組んでいた態度を褒める」ということです。その際には、子どもが自分自身で自分の強みを自覚して生かそうとする気持ちを持ってもらえるようにすることです(←専門的にはメタ認知というものを育てることです*)。

支える褒め方

スライドには、5つのポイントに絞って、褒め方のコツを紹介しました。それぞれの褒め方には「狙い」がありますので、それらの狙いを理解すると褒め方のバリエーションも増やすことができると思います。

成功の手続き|「そうしたらそんなにうまくいくの?」
子ども自身に語らせることで、うまくいくプロセスを自覚できるようになり、強みの発見にもつながります。

挑戦>結果|「勇気を出して挑戦したことがすごい!」
失敗しても褒められるということは、子どものチャレンジ精神が育ちます。

褒めの相互効果|「〇〇くんも頑張ってるから、褒めてあげよう!」
人の努力やプロセスを褒めることで、その大切さを知ることができます。

苦手感の減少|「苦手な〇〇もよくなってきてるよ!」
コツコツと努力することで、苦手なこともカバーできるようになっていることを自覚できるようになります。

良さの発見|「他にもこんなところが良かったよ」
大人の広い視野を生かして、子ども自信が気づいていないところをフィードバックすることで、自分自身に自信が持てるようになります。

他にも、褒めのポイントはたくさんあります!それぞれのお子さんの成長に合わせて、たくさん褒めていきましょう!そして、もう一つ同様に取り組んで欲しいことがあります。それは、頑張っている身近な人(大人)を褒めることや感謝することです。子どもだけではなく、大人だって褒められたいという単純なことを私たちは忘れてしまうがちですが、大切なコミュニケーションでもあると思います。

⌘ 今回のスライドのスマホ壁紙

子どもを褒めるということは、意識しないと「できて当然」と思ってしまい、褒めるチャンスをスルーしてしまうこともあります(忙しい日常を送っている時は、心の余裕もなくてそうなってしまうので仕方がないことです)。ほんの少しでも気に留めていただけたらと思い、今回紹介したスライドをスマホの壁紙にしてみました(19.5:9)。無料でダウンロードできるように設定をしました(以下のイメージ画像をクリックしていただくとダウンロードできます)。ふと気づくきっかけにしていただけましたら幸いです。

今後の活動の指標とさせていただきたいので、記事の内容に賛同していただけたり、ダウンロードしていただけましたら、「いいね」の評価・フォローをしていただけたら嬉しいです。

ダウンロードの期間:10月11日〜18日まで

サンプル

備考
文章中にある「*」の部分は、別の記事で詳細に解説していたり、解説する予定のものです(Twitterなどでは公表しないで、noteを通して随時お知らせいたします)。


心理学の知識を楽しくご紹介できるように、コツコツと記事を積み上げられるように継続的にしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。