「目標未達で計画通り」が失敗の始まり
前日、ある経営者の講演で、
「働きやすい会社」よりも、「働きがいのある会社」であることの方が大事
とお話があって、本当にそうだなと思いました。
働きやすさは制度など環境を整えたらできることですが、働きがいを感じるには本人の関わりが欠かせません。
その会社では、働きやすい会社を目指すことで労働環境はよくなったが、目標が未達になったり、課題を解決する行動力などが弱くなってしまったそうです。
環境をよくさえしたら自ずとよい成果がでるということではないようです。
やはり環境はあくまで環境で、そこで何をするのか、どうするのかを扱っていくことが大切であることが、お話からわかりました。
少し話しが変わりますが、NPOの伴走支援をしていくなかで、進捗管理をすることがあります。
管理表をみながら進めていくのですが、ある団体さんが目標が未達なのに、計画通り進捗していると報告してきました。
未達なのにどうして計画通りの進捗なのですか?
とお伺いすると
計画していた活動はすべて完了しているからですけど?
と答えられました。
相手の頭の中の、計画通りの「計画」に含まれているのは行動リストのみで、目標の達成状況は外れているのだなとわかりました。
このまま続けていったら、計画通りに事業は終了しても、成果は出ていないことになるのでは?それは事業として失敗ですよね?
とお伝えすると、
正直言うと、目標自体を適当に設定したから、目標を達成しようがしまいが前に進んでいることは確かだから、いいじゃないですか(笑)
とのことでした。
おっしゃる通り、ひとつの目標の未達成で即事業が失敗することはないかもしれないですが、よく資料を見ると同じような「目標未達で計画通り」が複数ありました。
多くが目標未達なのに計画通りとして終わる事業ほどつまらないものはありません。目標を達成しないのが計画通りなわけですから。でも、そういう環境でこれまでお仕事をされてきたのなら、それが当たり前と感じてしまうのも仕方ないことかもしれません。
ただつまらないだけならいいのですが、金額が大きい助成事業だと、
成果ないのに目標達成と虚偽報告で複数年で2000万円を不正入手か
と新聞に書かれることもあります。失敗が大失態になるのです。そうなると多くの人の未来が閉ざされます。
それよりも
一年目で全く成果でなくて事業中断に追い込まれかけたが、徹底したみなおしと改善で3年目に大きな成果につながりました
と、報告会で発表できる事業の方がおもしろいし、たとえ目標未達だったとしても次の成功につながるのではないでしょうか。
「目標未達で計画通り」はマジでやめましょう。
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