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【もし自分が34歳だったら応募したいNPO求人を集めたマガジン】NPO法人ダイバーシティ工房 総合職(2020年度は秋頃募集予定)

注意:2020年4月26日時点で団体のWebページで公開されている情報に基づいて記事を作成しております。紹介した求人が現在Openか確認はしておりませんので、既にCloseされている場合があります。今回の総合職の2020年度は秋頃募集予定と団体Webページで記載がありました

私は、2020年4月現在44歳です。さかのぼること10年前、私は10年務めた某IT企業を辞めて、NPOに転職をしました。当時は、今ほどNPOは知られておらず、求人もとても少なかったのですが、2020年の今は多くのNPOが活動しており求人を出している状況です。

もし今、「10年前の自分に戻れたとしたら・・・」の視点で現在の求人を見て応募したいなという求人をマガジンでまとめています。

前回のnoteの記事で、NPOは2種類に分類できて、1つ目は実際に困りごとを抱えている人たちに向き合う「活動団体」、2つ目は活動団体を支援する「中間支援団体」とお伝えしました。今回ご紹介するNPO法人ダイバーシティ工房は「活動団体」です。ちなみに前回の記事は以下です。

NPO法人ダイバーシティ工房は、千葉県市川市で、ひとり親家庭や学校に行っていない子どもたち、 そして発達障害の子どもたちとその家族に寄り添った学習環境をつくるところからはじまった団体です。そこから地域や行政、学校などと連携し、 大人も子どもも安心して過ごせるまちづくりに取り組んでいます。ビジョンや事業内容は団体ホームページで以下の通り説明されています。(クリックすると関連ページにとびます)

ダイバーシティ工房

「課題解決」型と「価値創造」型2つの活動団体の型

NPOは何らかの社会問題を解決するために活動を始めることが多く、そうした活動をしている団体を「課題解決」型とよびます。例えば、貧困の子どものためにこども食堂を実施するといったことです。

一方、その地域に今までなかったサービスや製品を提供することによってイノベーションをおこしたり、新しいライフスタイルを提供する団体のことを「価値創造」型とよびます。例えば、年に一回地域の音楽祭を提供する団体などが該当します。

このように2つに分けていますが、その垣根はあいまいで最初は課題解決型ではじまったが、地域に根付いて活動していく中で価値創造型に変わっていくこともあります。例えば、最初は貧困の子どものためにこども食堂を実施し、多くの子どもが集まるようになったが、よくよく調べてみると高齢者の孤食や孤独死の問題も多い地域であることがわかったので、対象を拡大して地域食堂として年齢問わず食事を提供する場を提供するようになるケースや、地域にひとり親が多く月末になると食材の入手が困難になるため、フードパントリーとして食材を提供したり、個別配送をして訪問をする際に状況を確認するアウトリーチ事業を行うなどといった事業の拡がりがある場合は、それが課題解決なのか価値創造なのかは意味のない分類かもしれません。分け方にこだわる必要はなく、そうした言葉があるんだなくらいの認識でかまいません。

ダイバーシティ工房は課題解決と価値創造のハイブリッド型だと思う

ダイバーシティ工房は千葉県市川市で40年以上活動している団体で最初は学習支援から始まりました。そこから、障がいを持ったお子さん向けの放課後等デイサービス事業を千葉県市川市・船橋市、東京都江戸川区内に5教室運営したり、待機児童問題解決のための小規模認可保育園の運営、地域のコミュニティスペース・カフェの運営などをしています。

さらに最近では、様々な事情で家にいられなくなった原則15歳~20歳の子どもたちに自立支援ホーム事業「Le Port(ル・ポール)」を立ち上げられました。

事業ひとつひとつは社会問題を解決するものですが、それが合わさって実現される困りごとを抱えても生きられる自信が持てる地域づくりは価値創造そのものだと私は思います。

NPOほど、個人の総合力を試される職はない

ダイバーシティ工房の総合職の求人内容は以下の通りです。2020年度は秋頃募集の予定とWebページに記載されています。

特に業務内容として以下記載があります。配属状況にもよりますが、教室運営業務をしつつ、事業部横断のプロジェクト型業務も行います。

【学習支援とそれに付随する教室運営業務】
・子ども達への個別の学習支援(計画や授業準備を含む)
・保護者の方との生徒の情報共有、相談や困りごとのヒアリング
・学習内容や保護者の方とのお話の情報記録
・子ども達や保護者の方、働く仲間が過ごしやすい環境を作るための庶務、事務作業
【プロジェクト型業務】
・事業部を横断したプロジェクトへの参加
・採用、ファンドレイジング、広報等の業務
・新規事業の立ち上げ参画等

NPOでは人的リソースが限られているので、一人が実に幅広い仕事を行います。これはあくまで私の想像なので、実際はそうでないかもしれないですが、新規事業を立ち上げるとなれば、困りごとを抱えている人へのヒヤリングやアンケートを実施し、データを取りまとめて専門家を集めてディスカッションをして団体の意見として取りまとめ、事業計画を立てます。事業計画にOKがでたら、事業に必要な自治体への申請をしたり、物件の要件を確認し不動産屋をまわったり、人材を集めるために求人情報をとりとめて記事化したり、財源確保のためにクラウドファンディングの企画を練り、応援メッセージをもらうために関係者にお願いに周りつつ、返礼品を企画し、クラウドファンディングのWebページに必要となる写真の素材を探したり、寄付お願い動画を作成するために代表のスケジュールを確保したり・・・などの様々なタスクをおおよそ6カ月くらいの間でやりきらないといけません。

もちろんチームワークでとりかかる部分もあろうかと思いますが、幅広い部分のタスクを担わなければいけませんので、個人の総合力がかなり問われます。もし、ここで「前職ではホームページやチラシなどつくったことがないのでできません」とか「クラウドファンディングなんてやったことないです!」と言ったとしても「みんなそうなので、とりあえずやってみましょうよ」と返されて終わりですので、実現に向けてやりきるために行動する感じになります。

初めての仕事に取り組む時は大変ですが、やりきった時に自分の成長が感じられるのがこの職の魅力だと思います。

※2020年4月26日現在、今回ご紹介している総合職とは違うポジションですが「自立援助ホーム(生活支援員)」の職がOpenのようです。

さいごに

ダイバーシティ工房は地域で困りごとを抱えている人に対して、事業で解決できることを長年証明し続けている団体です。そしてそのためにチームメンバーとの対話をとても大切にしていて、定期的に合宿を行ったり、中長期の計画を立てていたり、社会的インパクトを意識していたりとビジョナリーな経営もされています。2020年度 採用説明会の資料がそのあたりをとてもよく説明されているので、関心がある方はこちらから見ることができます。

こうした市民活動としての懐の深さを出しつつ、未来を見越したビジョン設定と実現させるための組織基盤整備を進めている団体はそんなに多くはありません。関心ある方はチェックしてみてください!!

記事を読んでくださいましてありがとうございます。少しでもお役に立てれば幸いです。おかげさまで毎回楽しく制作しております。皆さんからの応援があるとさらに励みになりますので、サポートお願いいたします!!