獅子座16度「嵐の後の陽光」
獅子座16度のマーク・エドモンド・ジョーンズのサビアンシンボルは、Sunshine after a storm.「嵐の後の陽光」。
嵐の後の陽光は、清々しく輝いて見えます。これは台風一過の青空のような、さわやかさが感じられるサビアンシンボルとなっています。
ディーン・ルディアはこの獅子座16度のサビアンシンボルを、 The storm ended, all nature rejoices in brilliant sunshine. 「嵐が止み、自然のすべてが輝くばかりの陽光に歓喜する」と言い換えました。
ルディアの著書を見てみると、彼は、このサビアンシンボルのキーノートを「大きな危機の後の生命と愛の高まり」としたうえで、次のように、「魂の夜」の後の明るい光について述べていることがわかります。
「このシンボルは、それ自体がはっきりと物語っています。長い『魂の夜』の後の、なんと明るい光でしょう。打ちのめされながらも征服されていない意識は、太陽の光と上昇する樹液の融合の中で高揚します。これはまさに『解放』です。浄化されリフレッシュされた心の中で、光と生命が歌い、しばらくの間、感情の水に浸されます。」
つまり、ルディアにとってのこのサビアンシンボルは、「打ちのめされながらも征服されていない意識」が「解放」され、「浄化されリフレッシュされた心の中で、光と生命が歌」っているものであることがわかります。
16度というのは、すべてのサインにおいて、殻が打ち破られる度数とされています。それというのも、16度においては、ドデカテモリーとして真向いのサインのエネルギーが流れ込むと同時に、この直前の15度との間にサインのミッドポイントがあるため、ということができます。
ミッドポイントというのは、たとえば、一本の木の棒の端を、両手で握って力を入れたときに、ポキッと折れる中点のことを指します。つまり、そこには何らかの中断や切り替えがあるポイントと考えるのです。
この獅子座16度においては、突っ張ったようなテンションの高い状態、つまりこれが、このサビアンシンボルにおいては「嵐」として描かれているわけですが、そこから、のんびりとした、いつもの日常へのシフトが描かれていることになります。
突っ張ったようなテンションの高い状態とは、このひとつ前の獅子座15度「山車」の状態を指しています。そこからよく、この度数は祭りの後の静けさにも対応されています。
この度数のドデカテモリーは水瓶座となりますが、水瓶座は冷静さや客観性を持つサインなので、獅子座の中に流入した水瓶座の姿のひとつとして、祭りの後の静けさや、嵐の後の陽光が描かれているのは、とても納得ということができるでしょう。
これらのことから、このサビアンシンボルを活用して行くには、情熱(獅子座の象意)と冷静(水瓶座の象意)の組合せを、うまく使って行くと良いということがわかります。
たとえば、獅子座が象徴することのひとつに、エンタメ性というものがあります。獅子座は、陽気さと華やかさを持ち合わせ、目立つことが好きなサインであることに加えて、ビッグで揺ぎ無い存在感やカッコ良さという特徴も持っているので、たとえばテレビや映画やステージ活動などを、楽しく・面白くしている人たちの中には、獅子座が強い人たちがたくさん居るのです。
しかし、それだけでは、その獅子座的なエンタメ性を多くの人たちに発信して行くことはできません。それをみんなに知って行ってもらうには、たとえば、ディレクター的な存在や、機材の操作に長けている番組製作サイドの裏方の人たちの存在が、必要不可欠ということになります。
その人たちは表立って目立つことはないわけですが、獅子座的な活動を裏で支えて、そしてそれを拡大して行くためには、欠かすことのできない存在となっています。
このような複数の人たちとの大掛かりなシステムではない場合も、これは、たとえば、自分がしたいこと(獅子座の象意)をSNS(水瓶座の象意)などを使って、みんなにより広く発信して行くことなどが、ピッタリと合っているサビアンシンボルということができるでしょう。