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終活について

こんにちは(*‘∀‘)

noteを書いている中の人は、以前社内外のイベントで終活についてのセミナーをしていたことがあります。
振り替えると、人前で話すことが苦手なので緊張していたこと、元来極度の汗かき体質なのも相まってかなり見苦しいセミナーを行ってきたように思います( ;∀;)
ここしばらく自社のイベントでセミナー企画は行っていないのですが、終活について考えることは、今をよりよく生きるために非常に有効であると思っています。
今回は、過去のセミナーでお話しした内容の一部をご紹介|д゚)
少しとりとめもない内容もありますがご了承ください( ノД`)

終に向かう活動

終活の入り口に家系図を書いてみることをお勧めします。

 「終活」という言葉があります。言葉からイメージするに、終に向かう活動のことでしょうか。
人は日々、人生の終わりに向かって歩んでいます。
また、人の命は大切である、という考えに反対する人はそれほど多くはないでしょう。
 その大切な命が尽きた際には、きちんと弔わなければならない、弔ってあげたい、と考えることが一般的ではないでしょうか。
人を弔うには、さまざまなことを考え、多くの段取りをする必要があります。
その段取りのときには、様々な意思決定・決断が求められます。

 例えば、喪主は誰がするのか、参列者は誰を呼ぶのか/呼ばないのか、遺影写真に加工する写真はどれにするか、祭壇に飾るお花、旅立ちの衣装・お骨壺やお棺はどれにするか、参列者にお渡しする粗品はどれにするか、ご親族様へのおもてなしの食事やお土産はどれにするか、お坊さんにつけてもらう戒名はどうするのか、…etc。
こうしたことを決める際には、気持ちが揺れ動きます。
自分はこうしたい、こうしてもらいたい、というご自身の思い。
亡き人に対してこうしてあげたいという思い(祖父母に対して、父母に対して、配偶者に対して、子に対して、孫に対して、etc)。
こうしたい、こうしてあげたい、こうしてほしい、の気持ちが交錯します。

 こうした難しい決断が迫られたとき、何を基準に決めていくのか。判断基準となるその軸を確認するために、ご自身のことを振り返り内省する作業、それが「終活」なのだと考えています。

死の受容のプロセス

ー 人は「死」を突き付けられたとき、どうなるのか ー
「グリーフ」喪失による悲嘆は、多くの人が経験することです。

 人が亡くなった際には、感情や気持ちが大きく動くといわれています。アメリカの精神科医、エリザベス・キューブラー・ロスは、著書「死ぬ瞬間」のなかで、死の受容のプロセスとして5つの段階があると述べています。そして、このプロセスは大切な人を亡くした人にもあてはまるといいます。(※注※全ての人があてはまるわけではありません)

第1段階 否認・隔離
自分が死ぬということはウソであると思う段階。そのショックを受け容れられないために、否定する。

第2段階 怒り
「死」が自分に迫っていることを受け、「なぜ自分が死ななければならないのか」という怒りに変わる。周りに八つ当たりをする。

第3段階 取引
何とか死なずにすむように取引をする段階。なにかにすがろうとする。神や仏などに、もう何もいらないから助けてほしいと願う、など。

第4段階 抑うつ
1~3段階を経て現実を直視すると、無力感が深刻になる。他者が癒すことはできない絶対的な悲しみに向き合わざるを得ない状態。

第5段階 受容
自分自身の現実や現状を静かに見つめることができる状態。喪失を穏やかに受け容れる段階。

この5つの段階(状態)は、必ずしも第1段階から順番に進行していくものではないとされています。また、第2段階と第3段階が同時に発生したり、第4段階から第2段階に戻ったりと、複雑に行き来するともされています。
いずれにせよ、「死」という究極的な「喪失」に向き合うには、時間がかかること、その間に非常に大きな精神的な負担が強いられる状態が続くということは間違いないといえます。

こうしたハードな状況のなかで、選択したことについて後悔をともなう感情がでてくることもあるのではないかと思います。
自分で実現できること、自分以外の誰かにしてもらわないと叶わないこと。
また、相手の気持ちと自分の気持ちの折り合いをどこでつけるのでしょうか。
事前にご自身の考えをまとめておくことで、後悔の感情を少しでも少なくすることができると考えています。

 また、「死の受容」のプロセスを知ることは、グリーフサポートの在り方を考えることにも繋がります。ご自身のことだけでなく、大切な方が「喪失」を経験したときにどのように接して差し上げればよいのか、よかれと思って励ましたり声をかけたことが、相手への負担になることもあります。
こうしたことを理解しようとすること、知ろうとすることは、いま生きている私たちの生活のコミュニケーションにおいて、相手への配慮を考えるうえでも有用なことではないかと思います。

誰の気持ちを尊重すればいいの?

 例えば、とある家族の事例を考えてみましょう。
 お父さんは普段から冗談めかして、「オレが死んだら戒名なんかつけずに、焼いてもらうだけでいい」といったりしています。息子さんは、父にもしものことがあったら、人並みに送ってあげたい、と思っていますが、そうした話題について真剣に議論をすることなく過ごしています。
 この場合に、実際に父が亡くなった場合、どのように最期を送ってあげることが最適なのでしょうか?

 お父さんの言葉通りに進めるのであれば、「…戒名なんかつけずに…」という言葉、「…焼いてもらうだけで」、という言葉から、無宗教(宗教者を呼ばず)に火葬のみ行う「直葬」と呼ばれる内容で進めることになるでしょう。
 お父さんはご自分の信念にもとづいて、熟考の果てに「自分が死んだら戒名なんかつけずに(宗教色を排して)、焼いてもらうだけでいい(火葬だけで済ませる)」と言っていたのでしょうか?それは、亡くなってからは確認することはできません。しかし、その言葉は「家族に負担をかけたくない」という、シンプルに家族を思いやる気持ちを表現したのかもしれません。また、こうした場合、見送る人の気持ちはどう反映させればよいのでしょうか?

 どこかのタイミングで、家族の最期について考える、対話をして価値観の確認をしておく。この作業をしておくことで、「死」が訪れた際のさまざまな選択について、その判断基準が明確になると思います。

 そのために、生前の相談などを活用して頂きたいと考えています。
生前の相談をすることで、今ある見えない(考えたくない)課題を顕在化(見える化)することができます。
 生前相談は、ご葬儀だけに限らず、ご供養、不動産や財産の相続、保険、などの祭祀に関することや法的対策などはもちろんのこと、なによりも家族への想い、自分の想い、など価値観を再確認するきっかけになります。
 ご自身や家族の半生を振り返るまとまった時間をとることは、意外に少ないのではないでしょうか。
 生前相談を通じて「いま見えていない課題を見える化して棚卸しする」ことで将来の不安を少しでも払拭することは、今をよりよく生きることに繋がると信じています。

ご葬儀について考えるポイント

 生前相談で検討するメイントピックのひとつがご葬儀です。 
 ご葬儀という行事には、さまざまな関係性をお持ちの方が立ち合いお見送りをするということから、参列される方の感情も様々です。
 またその感情は、シーンが進むごとに揺れ動きます。ひたすら悲しみに暮れる時間、思い出して笑顔になる時間、後悔する時間、感謝する時間、ほっとする時間、自問自答する時間、何も考えることができずに進む時間、とさまざまな時間を過ごします。
ありきたりな表現ですが、一件たりとも同じ葬儀はない、というのは本当です。
 ご葬儀については、生前に確認しておいた方がよいことが数点あるのでご紹介します。

・お付き合いのある宗教者の連絡先
 ご葬儀は多くの場合、仏教や神道、キリスト教などの宗教儀礼に則って進行します。お付き合いのあるお寺様などがある場合、連絡先を確認しておくとよいでしょう。特定の宗教者とお付き合いのない方はご紹介も承りますが、仏教か神道かなど、どの宗教でご葬儀やご供養をするかは事前に検討していただいていた方がよいと思います。

・家族の写真の保管場所
 遺影写真を選ぶまでの用意はせずとも、アルバムや写真の保管場所は確認しておくとよいでしょう。(最近ではスマートフォンなどで撮影されていることも多いですが)

・本籍地や現住所等の個人情報
 ご葬儀の前に行う「死亡届」に記入が求められる項目には、故人/届出人の生年月日、現住所、世帯主の名前、本籍地、戸籍の筆頭者、などがあります。特に本籍地や戸籍の筆頭者などが不明で、届出の際に困る方が多い印象です。ご不安な方は事前にご確認をお勧めします。

・連絡してほしい人、連絡してほしくない人
 家族といえども、ほかの家族の付き合いの度合いなどをすべて知りえていることはないことが多いかと思います。
これは、葬儀の規模にも関係します。当然、喪主やご家族のそのときの状況などを総合的に考えて決めるようになります。

・お通夜やご葬儀をどこで営むか
 昔はご自宅で看取られることが多かったそうですが、現代では、人が最期を迎える場所は病院か老人福祉施設が多くを占めています。
 病院・施設で息を引き取られた場合、その施設から故人を移動することを要請されます。その際には寝台車という搬送車両を葬儀社に手配するようになります。その際に、故人を安置する場所、つまり搬送先をどこにするかを想定しておく必要があります。ご自宅や葬儀社の式場・他の施設などの候補がありますが、お通夜ご葬儀をどこで営むのかを検討したうえで決めるとよいでしょう。
※ご自宅に一旦お連れして、お通夜前にホール/式場にご移動することも可能です。

ご供養について考える

 ご供養についても検討しておくとよいと思います。代々続いている仏式の一般的な形式のご供養であれば、ご自宅にお仏壇、ご遺骨は先祖代々のお墓にご納骨する、という方法が一般的です。
しかし昨今では、少子化や核家族化・価値観の多様化などの影響で、昔ながらの形式でご供養をすることが難しい、というご相談も寄せられます。
それは「祭祀の承継者」の在り方の問題であるともいえるのではないでしょうか。
※祭祀の承継者:系譜(家系図)・祭具(仏壇・神棚・位牌・霊璽など)及び墳墓といった祭祀財産や遺骨を管理し、祖先の祭祀を主催すべき人のことです。
現在では、必ずしも物理的な「家」を継ぐとは限らないこともあります。(例:お子さんは県外で所帯を構えており、帰郷して生活する予定がない)
代々続く「家」にはご先祖様をご供養するためのお仏壇があります。
また、お墓は「家」単位でご納骨、ご供養することが一般的とされています。
こうした場合、ご先祖様のご供養をどのように行っていけばよいのでしょうか?
こういったケースに対処するために、「墓じまい」や「永代供養」などの選択を取る方が増えてきている印象があります。

 こうした選択肢の中から、自分たちはどのタイミングでどのようにしていくのか。その選択をするためには、お墓やお仏壇の持つ効果もあらためて確認しておく必要があるのだと思います。
お墓やお仏壇は、亡き人や想像するしかないご先祖様に想いを馳せ、対話するための装置だと思います。亡き人の事を思い、供物や供花を捧げ祈ることの価値をどう捉えるか、検討する必要がありそうです。
また、行事としてのお盆やお墓参りなどは、累々と続くいのちの系譜について思い出すきっかけになる行事だともいえます。(いのちの教育)
こうした効用について、例えば海洋散骨や樹木葬などのご供養の方法を選択したとして、あとあとご自身で納得できる方法なのか、などをじっくりと考えておくことも大切なのではないでしょうか。

 ほかにも、家族内で信仰が異なるケース(どの宗教形式でご葬儀を営むのか、ご供養はどうするか)、そもそも祭祀の承継者は誰にするのか(ご葬儀の際に喪主は誰にするのか)、といったそれぞれの家の事情により、考える内容が異なります。

ご葬儀やご供養について、その目的や効用についても一度考えてみて、ご自身の価値観や、将来の家族の状況なども考慮したうえでしっかりと検討していくことをお勧めします。

※以下、参考までに、過去のnoteです。

エンディングノート(の内容)を書いてみよう

ー 生前の相談と、エンディングノートが終活の第一歩 ー

 もうすっかりその存在(名前)は定着した「エンディング・ノート」。
 前段で、「終活」は「いざというときに難しい決断が迫られる。その際に判断基準となる軸が必要になる。その軸を確認するために、ご自身のことを振り返り内省する作業」だと考えている、と説明いたしました。
 このなかの「…ご自身のことを振り返り内省する」一助となるのがエンディングノートです。
 すでに世の中には多くのエンディングノートが存在しています。ぜひ、どちらのものでもよいので一度手に取って頂きたいと思います。そして、重要なことは、まず書いてみることです。
 ここで、気づく人が多いはずです。
 「あれ、意外と難しいな……書けない」と。
しかし、ここで放り投げるのは待ってください。
 エンディングノートを手に取った時点で、既に「終活」を始めようと決意していたのですから、ここで頑張ってみることが大切です。一気に書き上げなくても良いと思います。少しずつ、少しずつ、ご自分の気持ちを確かめたり、思い出を振り返ったりすることを繰り返すことで、時代の流れや環境の変化によってご自身が変化したこと、変化していないこと、などが見えてくるはずです。そこで気づくことが、まさにご自身の価値観を棚卸だと思います。
 茶道の大家・千利休が茶の湯の心得を詠んだ「利休百首」の一句目に、「その道に入らんと思う心こそ我が身ながらの師匠なりけれ」
というものがあります。
これは、何事も、その道に入ろうと決心すれば自ら学んでいくものであるが、自分で初めて一歩を踏み出した、その初心・志こそが自分の心の師匠となる、という意味だったと記憶しています(解釈が違っていればごめんなさい)。

※新しくスタッフが入社する度にこの句を思い出します。新卒、中途入社に関わらず、初めての職場・新しい環境に身を投じるときには、緊張や不安や期待などさまざまな気持ちが入り混じっているのではないでしょうか。だからこそ、新しく入ったスタッフを歓迎する空気をつくること、環境をととのえることの重要性を社内で発信しています。スタッフにも自分が入社したころのことを振り返ってもらう機会にするためです。※

 「終活」を始めようとして、エンディングノートを手に取った時点で、すごい行動力だと思います。だからこそ、せっかくのその機会を、少しでも有意義な時間にしてもらいたいと思っています。

ここで、エンディングノートに書かれている項目の一例をご紹介します。

・あなたが小学生の頃に得意だった教科、苦手だった教科はなんですか?
・あなたが小学生の頃に一番仲が良かった子は誰ですか?
・中学生時代に先生から言われたことで、一番心に残っていることはなんですか?
・学生時代、部活動は何をしていましたか?
・初任給の使い道は?
・あなたの一番の親友とはどこで知り合いましたか?

いかがでしょうか?
忘れてしまっていることもあるかもしれませんが、幼いころから現在までの記憶をたどってゆく作業。時には長く開いていないアルバムを開いてみてもいいかもしれません。こうした作業をすることで、自分の価値観の源泉となる思い出や出来事を紐解いていくのです。

実益的な項目としては、預貯金を預けてある銀行・支店名、証券口座、契約している保険とその内容、ほか権利関係などを記す項目などもあります。

ぜひ、ご自分にぴったりなエンディングノートを探してみてください。ご自身で作成することもOKだと思います。

そして、エンディングノートを記していること、その保管場所、を大切な人とシェアしておくことも大切なポイントです。

※注※エンディングノートは遺言と違い、法的な拘束力はありませんが、家族にご自身の情報などを遺す便利なツールでもあります。また、記入する際はぜひ鉛筆で記入することをお勧めしています。人の気持ちは将来変化することもあるからです。

 終活をすることで、自分の価値観の変遷を再確認する効果があること、実務的な相続などの課題に対処するための情報や、検討するための道しるべを大切な人に遺すことができる、といった効用が得られます。
このnoteをご覧いただいている方は、終活について何らかの関心がある方かと推察いたします。年代を問わず一度考えるきっかけにしていただければ幸いです。

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