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何度も読んだし、これからも繰り返し読むであろう僕のお気に入りの本4冊

外出自粛が大切な中、お家で時間を過ごす人が増えているはず。

ネットフリックスやユーチューブもいいけど、まとまった時間がある今だからこそ、読書してみるのもいいよね。

でも、読書したいけど本選びで悩んで、そのままネットフリックスへレッツゴーという人も多いはず。僕の妻がそうだから。

僕は昔から本の友達はたくさんいて、人間の友達は少ないタイプだから、けっこう本を読んでいると自負している。一応、大学も文学専攻だったんですよ。

本の紹介はパーソナルな部分をさらけるようで恥ずかしいけど、今回は思い切って、何度も繰り返し読んだお気に入りの小説を紹介します。ぜひ本選びの参考に。

ちなみに外国小説ばかり紹介しますけど、専攻はなぜか日本文学でした。

それではレッツゴー!!

1.「人間の大地」ーサン=テグジュペリ

文句なしのナンバーワン作品。「星の王子様」で有名なサン=テグジュペリのエッセイ。

「僕の好きな本は人間の大地かな。ほら、星の王子様の作者のエッセイ」とでも言えば一気に通ぶれる作品。

サン=テグジュペリは作家でありながらも、飛行機の操縦士でした。今作品ではパイロット時代の彼の経験を交えながら、人間の本質について書かれています。

人間の本質、テーマが大きすぎるから、いつ読んでも新たな発見があるんですよね。

あとロマンと格好良さに溢れている。空への憧れ、遭難から奇跡的に生還した仲間、戦争中の人間の姿。有名なサハラ砂漠をさまよったときのエピソードもありますよ。想像を絶する苦しみが伝わりますが。

名文×名訳のかけあわせだけあり、家に閉じこもっているからこそ、空に解き放たれるかのような読書体験できます。Kindle Unlimitedでも読め、そっちの方が文章も簡単みたい。

2.「夜間飛行」ーサン=テグジュペリ

サン=テグジュペリの作品をもう一つ。南米大陸で夜間の郵便飛行に挑んだ男たちの物語。舞台はパタゴニア地方なんですけど、ここはとにかく強風がすごい。

僕はパタゴニア地方に属するネウケン州に住んでいて、かつて強風で立派な木が折れたこともありました。

ある飛行士がそんなパタゴニア地方を飛び、暴風雨に出遭います。彼は立ち直れるのか、司令官はどう動くのか、整備士は、パイロットの家族は。と、登場人物ほぼ全員主人公。

読了後、ドキュメンタリーをみたかのような感覚にさえ陥ります。

正直に言うと、前半はつまらないなあと思うかもしれない。でも、ある地点まで進むと、スピードのギアがどんどん加速して、読むのを終えられなくなるんですよ。

特に暴風雨に遭遇した時のスリル。サン=テグジュペリがパイロットだけあり、描写がとにかくリアル。僕達も文字通り、手に汗握る体験をするはず。

3.「1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編 」ーO・ヘンリー

短編集とか傑作選って、当たり外れが大きい。良いのこの物語だけじゃんって思うことも少なくない。

O・ヘンリーのこの短編集は、当たりだけ。もちろん、これはあんまりだったなと思う話もある。でも、外れは1つもない。当たりか大当たりだけの傑作集。

O・ヘンリーは知らなくとも、「最後の一葉」を知っている人は多い。ほら、「あの木の葉がすべて落ちたら自分も死ぬ」という病人のため、画家が葉を壁に描くという話。国語の時間に習った人も多いかもしれない。

とにかくO・ヘンリーは短編の名手。僕は短編の神様とさえ思っている。面白いとかじゃなくて、ユーモアやウィットという表現がぴったり。上品で少しオシャレな短編集が多い。

どれを読もうかと迷ったら、まずは「1ドルの価値」・「最後の一葉」・「賢者の贈り物」を選べば間違いない。

個人的には、「献立表の春(今の時期にぴったり」・「しみったれな恋人」・「サボテン(おしゃれ)」が大好き。

どのストーリーも短く、寝る前の読書にもぴったり。

4.「移動祝祭日」-ヘミングウェイ

若きヘミングウェイがパリでの日々を記録したエッセイ集。これを読むたびに、幸せってお金のことじゃないよな。日常に潜む何気ない時間こそが大切だなと思えるんですよね。

それでいて、これは若きヘミングウェイが書いた作品じゃなくて、晩年のヘミングウェイが昔を回顧しながら書いた作品。その後に彼は自殺しちゃうんですよね。

そんな背景を踏まえると、ヘミングウェイが人生を振り返った時、一番幸せだったのがパリの日々なのかもしれないと深読みしちゃう。

人生で一番ハッピーな時期を思い出しているから、作品全体に本当に幸福な雰囲気で満ちている。残したい思い出ってそんなもん。良い思い出だけ未来に持っていき、苦い思い出は過去に置いていこう。

もちろん思い出補正されている可能性もあるけど、やっぱりヘミングウェイのパリでの思い出は美しいし、こんな風に生きたいとさえ思う。


以上、特にお気に入りの4冊。

もう疲れたから紹介だけにするけど、スティーヴン・キング「恐怖の四季」、リチャード・ブローティガン「西瓜糖の日々」、レイモンドチャンドラー「ロンググッドバイ」、ヴィクトール・フランクル「夜と霧」、カート・ヴォネガットの作品とかも好き。


旅や科学好きな人には、ブルース・チャトウィン「パタゴニア」とアンドレア・ウルフ「フンボルトの冒険」もおすすめ。

お家時間、頭の中で色々な場所に行ったり、人生を歩んだりするのもいいよね。

もしよかったら、あなたのお気に入りの本も教えてね。

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