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黒いぶどう一房

写真を良く撮る友人がいる
彼女の場合もはや趣味を超えていて
写真でご飯食べて行きたいらしい

写真のことはよくわからない
新しいiPhoneのカメラが優れているのはカメラが三つあるからなんだろうな〜
何眼レフまであるんだろう〜
インスタントカメラって空港のチェック大丈夫なのかな〜とかとか
そのくらいの知識で関心で
それでも不意にスマホについてるカメラを構えたりする

シャッターを切る?押す?
今はもう押すんだろうな
ツールの形が変わると動作を変わる
動作を形容する言葉も同じくして変わる
めちゃくちゃスーパーカメラが誕生していても
アナログなカメラはまだ残っている
でも「シャッターを切る」と言う人はどんどん減っていくんだろうな

あえて、シャッターを切るというと
私はなんとなくその言葉からぶどう一粒を房から採るイメージが湧く
カシャカシャと切るたびに
ブツブツと一つ一つ大きく黒い粒をとる
そんなイメージ

私の友人にぶどう愛好家がいる
ぶどうのことはあまり知らないし
私はめんどくさがり屋だからシャインマスカットの皮ごと食べれてめちゃくちゃ美味しいに惜しみなく課金してしまうけど
もしかしたら黒いぶどうを買ってきて
お皿に盛って 一つ一つ頂くのは
抹茶を頂くようなアレなんじゃないか?
どうなんだ?返事待ってます

シャッターを切るで思い出したけど
レコードに針を落とすもそうだ
どうなんだろう
レコードにあまり親しみがない人間だから、レコードの味をあまり知らないんだけど
創業以来継ぎ足しのタレを耳にジャブジャブかけるみたいなものかな
めちゃくちゃ美味しそうな耳してますね

音楽に詳しい人が、
たまたま手に取った本で
「針を落とす」という文章を目にしただけで
紙の上から音楽が聴こえて来ると思うと
めちゃくちゃに羨ましい
単に裁縫針を落としただけかも知れないけどそこは都合よくロマンチックにお願いします

私のお気に入りの写真は
友人が私の名前を呼んで振り返った時の一枚なんだけど
いろんな人に褒められるから余計好きになっちゃうし
気に入ってる名前を友達に呼ばれるのも嬉しいし
頭から爪先まで愛に満ち満ち溢れているのが分かる写真だ