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#93【育爺日記Eps.18】実は続きがあった「年寄りとTVの深い関係」~見えているのに、”よく見えない!”という謎~

#90【育爺日記Eps.16】年寄りとTVの深い関係。~前編~や、#91【育爺日記Eps.17】年寄りとTVの深い関係 ~後編~でも、お伝えした様に、我が家では、MCIの父の認知症への移行度を観測する為、父の大好きな『TV』を、戦略的に活用している。

父が我が家に来た時、我が家には、およそ6.5畳のリビングスペースに、メインの大型液晶テレビ、東芝レグザ「65型」が鎮座していた。

”6.5畳スペースに「65型」は、視聴距離的にどうなの?” とも思ったが、長辺側に設置すれば、まぁ問題なく行けると判断。何より、価格がですね、売り出された当時¥478,000円だったのが、型落ちセールで¥15万円・・・・。

そりゃ買うだろーっ!!😍😍😍

レグザの「65型」ですよ?小栗旬君がCMしたヤツですよ?

などと、丁度、新居へのお引っ越しも重なり、「憧れの大型スクリーン」ともあって、買っちまいました。いやもう、この大型スクリーンで、好きな映画を観るのが、何よりの”至福の時間”。ライブ映像なんか、常にステージ際アリーナ特等席にいるような臨場感。これまた”至福の時間”なわけで。

父も、ウチに来た始めの頃は、「すげー!!!😍😍😍」と、喜んでよく観ていたが、ほどなくして、2階の父の自室にも、リモコン操作が同じ、レグザの「42型」を設置した所、「TVは2階で観よ🩷」と、自室でTVを愉しむようになった。

ここまでは、何の異変も感じていなかったわけですよ・・・。

昨年の秋、それまで1年をかけて体調を回復してきた父は、ことさら、意欲的、自発的にTVを観るようになっていた。(まぁ、TVに”子守り”されているようなものだがw)

じゃぁ、という事で、食事の時にも、父がTVを観られる様に(父がTVに"
子守り"をしてもらえるようにw)、ダイニングテーブル脇の棚の上に、小さな「24型」の”AQUOS”を設置した。(回転台までDIYして作った。)

すると父は、「65型」よりも「42型」よりも、なんと、一番小さな「24型」のTVが、「1番、綺麗に観れる!!!」「1番、ハッキリと観れる!!」「1番、映りがいい!!」と、大喜びした・・・、代わりに、自室の「42型」のTVは、「ちょっと画面が暗くて見づらい・・・。」と言い出した。

「65型」の大型テレビについては、その前に座って観る事もなくなってしまった・・・。

えっ?なんで・・・?!😱

ここに、私は、父の体調の異変を感じた。
父は、視力が良いのに、”見えていないんだ・・・。”と気づいた。

所謂、老人性の「視覚障害」、「視野障害」であるらしい。

◼️高齢者の実用視野
高齢者は、視野検査の結果が良くても、日常生活での実用的な視野は悪くなっていると言われています。視野検査の時には見ることに集中して努力するから周辺まで見えても、普段は「周辺は見えていても脳が認識していない」と言うのです。
若い時には複数のことを同時に行うことも比較的簡単です。脳の引き出しがたくさんあって、それほど努力しなくても並行処理できるのです。周辺視野で見えていることには、それなりに注意を払っています。
ところが、高齢者は、周辺視野で見えていても、それに注意を払うことができません。脳の引き出しが少なくなっていて、並行処理できないのです。
高齢者が道路を横断する際に事故に遭いやすいのは、実用視野が狭くなっているせいだろうと考えられています。

川本眼科/加齢と視野より引用

これは、他の事象でも、心あたりがあった。

例えば、食事のシーンである。

父には、3食しっかり食べたい意欲がある。なので、朝食も昼食も残さない。しかし、夕食時、夫と三人で食卓を囲む時には、あまり食が進まなかった。この違いは、何だろうか?

「夫に気を使っているからだろうか?」「ご飯の量が多かったからだろうか?」「おかずが気に入らないのだろうか?」と、当初は色々考えていた。

それで「総入れ歯が合わなくなって来ていて、歯茎を痛めている。」という事にも気づき、これは即日、歯医者さんへ行って、改善した。

※その談はこちらに。⬇️

しかし、その後も、父は夕食時に箸が進まない事があった。

これは、TVの件と同じように、「視野障害」にあった事に気づく。

何故なら、朝食と昼食は、縦30㎝×横40㎝の「トレー」に乗せて、提供している。対して、夕食は、ダイニングテーブル上に、各種お惣菜を”広げて”並べている・・・。

父の視野では、”ダイニングテーブル”というフィールドは広すぎて、どれが”おかず”で、どれから、何から、食べていいのか、認知できずにいたのだ。

試しに、夕食時にも、トレーと同じ領域(30㎝×40㎝)内で、父が食べられる分だけのおかずを小分けにして、並べてあげたら、これが、迷う事なく、完食したw 本人も、「出されたものは、全て美味しく食べられた🩷」と、満足気だ。

高齢者は、例え視力があっても、”視野”が狭くなっている。その為に、認知できないこと、それが原因で生活に様々に支障が発生すること ―――。

これは、認知症でも、そうでなくても、高齢者の”身体特性”として、
充分に気をつけ、フォローを考えなければならない。

「24型」の小さいTVを設置しなければ、気づけない事だった・・・。

いや、父の部屋に「42型」を設置したのは早計だった・・・。
「65型」よりもお高い¥186,800円だったのに・・・・く。😭

介護とは戦略だっ!!
こうして、トライ&エラーを繰り返しながら、
「タイガー&ドラゴンの戦い」は続くっ!!

※高齢者の「視野障害」には、「緑内障」や「白内障」の進行であったり、「脳梗塞」の前兆であったりする症例もあるので、家族介護者がそれに気づいたら、是非、早めに医療機関での診察をお奨めします。


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