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「進撃の巨人」で学ぶイタリア語

 久しぶりに語学シリーズです。
 イタリア語は毎日勉強してるんですが、自分の進歩の遅さに愕然とします。まあ地道に努力し続けるしかないんでしょうね、、、

 最近は「進撃の巨人」を教材に使ってみたりしてます。仕事柄、政治、経済、社会などに関する言葉をいろいろ覚えたいと思ってるんですが、この作品はぴったり。世界のどこかで現実に起きていることが描かれてるんじゃないかと錯覚しそうなほどです。

 今日取り上げるのは18巻に出てくる、
「貧富の差こそあれど、この壁の中は平和なんだな…」というセリフ。

 まず、進撃の巨人によく出てくる「壁」はイタリア語では「muro」と言うそうです。
 muroは男性名詞の単数形で、複数形だとmuriになります。
 ただ、町を取り囲む防壁や城壁なんかは、女性名詞の複数形muraを使うみたい。ということで進撃の巨人に出てくる「ウォールマリア」などの壁はすべてmuraで言い表されます。

 ということで(ということで?)、上記のセリフは、イタリア語ではこうなります↓

 A parte la differenza tra ricchi e poveri, dentro queste mura regna la pace.

  A parteは「~は別にして、切り離して、除外して、さておき」という意味。differenzaは「違い、差」なので英語のdifferenceに当たる言葉でしょうね。ricchiは金持ち、poveriは貧しい人たち。traは英語のbetweenみたいなやつだと思うので、前段は「金持ちと貧しい人々の間の差は別にして」、つまり「貧富の差はさておき」といった感じの意味になります。

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 後段のdentroは「~の内側に、中で」、queste muraが「この壁(城壁的なやつ)の」、regnaは「君臨する、支配する、行き渡る」といった意味の動詞regnareが変化したもの。paceは平和です。したがって「この壁の内側では平和が行き渡っている」ぐらいに訳せますでしょうか。

 前段後段を合わせて「貧富の差こそあれど、この壁の中は平和なんだな…」になりそうです。

 ちなみに上記のイタリア語訳は漫画のものなんですが、ネットフリックスのイタリア語字幕だと、また全然違う表現が使われていました↓

C'è disparità nella distribuzione della ricchezza,eppure l'interno delle mura è pacifico.

 さっきのイタリア語訳と比べると、muraしか共通点がないですね、、、

 C'èは「~がある」、英語でいうThere isみたいな表現。disparitàは格差、英語でいうdisparity。distribuzioneが分配で、ricchezzaが富なので、前段は「富の分配に格差がある」という意味になります。

 eppureは「それでも」、internoが「内側」、muraは壁ですね。pacificoは「穏やかな」とか「平穏な」という意味の形容詞です。したがって後段は「それでも壁の内側は平和だ」って感じになります。

 前段後段合わせると「富の分配に格差はある。それでも壁の内側は平和だ」と訳せると思います。

 皆さんはどっちの訳がお好きでしょうか。どっちでもいいですね。(どっちも覚えてみます)

 じゃあこれからM-1準々決勝の動画の残り観ます。

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