笑顔が描けるようになる練習法と3つのコツ
引き続き『表情の描き方のオススメ本』で練習。今回は笑顔に特化してみる。
この本の概要と使いやすさについてはこちら。
▶「表情の描き方のオススメ本で練習してみた。デフォルメ編」
表情を描く練習の一連の流れ
前回はデフォルメ表情だけだったので、今回はマンガ寄りな感じのタッチを描けるように練習計画を練る。
以前書いた記事の「効果のある模写のやり方」を参考に3STEPで練習することにした。
▶『画力が上がる模写と上がらない模写の違い』
※STEP2は人によっては入れなくてもいいと思うが、現在、某さいとうなおき大先生の三ヶ月上達法の練習真っ只中なので組み込んでみた。
STEP1 描き方辞典の笑顔をトレース。コツとポイントを掴む
まず「表情」描き方辞典の中で、『喜ぶ』に分類される表情をトレースし、どこがどうなっているのかなどの感覚を掴む。
下のような感じで片っ端からトレースしていく。
最初は髪の毛も描いていたが、面倒になったので坊主化。
約2時間トレースしまくっていると、いくつも気付きとコツが見えてくる。
※気付いた内容は本記事の最後でまとめて記載。
STEP2 お気に入りの漫画の笑顔をトレース。思考と技術を盗む
ちょっとしたコツや気付きを得たら、次にお気に入りの漫画の笑顔の画像を集めてトレースしまくる。
練習素材を数多く集めるためには、イラストレーターや神絵師より、コミックを出している漫画家さんを1人選んだ方が効率がいい。
STEP1で見つけたコツやポイントと同じところや違う部分を意識しながらトレースすることで、その漫画家さんの思考や技術を盗む。
と言っても絶対全部は盗めないので大丈夫。
実際にトレースしてみたものの一部はこんな感じ。
漫画のコマや完全トレース画像をnoteに載せるのはNGな気がするので表情と輪郭だけ。坊主だらけでお寺マンガ感がハンパない。写経している気分になってきた。
こちらも2時間ほどトレースを続けていると気づきが出てくる。これも最後にまとめる。
それにしても、漫画家さんのキャラの書き分けってすごい。髪の毛なしで目や眉だけでそのキャラを表現できてるその表現力に改めて驚く。
STEP3 模写して練習の成果を見る。ビフォーアフター
ここまで色々と気づきやコツ、ポイントを得たところでやっと模写をする。
お気に入りの漫画の笑顔を見つつ模写してみると、それっぽく描ける様になっていてびっくり。
めちゃくちゃ恥ずかしいけど、練習の効果を見るために、今回の練習前に描いた顔も載せてみる。ビフォーアフターはこんな感じになった。
ちなみに練習前の絵は、2つ上の画像の髪の毛がある女の子の顔を参考にしてぴゃっと描いたもの。ひどい、恥ずかしすぎる。
だが、練習の効果はあったと痛感はできる。
気付きと個別パーツの描き方のコツ
トレースしまくっているとたくさんの発見があった。全部は書ききれないけれど、一部を備忘録として記録しておく。
▶口を描くコツ1:上唇と下唇のカーブを意識
当たり前のことだけれども、案外忘れがちなのが
ということ。
鏡を見て自分の顔で笑ってみるとわかるのだが、
図解するとこんな感じ。
自分は絵を描くとき、これを全く意識していなかった。
そのためいつも口の形の違和感が強かったのだが、上唇のカーブと下唇のカーブ、それぞれを意識しはじめたら少し自然な感じに描けるようになった。
▶口を描くコツ2:口角と唇の中央の4点を意識
特に斜め向きの顔のときにこの4点がどこにあるかを意識すると描きやすい。
あと漫画の口の線は、上唇下唇それぞれ内側の線なので「いーっ」って口を横に開いてみようとしても、それほど口角は鋭角にはならない。少し丸みが残ったり、尖って見えるようでも少し墨溜まりのような丸みが描かれていることがほとんどだったりする。
▶目を描くコツ:下まぶたのカーブを意識
目の描き方は人それぞれ好みがあるし、笑い方次第なので必ずではないが、
という基本の笑う時の顔パーツの動きを頭に入れておくと、自然な感じになると本に書いてあった。ホントにそのとおりだった。
開いた目で下まぶたを上向きカーブで描く練習をすると納得しやすい。
▶発見1:うまくトレースできない線は自分のクセの現れ
トレースだから上からなぞるだけなのに、なぜかうまく引けず何度も消して直すようなことが結構出てくる。それこそが「自分の描き方のクセ」のようだ。
もし直したいのならば重点的に練習すると案外スッと直る。
自分の場合、上唇の線がうまく引けず引き直しすることが多く、これが直したいクセだと一発でわかった。そのため唇にかなり意識して重点的に練習できた。
▶発見2:漫画のコマ探しをしたら絵を観る力が上がる
今回お気に入りのマンガ10巻分から笑顔のコマだけを探してまとめる作業に数時間使った。だがこれが『絵を観る力』を上げてくれたように感じる。
絵を観る力というか、観察眼の解像度が一段上がって、より細かい部分に目が向くようになった感じだ。
笑顔だけに注意して漫画を見ていくと、微妙な表情の違いはどこからでているのかが見えてくるようになる。また他の漫画を読んでいても、笑顔のコマを見つけては「あ、この作家さんはココの線をこう描くんだ!」ということに意識が向くようになった。これは意外な発見。
絵を描かなくても絵がうまくなる人はこういう「目を磨くこと」を日々しているのだろう。
まとめ
今回4時間ほど笑顔を練習して、割と目に見える効果が出たように思える。
オススメの描き方辞典やイラスト教本等を使って、1つの表情に絞って徹底的にコツを掴むまで練習するのは効果があるようだ。
個人的には、がむしゃらに描きまくるより、ひとつひとつ描ける・出来る・見えるを増やしていくやり方が合っているように思える。
あとは顔の各パーツがどのように動くかの基本知識を、自分の顔を鏡で見ながら動かしてみて頭に入れておくのも重要。
こういうのこそデッサンをして磨く力なのだろう。
笑顔一つでこれだけ気づけるのだから、イラストの練習って奥深いな。
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