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写真に関するもろもろ

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写真について語っているもの、写真家について語っているもの、写真の充実した記事、写真展の記事など
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#作品

【展覧会レポ】愛知県美術館「アブソリュート・チェアーズ 現代美術のなかの椅子なるもの」「2024年度第2期コレクション展」

【展覧会レポ】愛知県美術館「アブソリュート・チェアーズ 現代美術のなかの椅子なるもの」「2024年度第2期コレクション展」

【約4,900文字、写真約70枚】
愛知県美術館に初めて行き「アブソリュート・チェアーズ 現代美術のなかの椅子なるもの」と「2024年度第2期コレクション展」を鑑賞しました。その感想を書きます。

▶︎結論さまざまな現代アート的に尖った「椅子」を見ることで楽しめました。一部の椅子は実際に座れるため、物理的にも楽しめます!また、椅子も含め、物事にはさまざまな面があることを再認識できました。そのほか、

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【展覧会レポ】SCAI THE BATHHOUSE「森万里子<古事記>」

【展覧会レポ】SCAI THE BATHHOUSE「森万里子<古事記>」

【約3,400文字、写真約30枚】
上野にあるSCAI THE BATHHOUSEへ初めて行き「森万里子<古事記>」を鑑賞しました。その感想を書きます。

【この投稿で伝えたいこと】
❶上野に来た際、スカイザバスハウスは是非立ち寄りたい現代アートギャラリー(無料!)、❷面白い外観で、コンパクトで見やすい展示室、❸古事記から着想を得た森万里子のキラキラクリスタルは圧巻。

▶︎訪問のきっかけもともと

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【展覧会レポ】シュウゴアーツ「森村泰昌 楽しい五重人格」

【展覧会レポ】シュウゴアーツ「森村泰昌 楽しい五重人格」

【約3,700文字、写真約30枚】
六本木にあるcomplex665内のシュウゴアーツで「森村泰昌 楽しい五重人格」を鑑賞しました。その感想を書きます。

※本展覧会はすでに終了しています。

【この投稿で伝えたいこと】
❶六本木に来た際、complex665はぜひ寄っておくべきスポット、❷シュウゴアーツでは、森村泰昌の最新作品をコンパクトに鑑賞できる(無料!)、❸どの作品も一石二鳥の面白さがある

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【展覧会レポ】東京都美術館「デ・キリコ展」

【展覧会レポ】東京都美術館「デ・キリコ展」

【約4,400文字、写真約30枚】
東京都美術館で「デ・キリコ展」を鑑賞しました。その感想を書きます。

【この投稿で伝えたいこと】
❶世界中から集められたデ・キリコの作品110点をイッキに見ることで、作品や生涯の変遷が分かる、❸楽しい絵が多いことに加え、会場内が凝った造りになっているため、美術館に普段行かない人にもおすすめ、❹値段が2,200円と若干高め。9/14(土)から神戸市立博物館で巡回す

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【展覧会レポ】練馬区立美術館「三島喜美代―未来への記憶」

【展覧会レポ】練馬区立美術館「三島喜美代―未来への記憶」

【約5,500文字、写真約60枚】
練馬区立美術館で開催されている「三島喜美代―未来への記憶」を鑑賞しました。その感想を書きます。

【この投稿であなたに伝えたい点】
❶大満足の展覧会、❷作品だけでなく、三島喜美代自身の魅力が十分に伝わる内容だった、❸作品や考え方の変遷が分かりやすく、キャッチーな作品が面白いことに加え、メッセージ性もはっきりと伝わった、❹大人も子供も、アートに興味がある人も薄い人

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展覧会レポ:十和田市現代美術館「常設展」「野良になる」ほか

展覧会レポ:十和田市現代美術館「常設展」「野良になる」ほか

【約5,900文字、写真約80枚】
青森の美術館巡りの一環として、十和田市現代美術館で「常設展」「野良になる」などを鑑賞しました。その感想を書きます。

結論から言うと、こんな美術館は初めてで、満足度が高かったです!とにかくクセが強すぎて、楽しい!面白い!アートに興味が全くない人も十分楽しめると思います。また、無料で楽しめる屋外アートが多く、美術館の建築も外に丸見えになっていることにより、アートと

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【その手元にある展覧会チラシも】エフェメラ:印刷物と表現 関連イベント 冨井大裕|「経験をみること」 慶應義塾ミュージアムコモンズ

【その手元にある展覧会チラシも】エフェメラ:印刷物と表現 関連イベント 冨井大裕|「経験をみること」 慶應義塾ミュージアムコモンズ

iPhone上であることは確か。
どこでこの展示情報と接触したのか(アドなのかオーガニックなのかwebサイトなのかSNSなのか)覚えがないが、なぜか慶應義塾ミュージアムコモンズ、通称KeMco(ケムコ)の公式webサイトに辿り着き、彫刻家・冨井大裕氏のトークイベントに申し込みをしていた。

この出どころの覚えのない情報で自らコンバージョンを生み出してしまったことに若干そわっとした。

実家の母から

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展覧会レポ:青森県立美術館「AOMORI GOKAN アートフェス2024 前期 コレクション展」ほか

展覧会レポ:青森県立美術館「AOMORI GOKAN アートフェス2024 前期 コレクション展」ほか

【約5,200文字、写真約60枚】
青森県の美術館巡りの一環で、青森県立美術館「AOMORI GOKAN アートフェス2024 前期 コレクション展」に行きました。その感想を書きます。

結論から言うと、青森県民もそうでない人も、是非とも行くべき美術館だと思いました。それは主に、1)大自然と共生するハイセンスな建築、2)シャガールの巨大すぎる作品を設置した「アレコホール」が圧巻、3)充実した奈良美

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展覧会レポ:弘前れんが倉庫美術館「蜷川実花展 with EiM: 儚くも煌めく境界」

展覧会レポ:弘前れんが倉庫美術館「蜷川実花展 with EiM: 儚くも煌めく境界」

【約4,200文字、写真約60枚】
弘前れんが倉庫美術館(青森県)で「蜷川実花展 with EiM: 儚くも煌めく境界」を鑑賞しました。その感想を書きます。

結論から言うと、弘前市民の方も、旅行で青森に訪れた方も、是非とも寄るべき美術館・展覧会だと思いました。弘前市の歴史を尊重した美術館の建築、蜷川実花氏の展覧会に関しては、空間を大きく使った映えるインスタレーション、弘前公園の桜を撮影した新作の

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新版画-日本版画のニューウェーブ-という題の浮世絵の展示を鑑賞する

新版画-日本版画のニューウェーブ-という題の浮世絵の展示を鑑賞する

先日、久しぶりにトリノを訪れた。
真の目的は、年末にLouvre Lensで観て興味を抱いたミイラの棺、及び古代エジプトへの知識を深めるためのエジプト博物館訪問だった。しかし幸か不幸かその10日ほど前に、偶然にもトリノへ行く前日に浮世絵の展示が始まることを知ってしまい、どうしてもそちらに心を奪われ、何とか時間を工面し、巨大なエジプト博物館との梯子に成功した。

真実を語るろうか。。。
エジプト博物

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展覧会レポ:横浜美術館ほか「横浜トリエンナーレ<野草:いま、ここで⽣きてる>」

展覧会レポ:横浜美術館ほか「横浜トリエンナーレ<野草:いま、ここで⽣きてる>」

【約4,400文字、写真約50枚】
3年毎に楽しみにしている横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで⽣きてる」に行きました。その感想を書きます。

結論から言うと、私の期待と真逆のキュレーションだったため、感想は「がっかり」でした。1)コロナ明け、2)約3年ぶりの横浜美術館リニューアル、3)横浜トリエンナーレはいつも楽しいため、期待していました。しかし、今回は政治的なメッセージが強かったり、怖い作品

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展覧会レポ:アーティゾン美術館「ブランクーシ 本質を象る」「石橋財団コレクション選」

展覧会レポ:アーティゾン美術館「ブランクーシ 本質を象る」「石橋財団コレクション選」

【約4,900文字、写真約55枚】
アーティゾン美術館で開催中の「ブランクーシ 本質を象る」と「石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 清水多嘉示」を鑑賞しました。その感想を書きます。

結論から言うと、行く価値は大いにあると思いました。それは主に、1)ブランクーシの作品約90点を集めた日本初の個展、2)ブランクーシの変遷や考えが体系的に分かる、3)展示方法が面白かった(一部、課題あり)ことによ

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展覧会レポ:DIC川村記念美術館「今見られるコレクション」「カール・アンドレ 彫刻と詩、その間」

展覧会レポ:DIC川村記念美術館「今見られるコレクション」「カール・アンドレ 彫刻と詩、その間」

【約5,500文字、写真約40枚】
初めて、DIC川村記念美術館(以下、DIC美術館)に行き「今見られるコレクション」と「カール・アンドレ 彫刻と詩、その間」を鑑賞しました。その感想を書きます。

結論から言うと、大満足の美術館でした。これは主に、1)大自然に囲まれた環境、2)作品の良さを何倍にも引き出す贅沢な展示室とキュレーション、3)素晴らしいコレクションのクオリティによります。なお、アクセス

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展覧会レポ:京都市京セラ美術館「村上隆 もののけ 京都」

展覧会レポ:京都市京セラ美術館「村上隆 もののけ 京都」

【約4,800文字、写真約65枚】
京都市京セラ美術館で開催されている「村上隆 もののけ 京都」を鑑賞しました。その感想を書きます。

結論から言うと、1)9割以上が新作・大規模な村上隆の個展のため、現代アートが好きな人は必見、2)キャッチーな作品が多く、写真撮影可能で楽しい、3)"鑑賞"を忘れないように注意、4)村上隆の考えや「スーパーフラット」について、端的に分かる工夫があればなお良かった。

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