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#10『ウィル・レ・プリカ』




第一惑星 パラサイト・エデン

(十)君との約束が僕のすべてで。 /サクヤ




 目が覚めたとき、僕はパラサイト・エデンと呼ばれる惑星にいた。――十二歳だった。廃棄郊外で倒れていたところを保護されたのだと聞かされた。ぼくの故郷は、ぼくが行方不明になっていた約二年のあいだに大規模な宇宙戦争によって人の住めない廃棄惑星となっていた。汚染物質によって立ち入ることも許されないのだと。

 僕は事情を訊ねる大人たちへ、父が白い惑星ほしで亡くなったことを必死に訴えたが、夢でも見ていたんだろうと言って誰も信じてはくれなかった。大人たちはその惑星ほしのことを、死後の世界だと言った。だから生きているうちはいけないのだと。父に会いたくても、行ってはいけないよとさとされた。笑われることこそなかったものの、その表情には、子どもが寂しさから気を引きたくて嘘をついているのだと、あるいは父が死んだことを受け入れられなくてそんな妄想をしているのだとでも思っているような憐憫がありありとにじんでいた。僕は大人たちに、ただの憐れな戦災孤児とされ、そのうちに養育施設へ輸送された。

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