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経営者の能力と、責任ある意思決定の場数

こんにちは、戸田です。

経営者としての能力、というものがもしあるとするなら、その能力は、きっと「責任ある、意思決定の場数」に比例して高まるように思います。

責任ある、とは、自分自身のことだけでなく、周りの人や組織を巻き込んで行うことを対象にしていることです。成功すれば、感謝されたり、信用を頂けたりしますし、失敗すれば、誠意をもって謝罪し、(組織的に)引責・弁償したりする必要があります。

意思決定、とは、いわゆる通常業務の判断を超えて、リスクを伴う(リスクを許容した上での)行動を決めることです。消費というよりも投資で、経費よりも資本的支出です。リターンを目論んでのものであり、時間軸と共にその取組み規模において何かしら不確定要素と“心配になる”ことを伴う決定とも言えます。

経営の当事者にならない限り、こうした能力を高める場数や機会は限られます。どれだけ頭が良くても、切れることを言えても、個人の仕事の能力と経営ができるかどうかは別なのは、周りの人や組織を巻き込むことができなかったり、自ら経営のリスクを取ったことが無かったりするためです

たとえば鉄鋼王と称されたアンドリュー・カーネギーさんの墓碑銘に刻まれた、「おのれよりも優れた者に働いてもらう方法を知る男、ここに眠る」こそは、経営の一つの真髄だと思います。まさに自分より優れた人を巻き込んで、彼らにリスクを取らせる意思決定の場や機会を与え続ければ、経営としては盤石でしょう。

一方で、自分が目立ちたい、自分の能力を発揮したい、という個人主義の想いから経営者になると、一見すると個の優秀さが目立ち、人を使えているように見えても、最後の最後は自我が優先になり≒自己保身となり、他人を犠牲にするような経営になります。一時的には伸びても、長くは続きません(後継する人がまた搾取系だったりすると、続いてしまうこともありますが・・・)

TRAILも、社長業務を含めて経営を受託して、当事者として伴走することが多いです。しかしながら、このような認識から、候補者の選抜においては、現時点の経営者としての能力を評価する以前に、「(自分が)経営者になりたい」という人は絶対に採用しないことにしています。経営者とは、自分がなりたいものではなく、(お客様、社員、株主等に)求められてこそなるべきだからです。

本日は、以上です。

TRAIL INC.(トレイル)
経営変革のための伴走パートナーシップ
Open Management®
(オープン マネジメント®)

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