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Sazanami 入院したってよ

妊娠は妊娠でも「子宮外妊娠」で緊急手術したSazanami 。その結果はいかに⁉︎



Sazanami さーん、手術終わりましたよー

看護師さんの声が遠くに聞こえて、病室で夫の顔を見たらホッとしました。よかった、娘ともまだ一緒にいられる。

疲れきった様子の夫。            耳元で聞こえる、規則正しい心電図の音。   入れ替わり立ち替わりやってくるお医者さんと看護師さん。

「ここは……ICU?」

全身麻酔の影響で喉がイガイガして、風邪みたいに声がかすれてしまいます。そんな声でも、夫には届いたようです。

「いや、個室だよ」

緊急事態宣言が出たので面会はできない、荷物の受け渡しは守衛さんを通してと言われ夫は帰宅。その日の夜は頭しか動かせませんでした。

翌日からご飯が食べられるようになりました。手術前からお腹が空いていたので、この日の朝ごはんが、記念日に食べるホテルのディナーみたいに、それはそれは美味しく感じられました。

貧血でちょっとフラフラしながらも病棟内を一周できるようになり、傷の痛みも少しずつひいて、痛み止めを使わなくても大丈夫になってきました。それでも、退院までだいたい1週間はかかります、と看護師さんから告げられていました。

夕方、お医者さんたちが来て、切除した卵管の写真を見せてくれました。ブクブクに腫れあがった卵管の下の方に血の固まりみたいなのがあって、その中に赤ちゃんの袋らしきものがあった、と星野源似のイケボのお医者さんが言いました。

子宮の中でちゃんと育ててやりたかったなぁ。

幸い、もう片方の卵管と卵巣はキレイに残っているので、授かれないわけではないとのこと。ただ次に赤ちゃんができたとき、子宮外妊娠のリスクは上がるそうで…。

予想外の形で赤ちゃんがいなくなったのは確かに悲しかったけれど、週数が浅いからなのか、そこまで引きずらずに済みそうです。

娘とは時々ビデオ通話をしていましたが、夜は控えるようにしました。あとはもう寝るだけって時にお母さんとお話すると寂しくて寝られないはず、と思って。夫と義父母も、夜には私の話をしないようにしてくれていたようです。

娘は夫や実家の母から近況を聞く限りでは、私がいなくてもいつもの感じでニコニコ機嫌よく過ごしていたようです。夜中も泣いたらおっぱいで寝かしつけてたので「私いなかったら寝るかなぁ」と心配でしたが、夜泣きもせずスヤスヤ寝ていたとか。

ですが、いちどお昼にビデオ通話をしたら、娘が私に抱っこをせがんで泣き出したので、せつなくなってしまいました。

そうこうしているうちに、2日ほど37.5℃前後をウロウロしていた熱も平熱に戻り、寝返りしてもOKなくらい傷口の痛みも良くなって、次の日の朝には個室から大部屋に移りました。先日のイケボ先生からも退院の話が出るようになりました。

「体調が落ち着いていたら」という条件つきですが…

おや、もう退院⁉︎  明日につづく

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