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《監督発信の映画企画》と《プロデューサー》を繋ぎ、映画製作実現を目指すマッチングサービス『IKURA』。一体どんな監督が登録されているのか、どんな企画が格納されているのか、ここから発信いたします☺️💨 https://www.vipo.or.jp/project/ikura/

最近の記事

戸田彬弘監督『市子』公開記念インタビュー

映画監督によるオリジナル企画の製作実現を目指すIKURAで今回お話を伺ったのは、12/8(金)に『市子』がテアトル新宿、TOHOシネマズシャンテほかにて全国公開を控えている戸田彬弘監督です。サンモールスタジオ選定賞で最優秀脚本賞を受賞するなど高い評価を得ている演劇作品「川辺市子のために」を映画化した本作。演劇に劣らない臨場感を持つ映画『市子』の魅力、製作経緯、国際映画祭正式出品の所感をお聞かせいただきました。 (聞き手=IKURA事務局) ■ 演劇と映画 −『市子』は、

    • 替えのきかないもの

      執筆者:平 一紘 2023年6月。 暑くなり始めた沖縄で子供向けの映画製作ワークショップ(以下、WS)が行われた。会場は米軍統治下の時代からアメリカ文化が色濃く残る沖縄市、コザ。主催は「ハイ祭~子供の居場所フェス~」の神保さん。 このフェスは沖縄の貧困家庭や環境格差で居場所を失った子供たちにエンタメを「作るとこから」体験してもらうというイベントだ。 講師は大森立嗣監督。WSを通して参加希望のすべての子供たちと一緒に映画を撮る企画。 僕は今まで3回ほどWSを沖縄と東京で行っ

      • 近況/インディーズ映画と日々の愚痴

        執筆者:眞田康平 10年ぶりの新作長編「ピストルライターの撃ち方」が完成し、6月17日より渋谷ユーロスペースにて公開される事になりました。思えば2021年、主演の奥津裕也と中村有と私の3人が吉祥寺に集まり、奥津からやるやる詐欺になっている企画を実際やってみようぜと説得され、勢いのまま1ヶ月で初稿を書いたのがもう2年前‥‥。月日が早すぎて頭も体も追いつきませんが、そこからスタッフィング、キャスティング、ロケハン、撮影、編集、完成、上映まで全てを自分達で回してきた映画がここで、

        • 志萱大輔監督×八木佑介プロデューサー対談

          監督による映画企画の発信の場であり、監督とプロデューサーとの出会いの場であるIKURA。対談企画第3弾は、志萱大輔監督と八木佑介プロデューサーによる対談です。大学の卒業制作で監督した『春みたいだ』が国内外の映画祭で評価された志萱監督と、人気小説の映画化などを手掛けてきた八木プロデューサー。対談の場では、八木プロデューサーが所属する映像制作会社ROBOTで、志萱監督が学生時代にアルバイトをしていた事実も発覚。若手監督はいかにして映画制作のきっかけをつかむのか。プロデューサーはい

        戸田彬弘監督『市子』公開記念インタビュー

          タメにならないロッテルダム国際映画祭ルポ<後編>

                            執筆者:塚田万理奈 上映から数日、映画祭で映画を観たりはしても、ほとんど何もせず、パーティーには全く行かず、私はオランダの美術館を巡って、1人で散歩をし、みんなのことを想ったり、ホテルに帰って爆睡していました。 オランダは、朝8時半くらいまで真っ暗で、夕方も17時は真っ暗になってしまいます。お店も夕方には閉まってしまうところも多い。 短い日照時間だからか、日が照っている間、オランダの人はとっても働き者に見える。私は生活を送る人々を見たり

          タメにならないロッテルダム国際映画祭ルポ<後編>

          タメにならないロッテルダム国際映画祭ルポ<中編>

          ロッテルダム映画祭では、町中の至る映画館が会場になり、沢山の映画が上映されています。 私の作品の上映される映画館につきました。入り口に、私の作品のポスターが貼ってありました。 「わー!うちの子がーなんでここに来てるの〜?」と嬉しくなりました。 また、お会いした人とご挨拶をする度、「何故来ているの?」と言われて「作品が上映されるんです」と言うと、どこの国の人も口を揃えて「Congratulations!!!」言ってくださります。 その度に、「そうなんだ。世界中の人から見

          タメにならないロッテルダム国際映画祭ルポ<中編>

          タメにならないロッテルダム国際映画祭ルポ<前編>

          2023年1月25日~2月5日オランダ、ロッテルダムで開催された国際映画祭に参加してきました。 理由は自分の作品が、上映して頂けることになったからです。 世界中に多くの映画祭があり、知らない映画祭ばかりの無知な私ですら、 ロッテルダム、カンヌ、ベルリン、ヴェネチア、ロカルノ、サンダンス、、、?はなんとなく聞いたことがありました。 大きい映画祭なんだろうなあ、と思っていましたが、特にロッテルダムは、ヨーロッパ最大の観客動員数を誇る映画祭だと伺いました。 そんな映画祭に

          タメにならないロッテルダム国際映画祭ルポ<前編>

          最近涙もろくなったよな。

                             執筆者:内田伸輝 昔、親がドラマや映画などを観て涙するたび「え?そんなに泣くところ?」なんてよく思った。 映画やドラマで涙が出るほど良いシーンを誰かと観て、涙が出そうになるのをぐっと堪える事が出来た。 大人になってから、だいたい泣くのは一人の時だった。 あるいは映画館での暗闇とか・・・。 特に思いっきり泣いていたのは、一人暮らしのアパートで、ヘッドフォンをかけて映画を観ている時だった。 周りの目を気にする事もなく、映画に感動してワンワン

          最近涙もろくなったよな。

          奥野俊作監督 × 西ヶ谷寿一プロデューサー対談

          監督による映画企画の発信の場であり、監督とプロデューサーとの出会いの場であるIKURA。対談企画第2弾は、奥野俊作監督と西ヶ谷寿一プロデューサーによる対談です。CMディレクターとしてさまざまなCMを手掛けながら映画制作を志す奥野監督と、これまでに数多くの若手映画監督とタッグを組んで才能を発掘し、世に送り出してきた西ヶ谷プロデューサー。回り道をしながら今の場所にたどり着いたおふたりによって語られる、これまでの歩み、“食っていく”映画作り、“同世代”であることの重要性、『ドライブ

          奥野俊作監督 × 西ヶ谷寿一プロデューサー対談

          最近のマイベスト

          執筆 : 矢野瑛彦 最近のマイベストをテーマに書いているのですが、何も出てこず、頭を抱えながらこの文章を書いています。 たぶん、最近のマイベストとは、一般的に趣味や娯楽、仕事、個人のこだわりやハマっていることから連想されるものではないでしょうか。 無趣味なんです。僕。 一応、腰痛を緩和させるために始めた筋トレはずっと続けていて、筋肉にはちょっとだけ自信あります。 ただ、筋トレ(筋肉)の話をここでしてもなんだかなぁ、って思うんですよね。どう思いますか?僕のマイベストはこの

          最近のマイベスト

          最近気になっていること

          執筆 : 熊谷まどか 今、とあるコンテストにエントリー中である。私じゃなくて、ウチの冷蔵庫が。 偶然目にした『まちで一番古い冷蔵庫コンテスト〜世田谷区で一番古い冷蔵庫を探せ』のファンシーなチラシには、口元の皺が優しげなお婆ちゃん冷蔵庫のイラストが載っていて、彼女の胸には「2003年製」の名札が付いていた。 え、え、じゃ、1995年製のウチの子はぶっちぎり優勝候補やないの。 優勝賞品は「新品の省エネ冷蔵庫」だって。 即、応募した。 だけど、実は、ちょっと心が乱れている。 古

          最近気になっていること

          定義を破壊する

          執筆:板橋基之 「映画は〇〇」という定義は存在しませんが、 観る人各々、評論家各々には「映画ってこうだよね」という ふんわりした定義はあるような気がします。 その定義は、時代によって変わって、風潮といいますか、肌感といいますか、漂う空気感といいますか。 とてもふんわりした「映画ってこうだよね」感です。 作り手となる監督自身は、というか、私自身は定義を持っているのか、というと、持っていなくて、というか、意識をしていません。 意識はしていないですが、映画監督というのは、その

          定義を破壊する

          山中瑶子監督 ✕ 佐藤順子プロデューサー対談 後編

          (前編からつづく) ■ 長く残る「映画」をつくる 山中:今って映画が量産されていて、中には意識の低い……目論見の低い映画があるじゃないですか。話題も次から次へとどんどん転換していくというか。公開前にすごく盛り上がっても、公開後はあんまり続かないことが最近増えている気がして、あれってどういうことなんでしょう。 佐藤:私は95年頃にこの業界に入ったんですけど、おそらく当時はそうじゃなかったですね。どんどん映画の寿命が短くなるから、作り方もベルトコンベアで量産するようになって

          山中瑶子監督 ✕ 佐藤順子プロデューサー対談 後編

          山中瑶子監督 ✕ 佐藤順子プロデューサー対談 前編

          監督による映画企画の発信の場であり、プロデューサーと監督との出会いの場であるIKURA。その立ち上げに伴い、『空白』(吉田恵輔監督、2021)『宮本から君へ』(真利子哲也監督、2019)などの作品を手がけたプロデューサー・佐藤順子と、『あみこ』(2017)、『魚座どうし』(2020)の監督・山中瑶子の対談が実現。多岐にわたるプロデューサーという仕事、影響を受けたもの、IKURAへの期待、これからの映画制作のあり方などをめぐって意見を交わしました。(構成=木村奈緒、撮影=間庭裕

          山中瑶子監督 ✕ 佐藤順子プロデューサー対談 前編