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【自分の内側の「枠」が崩れていった日】〜息子、学校へ行けなくなって#005〜


息子がまた、喉が苦しくなり、救急車を要請することがありました。
すると、やってきたのは、なんと消防車。
そして、救急隊の方が
「お母さん、大丈夫です。もうすぐ救急車が来ますから!」

・・・・えぇぇっ!!! 

この消防車で、運んでくれるんじゃないの!!!?

消防車と救急車が並び、その真ん中に救急隊に対応されている息子、そして私・・・。


この出来事は、それまで気づかなかった「自分の心、気持ちの枠組み」のようなものが、崩れていくきっかけとなり、自分にとって転換点になったように思います。


それでは、
【再び救急車要請。やってきたのは消防車・・・自分の内側の「枠」が崩れていった日】

しばしお付き合いくださいね。


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(前回までは、学校へ行かれなくなる【きっかけ】
https://note.com/iku_kitahara/n/neeaab3b9fabe を書いてきました。)


息子が小学2年生、食物アレルギーのことから食べるのが怖くなって、1週間弱の入院のあとの、秋のことです。

学校へ行けなくなっても、お友だちと遊びたい気持ちは強く、小学校は別の、保育園が一緒だった子のお家へ行ったりして遊んでいました。

 
この日は、公園へ行った時のこと。
息子は、たまたま学校のクラスが同じ子に会い、嬉しくなって、追いかけっこになりました。すると、急に勢いよく走ったからか、心臓がドキドキ、息がハァーハァー。

「もう帰る。ちょっと苦しい。」

家へ戻り、水を飲み、氷枕をして、寝ていました。
20〜30分後、「苦しい!のどが変!!」と叫びだし、だんだん怖くなったのか、息ができない!!と、走って家から飛び出そうとしました。
呼吸もゼーゼーするようになりました。
私は、またアレルギーの症状が出たのかもしれないと、救急車を要請しました。


駆けつけた数人の救急隊の方たちが、
泣き叫ぶ息子を、なだめながら、血圧を測ったり、対応をしました。
そして、外へ出ると、止まっているのは、なんと救急車ではなく、
大きく真っ赤な消防車!!!

救急隊の方が私に、
「お母さん、大丈夫ですから!あともう少しで、救急車が来ますから!」


・・・・えぇぇっ!!!? 

この消防車で、運んでくれるんじゃないの!!!?


とっさに私の頭に出てきたのは、これ、でした。(苦笑)


話によると、救急車が出払っていて、まず消防車で駆けつけてくれたとのこと。
もうじき救急車が来るから、そうしたら、病院まで搬送するとのことでした。


住宅街の中、集合住宅のバルコニー側に駐車された消防車。
そして、20分くらいなのでしょうか。

「あ、きた・・・。」

(またしても、大きなサイレンを鳴らして・・・)
駆けつけてくれた救急車。
救急車と消防車が並び、真ん中で数名の救急隊に囲まれ、泣いている息子、そして、私・・・。

ベランダや近所の家から、何があったのかと見ている人たち。
どこかから、子どもの声。
「消防車と救急車だ〜」


自分にとっては、スローモーションなのか、ゆっくり時間が進みながら・・・
救急車に乗り、いつもの病院へ運ばれました。

これまでの息子の経緯を、少し話した救急隊の方には、
「今のところ、身体には異常はなく、不安が強いようです。今後、小児のカウンセリングなどもできる病院へ、行った方がいいかもしれません。」そう伝えられました。


病院へ着くと、先日も診てくれた小児科の先生がいました。
先生を見たら、なんだかとても、ホッとして、

「先生、また来ちゃいました・・・。」

そう言うと、私は目から涙が溢れてきました。


先生は、息子にほほえみながら、
「こういう時は、息をゆっくり細く、ふぅ〜って吐くといいんだよ」と、息を吐く練習をしてくれました。
そこでは、不安がやわらぐ作用がある漢方薬を処方され、帰ってきました。


気持ちかぁ・・・。


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今思い出しても、
この出来事は、自分にとって、場面がはっきり出てくる出来事です。

「もう、自分だけじゃ無理だ・・・頑張れない・・・。」

そんな気持ちになったように思います。

自分(私)が頑張れば、なんとかなる。
またすぐに、普通に学校へ行けるようになる。
どこかで、そんな風にも、思っていた息子のこと。

「学校に行く」、そういうことではないのかもしれない・・・。
いくら自分が頑張っても、どうにかなることじゃないのかもしれない・・・。

そして、できることなら、あまり人に知られたくないのに、
救急車、消防車が並び、見ている人もたくさんの、このあけっぴろげな状態に、
恥ずかしいし、もう隠せない〜 みたいな気持ち。
自分が「人にどう思われるか」を、気にしながらいたことにも、気づきました。


自分の内側にある、母としての枠組み、
こうでありたい、こうあるべき、のような、自分の気持ち。
それらが、静かに、ゆっくり、でも確かに、ガラガラと崩れながら、
転換していくきっかけにもなったような出来事でした。



少し長くなりましたので、続きは次回にしますね。

きっと誰にでも、それぞれの立場や役割で、こんな時って、ありますよね。
もがいてもがいて、なんとか頑張って、それを保てている、そんなような時が。
頑張っている、力が入りまくっている、ってことすら、よくわかってない時が。


では、また次回に。 【ノックしてください】

(ひとりじゃないですからね!!!)


今日も、お読みいただき、ありがとうございます。

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