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後輩が育たないのは教え方の問題かも

私が後輩にものを教える時に
心掛けていることを書きました。

今の職場で働くようになって
20年以上が経過しました。

私が新人の頃は、
先輩たちが割と厳しくて、
教え方もスパルタっぽい感じが
あったんですよね。

正直、今の自分から見ると、
教えるのがうまい人というのが、
私の職場にはほぼ皆無で、

上司や先輩が何を言っているのか
「わからない」という場面が
多くあったんですが、

そういうことを
正直に言える感じでもなく、

「わかった?」と聴かれると
「わかりました!」と
答えるしかない状況でした。

その結果、私は
「物覚えが悪い奴」
というレッテルが
貼られてしまったのです。

半分は「そうだな」とも思いますが、
正確に言うと、
「覚えられなかった」のではなく、

「理解できなかった」のが
正直なところです。

とにかく、教えるのが下手だったんです。
私の先輩たちは。

たぶん、覚えが良くて、
作業の速い人が
多かったんだと思います。
(教え方もスピーディーだった)

逆に私はいろんなことを
覚えて、ものにするのが
時間がかかったので、

その分、それを言語化するのにも
長い年月を要しました。

そのおかげで、私は
「できない人」にも
わかるような説明ができる
自分になった気がしています。

先輩たちのように
高圧的でもないので、

わからなければ、
わからないと言えるような
空気も持ち合わせているつもりです。

先輩たちは「わからない」
というと、不機嫌になったり、
「なんで!」と怒ったりする人が
多かったのですが、

私はそういうことをしないように、
むしろ、そういう人に
寄り添えるように
昔の自分を忘れていないつもりです。

先輩と私の何が違ったのかというと、
先ほども書いたように、

おそらく、先輩たちは
私がつまずくようなところでは
何事もなく通過できて、

すんなり仕事をものに
できたのだと思います。

もちろん、先輩たちだって、
努力はしていたでしょうが、

私のように休日にまで
職場に出て練習をしているような人は
見かけたことはありません。

たぶん、根本から違うわけです。

日本人が日本語で説明されれば、
どんな分野のことでも
ある程度、理解できるでしょうが、

これが日本語のわからない外国人に
一生懸命、日本語で説明しても
伝わらないのと一緒です。

先輩たちはそういうことが
わからなかったんです。

出来のいい人は、
そこも踏まえて話を聴くので、
先輩たちの言うことが
わかったでしょう。

私にとっては、
わからない言語で話されていたのも
同然だったんですね。

たぶん、私の教え方と
先輩たちの教え方を比べれば、

先輩たちの方が新人に対しても、
専門用語の使用頻度が
圧倒的に高いはずです。

私はその辺のことは、
昔から配慮しすぎなくらいで、

一つ隣の部署の人ですら、
「もしかしたら、この言葉は
 わからないかもしれない」
と考えてしまうほどで、

逆にそれが
「なんでそんな回りくどい
 言い方するの?」

と、とがめられることも
あるくらいでした。

そういう意味では、
私は相手の理解度に応じて、
言葉や速度に
気を付けて話しています。

これは教える立場ではない、
日常会話ですらそうです。

いや、実際のところは、
教わった側の人に確認しなければ、
わからないことなんですが、

少なくとも私自身は、
今の私に仕事を教われば、
もう少し早く成長できただろう
という自負があります。

「できない人」の視点を
忘れていないし、
今でも「できる」とは
思っていないからです。

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