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お笑い芸人を目指していた頃(11)オーディション後の過ごし方

先週の続きです。

浅井企画のオーディションを終えて、
駅に向かう途中のことも
何気に覚えています。

あ、ここからは芸能人とか出てきません。

割と地味な話が続きますので、
期待せずにお付き合いいただければ
と思います。

私がオーディションを受けに行ったのは、
3月だったんですが、
東京がものすごく暖かったのを
覚えていますね。

強風が吹き荒れていて、
「これが春一番か」
と感慨にふけりました。

「春一番」というのは、
春先に吹く強い南風のことです。

「春一番」って、
私の住む北海道にはないんですよ。
(北日本と沖縄にもない)

でも、調べてみると、
2004年の春一番の観測日は
2月14日になっていました。

やっぱり、「春一番」
というくらいだから、
最初に吹いたものだけを
「春一番」というんでしょうかね。

とにかく、そんな温かい強風を
身体で感じながら、
私は駅に行く途中で
昼食にありつきました。

オーディションでは偶然とはいえ、
審査員も笑わせることができたし、
やり切った満足感を感じていたんです。

バカな私は落ちたとも思っていません。

というのも、その場では合否が発表されず、
もし合格していたら、数日後に連絡が
くることになっていたんですよね。

「結果が楽しみだなぁ」
と思っていたはずです。

昼食をとったのは、
松屋でした。

なぜ、そんなことを
覚えているかといえば、
当時、札幌には松屋がなかったからです。

なので、私が人生ではじめて
松屋でご飯を食べたのは、
この時でした。

松屋では普通に定番の
「牛めし」を食べたような気がしますが、
当時、アメリカで狂牛病が流行っていて、

吉野家のメニューから
牛丼が消えた時代でもありました。

なので、私が松屋で食べたのも
「牛めし」ではなく
「豚めし」だったかもしれません。

果たして、何を食べたのか、
この辺の記憶は曖昧です。

昼食を終えて、品川に向かいました。

事前にどこに泊まるかは、
東京のマップを見て、
検討しておいたのです。

この日、私は品川プリンスホテルに
泊まりました。

札幌に帰ってから、会社の先輩に
「どこに泊まったの?」と聞かれ、

「品川プリンスホテルです」と答えたら、

「それは貧乏人が泊まるところじゃないよ」
と笑われたのを覚えています。

実はこの日、もう一つ予定がありまして、
たぶん、私が品川プリンスホテルに
泊まることにしたのは、
その予定に合わせた場所だったはずです。

この日、SET の研究生の
卒業公演というのがあったんです。

SET、覚えてますか?

三宅裕司の劇団、
スーパーエキセントリックシアターです。

私が芸人を目指すにあたって、
最初に検討した劇団ですね。

本当にたまたまだったんですが、
浅井企画のオーディションの日に、
そんな公演があるのを知ったので、
ついでにそれも観に行ったんですよ。

その公演が催された場所が、
山手線・品川駅から、
何駅か離れたところだったんですね。

その舞台は夕方に始まる予定だったので、
ホテルで少し時間を潰してから、
向かいました。

研究生の卒業公演なので、
SET の本体の人たちは
出演していませんでした。

あくまでも、研究生たちの
成果を見せるための
公演だったんですね。

どんな内容だったのか、
今ではほとんど覚えていませんが、

劇中に当時流行っていた、
三瓶のギャグ
「三瓶です」が盛り込まれていて、

やっぱり、三宅裕司のとは違う
と思ったのを覚えています。
(三宅裕司の三大原則・その一、
「時事ネタをやらない」)

とはいえ、私はプロの演劇を
まったく観たことがなかったので、
それなりに満足感はありました。

プロと言っても、
劇団の研究生ですが、
まぁ、やはり、一年は劇団で
修行をしていたわけですから、
素人とは違います。

「こうやって一段一段、
 ステップを上がっていくんだなぁ。
 自分も頑張ろう」

そんなことを思いつつ、
舞台の上の彼らを
羨望の眼差しで見ていました。

帰りの電車は、
ものすごく混んでいて、
人生ではじめて東京の
満員電車を経験しました。

たぶん、帰宅ラッシュの
時間だったんでしょう。

残業終わりのサラリーマン、
友達と遊んで帰る途中の若者たち、
その人混みの中で、
私は電車に揺られていました。

*  *  *

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