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機能不全家庭で育った仲間へ 〜毒親・虐待サバイバー向け〜

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戦争の影響を受けた世代が育てた、戦後育ちの私たちは、おそらく半数以上が「機能不全家庭」と考えるべきでしょう。親のせいというより「時代」のせいで、私たちは病んでいる。そんな話を伝え…
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記事一覧

「心の病気」を治して残りの人生を楽しみたい人に伝えたいこと

「心の病気」を治して残りの人生を楽しみたい人に伝えたいこと

1)「治したい」という願望ではなく「治す」という「覚悟」

「治したい」「治らないかなぁ」「治りますように」という期待、希望、祈りではなく、「治す」と心で決めること。

渦中にはその決意が揺らぎます。でも、厳しいようですが、少しでも「だれか助けて」「私ってかわいそう」と思っていると治りにくいです。

かわいそうなほうが、絶対に人に優しくしてもらえるので、どこかで「かわいそう」な状況を欲するのが人間

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私たちは近づき過ぎると傷つけ合うヤマアラシ

私たちは近づき過ぎると傷つけ合うヤマアラシ

距離が大切だ。
なにごとも。

人との距離はもちろん
自分自身との距離さえも。

心が病んでいるとき
私たちは
【ジブン】に入り込み過ぎている。

自分のことばかり考えて
逆に、自分が見えていない。

2,000人以上にインタビューをしてきて
わかったことがたくさんある。

今日の話題について2点挙げると
専門家だからこそ見えていないことがある
ということ。

そして、
人は自分が話したことを覚え

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似たような症状・境遇の人と交流することは必要か

似たような症状・境遇の人と交流することは必要か

似たような症状・境遇の人との交流すると、救われるのだろうか。

経験上、メリットとデメリットとどちらも振り幅がすごいと感じている。わかり合える? そうだろうか。まず、交流することによるデメリットから。

比較が始まる

例えば、毒親同士。
「私の方が大変だった」
「僕の方がひどい親だった」
と比較が始まる。

例えば、離婚シングルマザー。
「うちの夫なんかもっとひどい」
「うちの義両親なんかこんな

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母を許せたが、母のしたことは許せていなかった。

母を許せたが、母のしたことは許せていなかった。

「エホバの証人」の児童虐待が問題になっている。

下着を取られてムチでぶたれたのだそうだ。だが、私も実の母に、幼少期によく下着を取られてお尻をぶたれていた。

お尻は手でぶたれていたが、姿勢が悪いからと食事中によく50cmの定規を背中に入れられていた。ひんやりと冷たい感触がまだ記憶にある。

「毒親」って言葉を使うと「尊敬すべき親に……」と責めたがる人もいるが、圧倒的に体格差のあるオトナが後ろから

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壊されながら育った心は金継ぎした陶器に似ている

壊されながら育った心は金継ぎした陶器に似ている

「金継ぎ」
という技をご存じでしょうか。

大切な陶器が割れたとき
それを金で繋いで修復する
伝統的な日本の技術です。

金継ぎした食器は
修復してから数ヶ月経たないと
使用できません。

金継ぎした食器は
電子レンジが使えません。
発火するためです。

金継ぎした食器は
食洗機や乾燥機は使えません。

ほかの元気な食器たちと
いっしょに重ねて
収納する時にも注意が必要です。

そんな取り扱い注意

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親から毒された人が本当に「暗闇」を攻略する方法

親から毒された人が本当に「暗闇」を攻略する方法

毒親に育てられた。
愛着障害。
アダルトチルドレン。

言い方はなんでもいいのですが、要するに、
「自分は親から好かれていないのだな」
と感じるような言動や態度を、親から取られてきた方について。

ついつい人を疑ってしまう

どうせ自分は愛されないと思ってしまう

この人も攻撃してくるのではないかと用心してしまう

人の粗探しをしてしまう

といったものがあると思うのですが、もう一つ、

5.人の

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傷を舐め合うか避け合うか 〜先へ進め〜

大変だったね。
がんばってきたね。
労わり合う関係。
それならいいんだ。

でも、いつまでも
膿を出し合い
傷を舐め合い
同じ場所で周り続ける。

そんなことはしたくない。

いつまでかわからない
自分の人生を
傷に気づいてもらって
いたわってもらって
ただ舐め合って終わるより
前に進め!

もっと輝かせよう この人生。
僕が僕であるために。

大変だったね。
本当に辛かったね。
抱き合える関係。

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虐待された人が楽しい人生を生きるためにすべきこと①

虐待された人が楽しい人生を生きるためにすべきこと①

多かれ少なかれ、親子の確執はあるものだと思う。そのなかで、親から意図的に傷つけられたり、意図的に言葉で退けられたり、まったく子どもの話を聞かないなどのネグレクトをされたりしてきた人たちは、特に、友人関係や男女関係を築くにあたって、ちゃんと向き合い乗り越えていきたいのが、自分の「家族関係」に由来する恨みつらみだと思う。

親にされたこと
親にしてもらえなかったこと

それを、無意識のうちに自分の大切

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虐待された人が楽しい人生を生きるためにすべきこと②

虐待された人が楽しい人生を生きるためにすべきこと②

「虐待された人が楽しい人生を生きるためにすべきこと①」の続きです。

母からの価値観・嗜好・思想に対する拘束はすさまじいものでしたが、なかでも一番困ったのが

「感情を表現してはいけない」
「腹が立っても自分の部屋で沈めてからリビングに来なさい」

というもの。

・泣いてはいけない
・怒ってはいけない

これを小学生以下の子どもに真面目に叱るのです。子どもが自分一人でなんとかしろ、と。

実は、

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虐待された人が楽しい人生を生きるためにすべきこと③  〜負のフィルターを取り外す〜

虐待された人が楽しい人生を生きるためにすべきこと③  〜負のフィルターを取り外す〜

発達性トラウマを持つ人は、「新しい人間関係」において、相手に対して偏見を持ってみたり、見下そうとしたり、自分を誇示しがちです。

特に、繊細な一面を持ち合わせている人は、自分自身のこの偏見に気づかず、過去の事例を参考にフレームにはめておいて、「私にはわかる」「私には見える」と、わかったふうな分類しようとするのです。

でも、ちょっと待って。

「本当に見えている」「こう感じる」というあなたの感覚、

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