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#最軽量のマネジメント 働き改革へ悩む全ての方へ読んで欲しい良書

「離職率28%から4%へ」サイボウズは、どのようにして「働き方改革のリーダー企業」と呼ばれるようになったのか。この本は「過度な期待と責任から、マネジャーを解放するための本」と書かれています。

がしかし、私の見方は少々違います。フラット化する社会へ適合しようと、日々自分たちに向き合った「勇気ある企業」の本ではないでしょうか。そして恐らくサイボウズや、サイボウズ式とは、そのあり方すべてが、この国の財産ではないだろうかと思うようになりました。この心象風景は、10年も100年後も、日本の宝として記憶に残るだろうと思います。その辺をしっかりと書き残して置きたくなりました。


1:何故、#最軽量のマネジメント なのか?

「チームワークあふれる社会を創る」はサイボウズの理念ですが、その理念の真意を、長いあいだ測りかねていました。

映画・攻殻機動隊の荒巻課長の台詞に「我々の間には、チームプレーなどという都合のよい言い訳は存在せん。あるとすればスタンドプレーから生じる、チームワークだけだ」という名言がありますが、サイボウズの云うチームワークとは、メンタル弱っちい「平成時代の泡」のような思考ではないか?と疑っていたからです。しかし、それは読む事で覆されました。

著者とほぼ同世代と言える私自身「強くなければ生きてゆけない。優しくなければ生きてゆく意味がない」という環境で、社会人生活を送ってきました。その全てを否定はしませんが、多様性など無く「生き残るか、脱落するか」の社会人・青春時代を過ごしてきた気がします。

しかし、ネットやSNSは、全てを変えてしまいました。ガラポンどころではありません。いまこそ、昭和の思考様式を脱して、現代に適合しなければ生きた化石になるのは間違いありません。未来は昭和世代にあるのではなく、令和の青年にあるからです。その為には昭和世代の「過去の成功体験」が一番邪魔になっていると思います。本書から「山田さんが、どのように思考様式を変換して、アップデートしてきたか」その道程が、良く理解できるのではないか?と思って読み始めました。僭越ながら、この本はその期待を裏切らない本だと思います。


2:本書の概要・著者について

【目次抜粋】
【はじめに】どうすれば、マネジャーの仕事を減らせるのか?
・「多様性」の影で生まれたのは「世代間のギャップ」
・働き方改革でいちばん損しているのはマネジャーです
・サイボウズは人が人を管理することをあきらめた
・マネジャーは完璧じゃなくていい。「理想のマネジャー像」なんていらない

【第1章】サイボウズが捨てたマネジメントに関する6つの「理想」
1マネジャーは「地位」ではなく「役割」である
2必要なのは「スキル」ではなく情報を公開する「覚悟」
3「自分が神」になる必要はない。「だれが何のプロ」か知っておくだけでいい
4組織図は「ピラミッド型」から「キャンプファイヤー型」へ
5「100%の忠誠心」なんて求めない「100通りの距離感」を受け入れる
6目指すのは「ホワイト企業」より「透明な企業」

【第2章】離職率28%から4%までの道のり サイボウズがうまくいかなかったときのこと

・十数年前、サイボウズはとてつもないブラック企業だった
・「成長成長成長」「スピードスピードスピード」「倍倍倍」のベンチャー時代
・悪魔の成果至上主義「Up or Out」
・業績は問題の「隠れ蓑」になる。でも頭打ちになったらどうするのかetc..

【第3章】みんなの考えていることが見えなくなったときこそ「ザツダン」
・本当の「事実」と個人の「解釈」を浮かび上がらせるには?
・「みんな」なんて存在しなかった
・たどり着いたのは「100人100通りの自立」
・チームが「おかしいとき」って情報が「共有されていないとき」

【第4章】最軽量マネジメントは「情報の徹底公開」たったひとつ
・団体戦に、マネジャーの「地位」や「権威」はじゃま
・「どこに泊ったか」まで公開されていれば経費の不正は起こらない
・アホはええけどウソはあかん。「性悪説」から「性善説」へ
・「任せる」と「放任」の違い

【第5章】だいたいの問題は「説明責任」と「質問責任」で解決する
・マネジャーには「説明責任」メンバーには同等の「質問責任」がある
・みんなが見ているところで尋ねる。みんなが見ているところで答える
・「おかしい」と言える自立は、いつかマネジャーとチームを楽にする
・課題は日の当たるところに置く。一人で抱え込んでいると腐る

著者:山田理さん
サイボウズ株式会社取締役副社長兼サイボウズUS社長。1992年日本興業銀行入社。2000年にサイボウズへ転職し、取締役として財務、人事および法務部門を担当。初期から同社の人事制度・教育研修制度の構築を手がける。2007年取締役副社長兼事業支援本部長に就任。2014年グローバルへの事業拡大を企図しUS事業本部を新設、本部長兼サイボウズUS社長に就任。同時にシリコンバレーに赴任し、現在に至る。

▼書籍概要
2014年「ダイバーシティ経営企業100選」
2017年「HRアワード」最優秀賞
2019年「Asia's Best Workplacesベストカンパニー」選出

単なるグループウェア企業にとどまらず「チームワークあふれる社会を創る」の理念のもとに、世の中にさまざまな問いを投げかけて、自社で100人100通りの働き方を実現する「サイボウズ」。働き方改革のリーディングカンパニーと呼ばれる「サイボウズ」の人事制度を築き上げた、副社長・山田理さん初の著書。


3:「フラット化する社会に適合する組織へ」と読み解ける

現代は、「正解を出す」ことよりも「課題を発見する」事に価値があります。ネットでほとんどの専門情報は検索できるようになりました。ネットやSNSで全てが繋がれると(決して繋がっているわけでは無い)、肩書きや役職では上下が区別できないほど、スーパーフラットになってしまいます。サイボウズの取り組みは、フラット化する社会で「果たす役割」を説いているように、本書は読み解けます。

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4:「外部とプロジェクトが組める組織へ」と読み解ける

社内だけで育ったヒトに「外海」の事は判りません。これは、戦前に陸軍士官学校だけで育ったエリート軍人の偏った判断が、敗戦への間違った道を辿ってしまった事からも、人材の多様性がいかに大事か解ります。

乱暴に例えるならば「何が当たるか?」「何が外れるか?」誰にもわかりません。その為には、プロジェクトメンバーに外部から優秀なスタッフを招き入れる必要があります。

しかし、その為には「まず外部と連携できる組織」にしなければ、社員は会社と板挟みになって孤軍奮闘する事になります。その為にも、組織が外部を下請けとしてだけに使うのではなくて、フラットに共同プロジェクトを行うための「受け皿」としての組織を育んでいかねばならない。と本書は読み解けます。

【トレンド】社会全般の大きな潮流・5つのポイント
① 飽和する「モノ」より「体験」(コト)が大事
② 「正解力」より「課題発見力」が大事
③ 社会のVUCA化(Volatile不安定・Uncertain不確実・Complex複雑・Ambiguous曖昧)
④ スケールメリットの消失(規模の経済 ⇒ 原価費用ZERO社会へ)
⑤ ビジネスモデルの短命化


5:株式会社・組織の再定義へ

株式会社は、最後に残った「社会主義国家」とも言い換えられます。縦型ヒエラルキーに集約する事でパワーを発揮してきました。本書でもP46の図で書かれていますが、これからは、ピラミッド型からキャンプファイヤー型へ変容していく事がオーガニックな状態なのではないでしょうか。それには、会社の再定義が重要です。これは現場やマネージャーの仕事なのでしょうか。むしろトップや株主の意識がアップデートする事で、チームは安心して働けるようになるのだと、と本書は読み解けます。

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5:まとめ

誰もが情報発信できて、繋がれるフラットになる時代。会社組織もまたフラット化に対応するには、単発的な取り組みではなく「考え方⇒仕組み⇒やり方⇒やってはいけない事」までやらねばならぬことは多岐にわたります。

「チームワークあふれる社会を創る」というサイボウズの理念ドライブは、稀有な存在かもしれないけど、今後は同じ道程を辿らざるを得ない会社が増えるのではないでしょうか。「何が正解」など誰にもわかりませんが、サイボウズや、サイボウズ式は、10年後にこの国の無形の優良資産として語られるような気がしてなりません。

#最軽量のマネジメント は、昭和世代の経営者にこそ読んで欲しい良書だと思いますが、働き改革へ悩む全ての方へ一読を是非お勧めします。



※サイボウズ式ブックスについて

「サイボウズ式ブックス」立ち上げの理由は単なる広報事業の一環ではなく、サイボウズがつくりたい社会を実現するための、意志のある出版事業。

多様な個性を押し殺してしまうのではなく、むしろ、個性が発揮されればされるほどに相互作用が生まれ、おもしろいアイデアが飛び出すような、働く楽しさに満ちた「チームワークあふれる社会」をつくりたい。そのための本を、年に数点、丁寧につくり、出版していきます(下記より引用・抜粋)


※noteで読んだ書評

みなさんの書評も参考にさせて頂きました。ありがとうございます。



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Jun Ikematsu / 池松潤

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