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もう少し、いすみ時間。【6月2日 千葉県いすみ市〜山武市】

キャンピングカーで迎えた初めての朝。鳥の声をききながら、朝露に濡れたパーマカルチャーガーデンに佇む。深呼吸。今日はどんな日になるんだろう。

朝一番、菜央さんの愛犬「しげの」さんとお散歩へ。ご近所さんと言葉を交わしたり、娘も初めてひとりでリードを持って歩いて、嬉しそう。空気も景色も時間の流れも、私たちのまちとはやっぱり違う、誰かの日常を味わえるって、贅沢だなぁ。この旅で、いろいろな人の日常に出会えるかな。

今日は朝から東京に向かうという菜央さん。「よい旅を」という言葉をいただき、笑顔でお別れ。本当に、ありがとうございました。私たちも準備をして次の目的地へ。

お腹も空いたので車を10分ほど走らせて、大原漁港の朝市へ。海風を感じながら活気あふれる会場に足を踏み入れる。

地元の新鮮な魚介類はもちろん、地場野菜、チーズ、コーヒー、加工品などなど、多様な店舗が並ぶ。お店のおじちゃんもおばちゃんも、おにいさんもみんな元気。「これは今日の一押しだよ!」「3匹で500円!いかがですかー?」「いやだぁ、写真恥ずかしいわ〜」 言葉を交わすのが、本当に楽しい。

目をキラキラさせている娘と相談しながらあれこれ見てまわり、浜めしおにぎり、わらさのバター焼き、さつま揚げ、さば味噌コロッケなどなどを買い揃え、漁港のブランチタイム。

あら、食べ終わった娘はこんなことに。

アットホームな朝市を堪能したあとは、ホームセンターで買い出し。キャンピングカーで一日過ごし、突っ張り棒、鏡、滑り止めなどなど、必要なものが見えてきたので、暮らしを整えつつ、次の目的地「杢珈琲」へ。

趣のある店内に足を踏み入れると、greenz.jpライター仲間の磯木さんが出迎えてくれました。磯木さんは、いすみの中学校・高校でメディアづくりやまちを元気にするための企画づくりの授業をされています。「房総すごい人図鑑」。今期で3年目となる歩みを聞かせていただく。

「問い」を起点にした学びの場づくり。自ら企画書を学校に持ち込むことからはじめ、今では市のバックアップも得ながら、着実に歩みを進めている。磯木さんご自身も、今はライターの仕事よりもいすみでの取り組みに注力していて、新しい企ても動き出しているのだとか。

「でも、僕の中では全部つながっているんです」

うんうん、そうですね。ライターとして深めた「(誰かや自分に)問う力」は、かたちを変えて授業の中でも息づいているし、それが磯木さん自身の“働き”にもなっていくのでしょう。私自身が最近考えていたこととも、シンクロする不思議。

磯木さんのご自宅も案内していただきました。奥さんの営む「Another Belly Cakes」のケーキをいただいたり、お庭で娘にいちごを摘ませてくださったり。

磯木さん、ありがとうございました。またお互いの近況、お話しましょうね。

いすみ時間を堪能した私たち、名残惜しい気持ちを抱えつつ、海沿いを北へ。

山武市にあるキャンピングカー専用の「RVパークはすぬま」で波の音を聞きながら眠ることに。霧雨のような、水しぶきのような、少し冷たい空気に、梅雨入りが近いことを知る。毛布のやわらかな感触が、冷えた肌に心地よい。明日はもう少し、北上してみよう。



貴重な時間を割いて読んでくださったこと、感謝申し上げます。みなさんの「スキ」や「サポート」、心からうれしく受け取っています。