見出し画像

株式会社アルム恩田原工場 竣工

こんにちは、設計部スタッフの常盤です。

 弊社で設計・監理を行った『株式会社アルム恩田原工場』が竣工しました。
 私にとって本物件は設計の初期段階から竣工までを一通り携わることができた初めての物件でしたので、思い入れが強く竣工するのが少し寂しくもありましたが、無事にお引き渡しをすることができてホッとしています。

 施主である 株式会社 アルム様 は製菓・製パン材料、ナッツ類、ドライフルーツ各種等袋入り商品の企画、商品開発、生産からデリバリーまでをワンストップで展開する食品を取り扱う会社です。
本計画は生産基盤の維持拡大、多様なニーズに対応することを目的として
 1.「食」と「パッケージング」を連想させる外観デザイン
 2. 安全で効率的な生産を可能にする平面計画
 3. 快適性と創造性が共存する空間構成
の3つをテーマに掲げ、お施主様と打合せを重ねて設計しました。


1.「食」と「パッケージング」を連想させる外観デザイン

 「食」を扱う企業としてのクリーンなイメージと、商品に付加価値を与える「パッケージング」を連想させる外観を目指し、シンプルな構造フレームをベースに、白を基調とした外壁、エッジの引き伸ばし、グレーの配色、縦連窓を設えることで、一般的な工場が持つマッシブな印象を持たない軽やかな外観とした。

ダイアグラム
北東方向からみる外観
東側外観

2. 安全で効率的な生産を可能にする平面計画

 多様なニーズに対応できる安全で効率的な生産の実現を目指し、原料搬入から製品搬出までワンウェイの製造動線、安定した保管を実現する定温倉庫、多品種小ロット生産にも対応する充填室の構成、管理しやすい視覚的にオープンな生産エリア等を計画した。

アイソメトリック図
① 原料の荷捌きを行う荷受け室
② 原料・製品の保管やピッキングを行う倉庫

③ 事務エリアと工場エリアの境界に設けた見学通路
④ 搬入された原料が待機する充填室前室
⑤ 製品を梱包する梱包室

3.快適性と創造性が共存する空間構成

 従業員のための快適な労働環境の実現と商品開発において重要な創造性を生み出すことを目指し、コミュニケーションを誘発するオープンな構成、2つの屋内階段によってフロアを跨いだシームレスな空間を計画した。

2階階段ホールから見る事務室
事務室入り口から見る事務室内
3階階段室からみた休憩室
外の景色を眺めながら落ち着いて会話ができるファミレス席
商品の開発を行う商品開発室

最後に

北東から見る外観(夜景)

 この物件の設計・監理を通して様々な体験・出会いがあり、非常に貴重な経験が出来ました。この機会を与えていただいたアルム様、また素敵なものにつくりあげていただいた工事関係者の皆様へ心より御礼申し上げます。

常盤


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?