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バンドをやりたくて上京。そして性懲りも無く今も続けてる。1990年代〜編②(番外編・バイオレンスについて思うこと)

ライブシーンで理不尽な暴力にあったり、それらを見聞きしたことはないだろうか?

俺は何回かあります。しょうもない話だけど聞いてください。

今から20年位前のこと。

その日のライブイベントはパンク系にしては大きめの会場で、当時知り合いだったバンドが出ていたのもあり友達と出かけて行き楽しくライブを観ていた。

大トリの某有名パンクバンドのライブ中、楽しく踊って観ていたら背後からいきなり太ももを思いっきり蹴られた。

ちなみに暴れ回ってたりはしていないし普通にノッて観ていただけだった。

即座に思った。

蹴ってきたヤツは昭和なパンクのノリで「普段見かけない顔の俺に洗礼をカマしたつもりになっている」だけなんじゃないか?と。

怒りと失望がムラムラと湧いてきた。

「これはこのまま見逃したら後悔する」と思い、蹴ったヤツの姿はわかったので追いかけていき襟首を引っ張り顔を引き寄せた。

ちなみに俺は少年時代にクラスの同級生とちょっとしたケンカをしたことがあるくらいで、ストリートで知らないヤツと殴り合いになったりしたようなことは一切無い。

だからケンカ慣れみたいなのも全然無い。

こんな目にあってさえも「アァッ〜!なんだテメーは!」みたいなテンションにはなれない。

だけどこの時はそのまま引き下がれなかった。なぜなら本当になんにもしていないからだ。

相手はサングラスに髭面、革ジャンにエンジニアブーツでそれなりにイキがったバイカー風の兄ちゃんという感じだった。(エンジニアブーツで蹴られたから痛ぇーこと、、)

俺(小動物キャラの)が突っかかってくるとは思わなかったのだろう。

「こっちはなんにもして無いよね?なんで蹴ったの?」と怒りを込めつつも冷静に話した。

この際もう少しめんどくさいことになってもいいと思った。

相手の口から出てきたのは拍子抜けかつよくわからない一言だった。

「すまん、つい盛り上がってしまって、、」

んー?

ええーっ!

なんじゃそりゃー!?

こう文章にしてみると洒落にならない感じだが、相手の図体のデカさとは裏腹の「見掛けだおし感」がサングラスの向こうに読み取れたのと、「とりあえずこれ以上痛い目に遭わなくて済む」と思ったらなぜだかすんなりと許してしまった。(どういうわけか握手までしたくらいだ)

その後は引き続きライブを楽しんでいたけど帰り際どうも足が痛くて普通に歩けない。

俺を蹴ったやつは会場の前で某有名バンドのメンバーと談笑していた。(「有名な〇〇さんと仲良しのオレ」を主張したかったのかな?)

足を引き摺りつつ家に帰って蹴られた場所を見てみるとものすごい大きな青アザができていた。

2〜3日足を普通に動かせなかった、、。

もう一つオマケに思い出した。これも同じく20年位前のこと。

某有名な海外のハードコアパンクバンドの来日公演でのこと。

この時はライブハウスでの公演だった。

適度に酔っ払いつつ楽しくノッていると後ろから「つんッ!」くらいの軽い蹴りを食らった。

振り返るとなんか小柄な女の人(たぶん歳上)が俺のことを睨み付けている。

この時は痛くもなんともないし、一瞬「??」とはなったけどなにも言う気にはなれなかった。

とりあえず睨み返してはおいた、、。

(昔それなりにブイブイ言わせてた人が)「久々にライブに来たら若いよくわかんない客が居たから思わず蹴っちゃったのよねー」とあとで友達に話すかブログに書くかしたいんだろうなと思った。

こんな目にあったり、見かけたりするたびに「何処に行ってもこういうくだらないことから逃れられないのか、、」と思ってしまう。

他にも自分がやられたわけでは無いけど、深夜のクラブイベントで血塗れで鼻が曲がるまで殴られた状態の青年を見かけたりとか、、。

なにか理由があったとしても鼻が曲がるまで相手を殴るというのは一体どういうことなのか?

どう考えてもやりすぎじゃないだろうか?

少し歳上の人に聞いた話では俺の身に起こったチャチな出来事とは比べ物にならない程、とんでもない目に遭っている人も大勢いる。

バイオレンスを美化して語ったりするのは、前の職場にいたダサい元ヤンおっさんの過去の不良エピソード自慢と全く同じものを感じてしまう。

※本当にヤバい道を辿ってきた人は逆に気軽には語らないんじゃないだろうか?そういう人は逆にお茶目に仕上がったりしているという印象もある。

演者側の明らかに危険なパフォーマンスも俺には良くわからない。

そりゃ、パンクやハードコアを観てたらフロントマンが客席に突っ込んできたりなんかは日常茶飯事だけど、ちゃんと考えてる人は怪我人が出るようなことまではしていないと思う。

俺が言いたいのは演奏やその人自身に充分な迫力があれば、いちいちマイクスタンドを投げつけたり客を殴ったりしなくても観ている方には伝わるのでは?と。

今も昔もそういうノリには耐えられないし面白がれない。

カオスU.K.も映画UK/DKのライブ映像の中のMCでたしかこんなことを言ってたじゃないか。

「人を憎むな。俺たちだってだれも憎んじゃいない」


※見出しは当時の俺。近所の公園でお花見した時の写真かな?ちなみにお花見って大体、料理が砂まみれになるよね、、。








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