ダイドーの決算から考える自販機って広告機能あるよねって話

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。

今日見ていくのはダイドーグループホールディングスです。
飲料がメインの会社です、自販機をよく見かけますね。

こんなニュースがありました。

ダイドー、前期純利益54%減 自販機、想定下回る
ダイドーグループホールディングスは17日、2020年1月期の連結純利益が前の期比54%減の17億円となったもようだと発表した。従来予想は38%減の24億円だった。
主力の自動販売機事業が台風など天候不順の影響やコンビニエンスストア、ネット通販との競合で想定を下回った。35人が応募した早期退職に伴う費用も利益を下押しする。
売上高は2%減の1682億円と従来予想から17億円引き下げた。

どうやら減収減益となってしまったようですね。

ダイドーは飲料メーカーの中では珍しく、自動販売機での販売をメインとした会社で実にその8割が自動販売機からの収入です。
ですが、コンビニが飽和状態となってしまっているほどどこにでもある状況ですから自動販売機での販売が厳しい状況にあるのは想像できると思います。
(以前コンビニ(セブン)が飽和状態になり拡大路線から舵を切ったことについて書いた記事はこちら)

ダイドーの自動販売機は年間5000台のペースで減っているといわれています、保有台数は28万台ですからそのハイペースさがうかがえますね。

こちらの資料をご覧ください

PowerPoint プレゼンテーション

ダイドーは今期は減収減益となってしまっているのですが、利益の変動要因として自動販売機の固定費が低減したことがプラス要因としてあり、広告・販促費が増加した事がマイナス要因として存在することが分かります。

自動販売機の台数が減っていますからその分固定費が減り、一方でダイドーは新しく食品事業を伸ばそうとしているのでそこに広告宣伝費がかかるという事ですね。

つまり、縮小する自動販売機による飲料販売とは別の収益源を作るために積極的に動いていることが分かります。

ところで、ダイドーの広告ってあまり見かけませんよね。
それは自動販売機を中心として飲料を販売していることに関係があるのではないでしょうか、なぜなら自動販売機にとって一番重要なのは知名度より立地だからです。

みなさんも、コカ・コーラの自動販売機探して歩き回った経験とかないですよね?
自動販売機は都合のいいところにあるものを使いますよね?

という事は、好立地に置ければ売れるという事で、下手に広告を打つよりも場所を取ることに資金を使ったほうが有効だという事です。

さらに売れるという事は自社商品を1度は飲んでもらう事が出来るわけです。そこでおいしければ、その後スーパーやコンビニに行ったときに選んで買ってもらう事が出来るわけです。

つまり、自動販売機で好立地を取るという事は広告宣伝にもなっているという事なんですね、一石二鳥です。

しかし、これから力を入れていく食品事業は自動販売機ではないですから、その一石二鳥状態が終了し通常の広告戦略を取らなくてはいけなくなっているというのが今回の広告費増加の要因でしょう。

ダイドーの未来!!

広告宣伝の意味も持っていた、自動販売機の数が減少していくという事で1本販売するのに必要な広告費が増加していくでしょうし、食品事業も市場で認知を得るためには広告費がかさむ可能性が高いです。

つまり、今までの勝ちパターンから離れていく可能性が高いですから業績は悪化していく可能性が高いと予想します。

その結果として、現在提携しているキリンやアサヒあたりの飲料業界3位争いのグループどちらかと資本的な意味でも結びつきを深める可能性が高いのではないでしょうか!!

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