メルカリの決算にみる、強いビジネスモデルの特徴とは

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントに絞って説明していきます。

今日見ていく企業は、日本有数の巨大ベンチャーメルカリです。

最強のビジネスモデルとは?

さて、みなさん最強のビジネスモデルとは何でしょう。

それは、大量のお金を預かる時期と支払う時期に差を設けることです。

古くはメディチ家から最近ではアマゾンまでそのようなビジネスモデルで成功を収めています。

どうしてお金を預かる時期と支払う時期に差を設けると強いのでしょうか?
名前を出したメディチ家、アマゾンを例に見ていきましょう。

メディチ家とは昔のヨーロッパの大貴族です、どうやって財を成したのでしょうか?

ヨーロッパは昔からキリスト教圏ですからもちろん各国にキリスト教徒がいます、そして多くの人がお布施をしたかったわけです。
ですが大きな問題がありました。

昔は今のようにネットで即時送金なんてできませんから遠方にお金を届けるのは大変なわけです、必死にお金を持って歩いて届けるしかないわけです。

そこで、当時銀行の支店のようなものを各地に持っていたメディチ家は、お布施を取りまとめる役目を授かることになります。

「お布施はメディチ家に一旦預けておいて、後でまとめてちょうだいね」

となったわけです。

さてメディチ家はどうしたでしょうか。

「じゃあみんなから預かったお金はまとめて3か月後に支払うよ」

ってなことを言いだします(本当に3か月後かどうかは知りません)

そして3か月間で預かった資産を運用するわけです。
ヨーロッパ各地からのお布施の金額は莫大なものですから当然儲けも莫大になります。

こうして莫大な財を成したわけです。

それでは、アマゾンはどうでしょうか?

みなさんアマゾンで買い物をしますよね、ではその商品を仕入れているのは誰でしょうか?

ご存知の方も多いと思いますが、多くの場合でそれはアマゾンではありません。出品者は別でいるパターンがほとんどです。

では、皆さんの支払いは誰に入るでしょうか?

まずアマゾンに入ります、それからアマゾンが出品者へ入金するわけです。
そうするとアマゾンはこう言い出します

「支払いは翌月末なんでよろしく」

実はこうする事でアマゾンには莫大な資金が手元に残ることになります。

どうしてでしょうか?

例えば、多くのビジネスがやっているような100円の物を自分で仕入れて120円で売った時のお金の流れを考えてみましょう。

-100円 → +20円

このように最大20円しか手元のお金が増えていないことが分かります。

では、アマゾンが120円で売って20円手数料を取る事を考えてみましょう

0円 → +120円 → +20円

同じ20円の利益のはずですが手元の資金が120円になる時期がありますね。

それがアマゾンのビジネスが大きな投資をして大成長した理由です。
商品取扱高が増えれば、その分だけ投資できる資金が増えるわけですね。

つまり自社の規模以上の投資が出来るわけです。

このように上手に自社の売上規模以上のキャッシュをうまく得られる企業は、古今東西関係なく強いわけです。。

それでは、メルカリのポイントを見ていきましょう。

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預り金がなんと450憶もあります、しかも1年でほぼ倍増していることが分かります。
メルカリの売上高が500億という事を考えるとその大きさがわかるのではないでしょうか。(預り金とは、メルカリの出金されていない売上金やメルペイの入金残高など)

メルカリでは売上金をそのままメルカリに預けておけますし、最近ではメルペイも浸透してわざわざ振り込んでもらうという人が少なくなってきた事が想定できますね。

もうお判りでしょうここがメルカリのビジネスモデルの強さです。

つまり自社の規模以上のキャッシュを得ることが出来ているわけです。
先ほど説明した通り強い企業の典型例ですね。

今後は、その資金力を生かして現在注力しているアメリカ市場を取れるのかに注目です!!

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