ワイングラスを磨いた

 昼からワインが飲みたくなったので、ワイングラスを引っ張り出すと少し曇っていた。
 洗い直してガラス専用のスポンジで磨き、逆さにして置いてみたが曇りが取れない。ワイングラス用のクロスで拭くと、上向きに置いておくだけで透明になった。

 曇ったワイングラスだと酒が美味くない。ワインの味は9割はワイングラスで決まる。最近はパーティもやっていないので、ワイングラスを棚に放置したままだった。

 ユーチューブで「昭和のCM特集」をやっていたので流していたら、「サントリー 1977~1991」になっていた。イーズカの大学時代から広告業界に居た時代である。

 サントリーのこの時代のコマーシャルは素晴らしかった。聖子ちゃんのペンギンズ・ビールなど、まったく売れなかったビールに延々とコマーシャルを打っている。
 田中裕子の「タコ・シリーズ」や、ガウディの建築物を舞台にした「アルチュール・ランボー」など別格だ。

 販促展開も「小柳ルミ子のヌード写真か、野生動物のヌード図鑑かどちらか差し上げます」などウィットも効いている。
 「秋吉久美子カレンダー差し上げます」など直球もセンスが良い。

 アーチスト・シリーズもマンハッタン・トランスファーもあれば、マイルス・デイビスにハービー・ハンコックもある。

 20世紀はテレビとテレビ・コマーシャルの時代だったと思わされる。
 赤ワインを飲みながら観ていたら、広告が輝いていた時代を思い出した。
 もうテレビ広告が時代を反映することなど無いだろう。

 ネット広告の舞台は、下品な「詐欺まがい広告」が主流であり、ユーチューブを観るたびに不愉快になる。この春のバーバリーの「雨に歌えば」の広告は素晴らしかった。

 ネットが主戦場になっているんだから、もう少しマシな広告を流してよ。


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