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小規模オフィスのネットワーク調査

おはようございます、いつきです。
「ネットワークの調子が悪いんだけど…」とよく相談を受けるのですが、普段どうやって確認しているのか整理していきます。
基本的な内容かつ、小規模オフィスを想定していることご了承ください。

仮説検証を繰り返す

結論、仮説検証を繰り返していくだけです。
経験を積むと仮説の精度があがって早いうちに原因特定に至ります。
たとえば、「無線APの台数が1~2台で、30人くらいが使っている場合は、だいたい無線APがボトルネックだろうなぁ…とかですね」

ちなみに、原因がわかったからといって解決できるか…というと話は別なので注意ください。

調査するための準備

調査するために以下を用意しましょう。

  • パソコン

  • 有線LANケーブル

  • アプリ

また、最近のPCはLANケーブルを直接刺せない機種も多いので必要に応じてアダプターを購入しましょう。

▼LANケーブルのみ
Anker Aluminum USB 3.0 to Ethernet Adapter|アダプタの製品情報 (ankerjapan.com)

▼USBポート拡張や、HDMI接続もできるおススメ
Anker PowerExpand 8-in-1 USB-C PD 10Gbps データ ハブ|モバイルバッテリー・充電器の製品情報 (ankerjapan.com)

全体像の把握

次に、全体像を把握しておきます。
光回線などから、最初に接続されるのがONUです。そこから各端末(パソコンや、複合機)までを図式化します。

このとき簡単にどの部屋に置いてあるか、どのくらい利用するかメモしておくと良いと思います。

今回利用したネットワーク関係のアイコンはこちらからダウンロードしました。
アイコン・外観写真ダウンロード (yamaha.com)

ボトルネックを探す

では、ここからボトルネックを探していきます。
「どこまでは正常なのか?」という観点で探していくと良いと思います。

その前に「正常」の要件を整理をしましょう。
今回は以下にしました。

  • ダウンロード・アップロード速度 30Mbps以下

  • レスポンス速度 30ms以下

nojimaさんの出しているサイトとかがわかりやすいと思います。

調査の手順

調査は負荷が少ない時間(人の少ない時間)と、負荷の高い時間に分けて行います。また、端末や場所も変えてみましょう。(パソコンの使い方が悪くて遅いというケースも意外と多いです)
それぞれ3回くらいの平均を取ると良いと思います。

調査の方法は、以下です。

  • ルーター、スイッチングハブに有線LANで接続しネットワーク速度を測定

  • アクセスポイントに接続しネットワーク速度と、Wifiの状態を測定

    • 端末や場所を変えて確認

ネットワークの速度調査

ネットワーク速度の測定は、以下のようなサイトで計測します。
このとき、ダウンロード・アップロード速度と、Pingの速度(レスポンス)を控えましょう。

たとえば、こちらの図はスマホのテザリングをして計測した速度です。
めちゃくちゃ遅いですw
ダウンロードの速度14.43Mbpsなので許容できる範囲ですが、レスポンスが456msって恐ろしく遅いですね。これではZoom会議には支障がでそうです。

Wi-Fiの状況確認

Windowsアプリの「Wifi analyzer」を使うと無料でもかなり良い情報が取得できます。

たとえば、現在接続している内容だと「☆」が赤く表示されています。
具体的には悪いチャンネルを利用しているようです。

となりのメニューの「解析」を見てみると11チャンネルは、他の機器でも使っており混みあっていることがわかります。

ボトルネックの可視化

では、調査の状況を最初に作成した図に当てはめてみましょう。
これで見るとアクセスポイントが原因でネットワークが遅いことがわかります。

アクセスポイントがネットワークが遅い原因の場合は、上位機種に切り替えたり、台数を増やしたり、有線環境を整えたりといくつかやり方があります。
オフィスの状況とコストを考えて検討してください。

まとめ

はい、ということで、今回は小規模オフィスを想定したネットワーク調査の仕方をまとめてみました。
拠点が複数あったり、データセンターとVPN接続していたり、サーバーがあったりする場合は全然違った問題がでると思います。

ただどんな場合も状況を可視化し、仮説検証を繰り返しボトルネックを探し、そこに対して適切な処理をするという手順は変わらないです。

1点注意しないといけないのは、ボトルネックを解消しても、他で問題が出ているケースもあります。ボトルネックをであったプロバイダを変えてめちゃくちゃ良くなると思ったら、次のボトルネックがアクセスポイントだった…とかですね。(最初からちゃんと設計しましょ。って話でもありますw)

この記事が少しでも快適なネットワーク環境を作る参考になってくれればうれしいです!それではまた来週!

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