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スーパーカブ50の燃費の話

学生時代のスクーター以来、久々の原付となるスーパーカブ50(AA09)を買い、乗り始めて1ヶ月ほど経過しました。毎日それなりの距離を通勤で乗り、休みの日にも暇さえあれば乗っているので、だいたい1300キロほど走りました。

最近少し気にしているのがスーパーカブ50の燃費についてです。

いや、ガソリン代を安くあげたいとかそういう話じゃありません。だって、普通のガソリン乗用車と比べたらガソリン代なんてタダみたいなものですから、本来気にする必要すらないんです。

単純に、リッターどのくらい走るんだろうということが気になっているという話です。興味を持った、それについて考えたというだけのことですから、ハードル下げてお付き合いくださいね。

公表スペックとしての燃費

まず、いわゆるカタログスペック的なものを調べると、ざっくりこんな感じでした。「時速30キロ安定で平地を走ったら110キロ/リッター」

でも、これって絶対に実現できない走り方です。巨大なハムスターの回し車を所有している人がその中をカブで走る、それがこの走り方を実現できる地球上で唯一の方法です。

実際には坂道も信号待ちもありますから、公道でどのくらいという数値こそが公表されるべきだと思うのですが、巨大なハムスター回し車の中をカブが走行している様子を想像してちょっと面白かったのでこれはこれで良いです。

現実的な公道を走った場合の燃費

現実的な燃費をネット情報を漁って調べてみたら、だいたい50~60キロ/リッター、その辺のようです。私の感覚とも近いです。

私もガソリンを入れるたびにリッターどのくらいで走ったんだろうとざっくり計算しますが、キッチリとした数字は出せません。

でも、この1ヶ月のガソリン補給量と推定走行距離からおおまかに推定すると、私の場合は50キロ/リッターくらいですね。

AA09の燃料タンク容量は4.2リットルですから、満杯で210キロイケるということになります。東京から南下したとして、浜松は無理でも藤枝市までは到達できるということです。まったくピンと来ません。

だいたい、東京出発でこのくらいの範囲が直線距離で200キロ、実際には直線というわけにはいきませんから、これよりもう少し小さい範囲のところまでイケるということですね。

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私の乗り方による50キロ/リッターというのは、多分平均よりも燃費が悪いです。走っててそういう自覚もありますから、納得です。

ハムスター回し車の乗り方が理想とすればそこからかけ離れた走り方をすればするほど燃費は悪化すると推測されます。具体的には、30キロを大きく超えて飛ばす、ブレーキを多用する、停止・再発進する回数が多い、坂道をいっぱい登る、といった走り方がそれに該当すると思われます。

技術による燃費向上の余地

では、今よりも燃費を向上させるための走り方はないのかと考えてみると、まだまだ改善の余地はありそうだとも思えます。

速度については細かい言及は控えるとして、通勤で経路は大きく変えられませんから停止・再発進(=信号待ちや一時停止、他車両や歩行者への対応など)、や坂道については回数の削減は不可能です。強いて言えば、迂回路を探すなどすれば少しは燃費に有利なルートも見えてくるかもしれませんがね。

それ以外の点については、技術の向上で改善できるところが山ほどあるということは、走っていて実感するところです。単純に考えて、ガソリン消費量はこういう公式で決定されます。

[ アクセルを開ける強さ ] ✕ [ アクセルを開けてる時間 ]

今さら1行使って式を書くほどのことではない当然の話ですが、運転中の実際の行動に落とし込んで考えると、私の今の技術からするとまだまだ燃費向上の余地があると感じます。

ブレーキ

まず最初に考えられるのが、右足ブレーキ、右手ブレーキは極力使わず、エンジンブレーキをもっと上手に使うということです。

これは日頃から意識してはいるんですが、技術がついてきません。後続車がいない場合などは、うまくやればほぼエンジンブレーキだけで停止できると思うのですが。

前方に赤信号を確認した場合、うまいタイミングでアクセルを緩めてちょうど止まりたいところに命中させる技術です。究極はクラッチを切ってニュートラル状態の惰性だけで意中の位置までジャストで到達することかもしれません。

実際にはニュートラルはともかくとして、エンジンブレーキでうまいこと狙った位置で止まれるよう試みることも多いのですが、距離が足りなくて結局またアクセルを開けてしまったり、逆に進みすぎてブレーキをかけてしまうことの方が多いです。

狙ったところで停止できる感覚を養うことと、高度な技術としてニュートラルの惰性をも思うがままに操れるようになること、これを高めていければ燃費改善に貢献できそうだということは、実感があるところです。

加速

加速で速やかに最高速に到達させようとすると、どうしても2~3速でなるべく引っ張るというシフトチェンジのやり方になってしまいますが、これはその間ほとんどフルスロットルになってしまいますから、非常に燃費が悪そうです。

どうしても交通の流れに乗らないと危険な場合などは仕方ない・・・などとは言いません。違反になっちゃいますから。でも仮に、架空の話としてそういう場合があったとすればそりゃ仕方ないところです。

でも、別に後ろに車もいないガラスキーな状態で無理にギュンギュン加速する必要はありません。エンジンがうならない程度にぼちぼちシフトアップしていけは、それなりに燃費改善に繋がりそうです。

その加速の分の平均速度の差って、目的地に到着する所要時間的には大した違いは生みませんからね。

また、場合によっては2速発進の方が楽な場合もありますが、下り坂でもない限り2速発進はほぼフルスロットルで出る感じですから、燃費にはよくなさそうです。

その他

車体の軽量化というのも当然、燃費の改善に繋がります。私の場合はスマホホルダーやらベトナムキャリア、リアボックスなど色々つけていますし、ボックスの中には雨具や携行缶など色々常に入れています。これらの重量など微々たるものですが、究極の低燃費を目指すんであれば全部取っ払うのが理想です。

何もつけない、何も積まない、雨が降ってきたら雨具は現地調達or我慢。ここまでやれば究極です。アホですけど。

もうひとつのポイントは、日々運動とカロリー計算を怠らずに体重を減らすことです。ガリガリになればなるほど低燃費です。私などは体も大きく、カブ本体に迫る体重ですが、もやしみたいな体型を実現すればその時、究極の低燃費も実現できるという寸法です。

減量については私は「あしたのジョー」を愛読しているので専門家と言って良いでしょう。水道の蛇口を針金で固定し、差し出された一杯の白湯を床に捨てることができれば、ガリガリなど簡単なことです。

体重だけではなく空気抵抗も考えて、体を縦に薄くするのではなく、横に細くするよう心がければ盤石です。

チリも積もれば究極の低燃費

燃費改善については、ひとつひとつの事柄は効果はそこまで劇的なものにはならないと思います。なんせ普通に走ってたってドエライ低燃費をHONDAさんの方で既に実現してくれちゃっているんですから。

しかし小さな積み重ねの合せ技により、少しは効果があるのではないかと思いますから、日々の技術鍛錬によって少しでも効果が出るのではないかと考え、それを楽しんでいます。

毎回ガソリンを補給するたびにざっくりと計算するのですが、それすらもちょっと楽しいです。

原付の給油に関する余談

余談ですが、セルフスタンドのノズルのセンサー(?)による自動的な満タン状態から、ちょろちょろと足して入れていけば、そこからかなり入りますから、常にひたひたに給油しています。これは給油回数を少なくしたいという面と、毎回同じ量まで入れないと燃費計算を楽しめないという両面の理由があります。

もうひとつ余談ですが、タンクの小さい原付だと1回の補給で500円を超えることはマレですから、いわゆるサービスステーションでの補給はちょっと店員さんに申し訳なく、セルフスタンドでしか給油する気が起きません。そもそも近頃はサービスステーション形式のスタンドはほぼ見かけなくなりましたがね。

学生時代にスクーターに乗っていた時はセルフスタンドの方が少なかったので、毎回店員さんに申し訳ない気持ちで給油してもらっていました。ナイス、セルフスタンドの普及。

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